2つ目の〈究極魔法〉
「『世界よ、私の願いを叶えたまえ。かつて世界は大きな水の塊であった。』」
ドでかいうえに見た瞬間発狂しちゃうような化け物をアウトレンジからピンポイントで狙い撃ち。言うまでもないがそんなことできるわけがない。
なぜなら見えないから。いくら音が聞こえようと、見えないならどうしようもない。戦いの達人とかならできる人もいると聞いたことはあるけど、少なくとも私はその次元にいない。
「『その水は長いことただ水であったが、燃ゆる星の元新たな形を得る。』」
ならどうやって攻撃を当てるのか。答えは簡単である。あの化け物と同じくらいドでかい攻撃をするのだ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるならぬ、下手な鉄砲もデカけりゃどこかに当たるである。
そこが決まったら次は使う魔法の属性だ。と言ってもこちらは割とすぐに決まった。水+風+火の氷属性でいいじゃんと。
理由は簡単、でかいからである。デカいは強いのだ。それ自体が逃れられない物理現象によってもたらされる圧倒的な質量攻撃であるからにして。
故に今行使している〈究極魔法〉は、いうなれば超巨大な氷を出す魔法だ。これを風属性で射出して、あとは当たれとお祈りするのである。
目の前に私の何倍、何十倍もありそうな水の塊が生成される。眼下に広がる海水とは似ても似つかぬほど透明で美しい水だ。
そしてそれは中から時々泡を出し続ける。熱によって沸騰しているのだ。そのため表面が気化し水の量は減るが、この大きさの前にしては無に等しい。
なおなぜわざわざ沸騰させるかというと、出来上がった氷が透明になるからだ。万が一、いや億が一の視認される可能性を排除しようとしている。そのために土属性を使うことをやめた。
「『熱を持ち、大気に触れ、形なきものは硬く冷たい新たな形を得た。故にここにある氷は、いわば新たな始まりを告げる祝福の鐘なり。』」
沸騰した後急速に風によって冷やされた水は、向こう側が見えるほど美しい丸い氷となる。
同時に私の後ろでは、前回〈究極魔法〉を行使したときと同じように魔法陣が大きく形成されていることだろう。
私の視界に移っていないのだから、下とか上ではない。
「『始まりを告げる祝福の鐘よ。どうか新たに始めるための、最後の終わりを与えたまへ!!』」
こうして新たに始まりを告げる祝福の鐘が顕現した。もう形から鐘とは剥離した大きな丸だが、これは鐘である。作り出した私が言うのだから間違いない。ワイトも「そう思います」と言っている。
ただ、このままではただでかい氷を作り出しただけだ。故に別の魔法で発射しなければならない。
てことで。
「『風よ、偉大なる星の子よ。我が意の元、目に見えぬほどの爆発と速さを持ってこれを吹き飛ばせ!!』」
ヨシ!勝ったな。耳が壊れるかと思うほどの爆発音とともにドでかい氷が射出されていく。10秒足らずでもう見えなくなってしまった。
射出すると同時、イベントが始まった時と同じように私の姿が光り消えていく。ランキングは変わらず一位。本イベントの成果、フレンド3人と新たな〈究極魔法〉。それにいつか倒す目標が追加で一体増えたことなり。
ということで化け物、お前は私がいいつか倒すからな。今の攻撃で受けた傷はマーキング替わりだ。
じゃあの。
≪【嵐龍】の魂を収穫しました≫
≪【嵐龍】のステータスを一部収穫しました≫
≪強大な存在です。追加でステータスを収穫します≫
≪【嵐龍】のスキル〈知力強化・極〉を収穫しました≫
≪強大な存在です。追加でスキルを収穫します≫
≪【嵐龍】のスキル〈威圧・大〉を収穫しました≫
≪【嵐龍】のスキル〈槍術・極〉を収穫しました≫
≪【嵐龍】のスキル〈知力強化・極〉を収穫しました≫
≪【嵐龍】のスキル〈必斬〉を収穫しました≫
≪【嵐龍】のスキル〈龍角〉を収穫しました≫
≪一定の行動からスキル〈真・格上殺し〉を取得しました≫
えっだれですか??




