魔法を見せる
「あ、見つけた」
「え、どこですか!?」
かなり前の方だけど巨イカが2匹争っているのが見えた。
〈視覚強化〉をもっている私がギリギリ見えるくらいの距離なので、シャーリーはまだ確認できていないみたいだ。
巨イカは初めて見つけたときと同じように互いに争っている。しかもそこそこ長時間戦っていたみたいで両方とも全身ボロボロだ。
レベルはまだ確認できないけど、これならシャーリーも倒せそう。
「見えました!あの戦ってる2体ですよね!おっきいです!」
「お互いボロボロだね。レベルは・・・5と12。戦ってみる?」
「いいんですか!?う~ん、でも・・・」
お誂え向きにシャーリーでも倒せそうなレベルの巨イカだった。しかもお互いに瀕死。
これならシャーリーでも勝てるだろうと思って聞いてみたけど、シャーリーは悩んでいるみたいだ。
「アシストはするよ?」
「それはありがたいんですけど・・・いえ、やっぱりいいです!」
「いいの?それなら私が倒しちゃうけど」
「はい!なんとなくですけど、初めて何かするなら一人でやってみたいんですよね!なので倒すのはまた今度、一人でやってみます」
そっかぁ。それならここにいる巨イカは私が倒しちゃおう。
「あ、でも一つお願いがあるんですけどいいですか!?」
「ん?」
「魔法を見せてほしいんです!私、まだ創ったこともないので参考にしたいんです!」
魔法とな?そういえば、いろいろあってゲームができてないからレベルが低いし魔法も創ったことがないって言ってたな。
それならかっこいい魔法を見せてあげよう。
「いいよ、格好いいの見せてあげる。『光よ、私から広がり周囲を照らせ』」
「おわ!なんか光の玉がいっぱい!」
まずは下準備のため周囲に光の玉を設置。昼間だから少し見えにくいかもしれないけど、多分この魔法が一番印象に残りやすいだろうからね。
「よく見ててよ・・・『光よ、収束し熱によって我が敵を滅ぼしたまへ』!」
周囲に浮かぶ光の玉から一点に向かって光が集中する。収束した光はそのまま一点にとどまった後、一瞬強く光り片方の巨イカを頭から撃ち抜いた。
「『光の光線』」
突如戦っていた相手が死んで驚いているところ悪いが、もう片方の巨イカも逃がすつもりはない。即座にもう一度魔法で攻撃する。
使うのは先ほどと同じ『光よ、収束し熱によって我が敵を滅ぼしたまへ』こと『光の光線』。
もう一体の巨イカも逃げる暇はなく、頭から光線に貫かれ落ちていく。そのまま2体の巨イカは二度と浮上することはなかった。




