シスターと小人
「あの、こんなところで何をしてるんですか?」
砂浜で二人そろってうんうん唸りながら考える続けること数十分。そろそろ気晴らしに動こうかなとでも考えていたところ、プレイヤーに話しかけられたので顔を上げた。
二人組だ。両方女性で、声をかけてきた方は森人と思われる長い耳がついている。その後ろで砂浜にシャーリーが書いていた詠唱を眺めている方は小人だった。
で、森人さんの装備が印象的だった。なんとシスター服である。しかもスリットの入ったどエロイやつ。比較的美人な顔立ちを相まってもうそういう風にしか見れない。かとおもいきや、言葉にできない雰囲気はとても清楚だ。
見た目と雰囲気が相反しすぎて脳がバグりそう。
「あ、ルピナスさんでしたか」
「知ってるの?」
「魔法を創るときに、配信を参考にしたんです。ここで魔法を創っているんですか?」
「そうだね。あと友達に魔法を教えてる」
そういいながら指をさすのは、人が来たことにすら気づかないくらい集中しているシャーリーの背中だ。頑張っているらしい。ところで、ふと大事なことを教えていないような気がしたのだが気のせいだろうか。
「・・・あれ?」
「かんちゃん、どうかした?」
「いや、あれ茜じゃ・・・」
「ストップ。それ以上はシャーリーと話して。リアルの話はだめ」
「あ、すんません。ちょっと行ってきます」
危ない、ゲームの世界でリアルの話なんてするもんじゃないからね。どこで聞かれているかわからないし、名前なんてもってのほか。
何十年も前にはゲームの世界から得た情報でリアルを特定して強姦するなんて事件もあったくらいだ。特に女の子は気を付けないと。全員美人だし。
「知り合いなのかもしれないけど、呼ぶときはプレイヤーネームでね」
「そうですね。あの子、かんちゃんって言うんですけど。後でお説教しておきます」
「・・・なるべく優しくしてあげてね」
説教と口にした時の彼女の表情が怖すぎて思わずお慈悲を願ってしまった。かんちゃんとやら、強く生きてくれ。
「それで、ルピナスさん。お願いがあるのですが」
「なに?」
「このイベントで私たちをキャリーしてくれませんか?もちろんただとは言いませんよ」
「なんかくれるの?」
「教会で覚えることのできる〈神聖なる法〉についての情報なんてどうでしょう?」
「・・・くわしく」
「それでは交渉成立ということで。あ、私はカリストといいます。よろしくお願いしますね」
「改めて、ルミナス。よろしくね」
ごめんシャーリー。情報につられてつい約束しちゃった。まぁリア友っぽいしいいよね?




