見習い錬金術師セット
「ここらへんでいい?」
「いいですよ!敵もいないし砂浜なので錬金するのに便利です!」
やってきた場所は島の中心から見て北西の砂浜。もう少し北に行けば私の狩場もある。
化け物にリベンジするため自己強化を考えたけど、今のままだと多分MPが足りなくなる。もしシャーリーが受け入れてくれるなら、彼女にポーションを作ってもらいたいので狩場の近くに来た。
「それじゃあ始めますね!ルピナスさんは錬金術って何をするか知ってますか?」
「ううん、知らないと思う」
私の知る錬金術師は始まりの町のお姉さんことルキナさんだけ。とはいえ実際に錬金するところを見たことはないので、実際は何も知らないといっていい。
せいぜい知っていることと言えば、採取した葉っぱを使うことくらいだ。
「なら器具の説明からしたいと思います!じゃじゃん!」
シャーリーがそう言って出したのは、おおよそ理科の実験室にありそうな道具たち。違いといえば器具ごとに文字のような何かが書かれていることだろうか。
ちなみに結構多い。これほんとに使うの?みたいなものもある。
「多分見た目で予想はつくと思いますが、基本的なものは説明します!まずこれ!ビーカーと攪拌棒が2本です!特にいう事はありません!」
「まんまだもんね」
「次にこれです!台座とアルコールバーナー!加熱するのに使います!ちなみにアルコールは使いません!魔力を込めると燃えます!」
「じゃあなんでアルコール?」
「見た目が完全にアルコールバーナーだからです!魔力バーナーでもいいですけど、テストで間違ったら困るので統一しました!」
ん?統一したって、まるで自分で名前を決めたみたいだ。こういう器具の名前って自分で決められるものなのかな。
「自分で名前つけたの?」
「今出したセットをまとめて『見習い錬金術師セット』って言うんですが、それぞれの器具には名称がないんです!なので各自自由に読んでます!錬金仲間はアルコールバーナーに『アカネちゃん』って名前を付けてました!」
「なんで??」
「『すべてを超越するかのように天へと昇る炎が初恋の彼女を思い出させる』かららしいです!きもいですね!」
「そうなんだ」
なにもいうまい。
とりあえず私はその錬金仲間とやらに会いたくなったよ。面白そう。
「このイベントが終わったら紹介してくれない?話してみたい」
「ダメです!あいつ変態なので何でも小さい子が好きなんです!ルピナスさんと合ったら襲われちゃいますよ!」
「・・・じゃあいいや」
「はい!」
うん、私のためにもその変態さんのためにも合うのはやめよう。110番する理由をわざわざ自分から作ることはないのだ。




