獣人の種類2
「ほかには?狐とかウサギとかもいるよね」
基本的に空を飛んで移動している関係か、かなり多くの種類がいることは知ってるのだ。わざわざ話しかけるようなこともないから何も知らないだけで。
上から見ると障害物がないからね。〈空間把握能力強化〉の力もあってか得られる情報は結構多い。
「狐獣人ですか!あいつらはすごいですよ!獣人の中でも当たりの部類です!」
「そうなの?特殊な能力でもあるとか?」
「それもあるんですけど、まず鼻がいいです!狼ほどじゃないですが私みたいな猫獣人よりは鼻が利きます!それに瞬発力も高いです!猫獣人も瞬発力は高いんですが、同程度には高いです!」
ほー、そりゃすごい。猫獣人と狼獣人のハイブリッドってこと?そりゃ当たりって言われるのもうなずける。これに加えて特殊能力まであるっていうんだから。
「特殊能力は?」
「狐獣人の特殊能力はすごいですよ!なんと・・・レベルが上がるごとに尻尾が増えます!今のところレベル32の人が二本になってますね!」
「なんで?」
それ意味あるの?むしろ増えたら邪魔じゃない?あ、待て。狐プラス増えるしっぽ・・・
「その狐獣人の人は最終的に九本になるんじゃないかって言ってますね!九尾ですよ九尾!ロマンありますよね!」
やっぱり!九尾と言えば伝説になっているくらい有名な妖怪だ。確かに最終的に九尾になれるって考えたらロマンがあるかも。種族を聞かれたときに『九尾です』って答えるのかっこいいし。
かっこいいよね?
「あそうだ!一応尻尾が増えるごとにステータスが増加するみたいで、そういう面でも特殊ですね!」
「確かに・・・それじゃあウサギは?」
シャーリーにウサギのことを聞いた途端、後ろからでもわかるくらいシュンとなった。なんで?
もしやウサギって不遇?
「ウサギ獣人は・・・正直弱いです。自分のレベル以上の敵に遭遇すると俊敏以外のステータスが軒並み低下しちゃいますし、そもそものステータスも弱いです。おまけに状態異常にも弱くて、賞味期限が一日過ぎた串ものを食べただけで毒状態になります・・・」
「よわ・・・」
想像を絶する弱さだ。大体自分のレベル以上の敵に遭遇すると俊敏以外のステータスが軒並み低下ってどういう事?まともに戦闘させる気ないじゃん。ウサギはウサギらしく逃げろって?
それに状態異常にも弱いとは。私の知る限り状態異常を使う敵はシルクスパイダーとゾンビくらいで少ないけど、これからゲームが進んだら増えるだろうし、まともにこのゲームを遊べないのでは?
「俊敏が高いおかげか足は速いんですけど、攻撃力が全くなくて・・・私の友達、ウサギ獣人だったんですけど今では生産職として頑張ってるみたいです」
「その友達とは一緒にプレイしないの?」
「彼女、レベルが30を超えててサーバーが一緒になれなかったんです。私は部活動が忙しくて全然できなくて・・・おかげで今のレベルは2なんです。もしかしたらこのサーバーで一番レベルが低いんじゃないかって思います」
「それはないから大丈夫」
「え?」
このサーバーで一番レベル低い人は私だよ。なんせ1だからね。




