エピローグ
戦いから一夜明けた日曜日を一日中寝て過ごし、月曜日にいつもの如く一人で登校した皆人の顔は険しかった。理由は簡単。体中のあちこちの筋肉痛が半端ではないのだ。
「チクショウ。次は絶対に俺は戦わねぇぞ」
涙交じりにぼやきながら、皆人が教室の扉をあける。視界は真っ白。
「うわっ!」
辛うじて避ける皆人の背後で、廊下の窓を生クリームまみれにしたパイ生地が壁を伝って滑り落ちた。
「何だ? うおぉっ!?」
明らかに使用禁止距離で破裂するクラッカー。
いつか見た光景に、皆人は一気に現実に戻ってきた気がした。
おかえり、現実。
「「神埼皆人、誕生日オメデトー」」
手にパイを準備し身構えるクラスメートたち。そうだ、今日は皆人の誕生日だ。
なぜ誕生日に顔面にパイを投げつけられたのか皆人にはわからない。無言のままクラスメートを睨みつける皆人。両陣走る緊張。そんな中クラスメート側の先兵が、自ら捨て石をかって出た。
「皆人、喰らえぇやぁぁああーっ」
顔面に向けてパイを叩きつける男子生徒。
「はぁ……」
溜息を洩らしながら、皆人は冷静に彼の懐に入り込み、袖を取ってパイを彼の顔面に誘導する。ビチャッと顔面でパイを受け止める男子生徒。皆人は袖を取ったまま投げの態勢に入る。狙いはいろいろとツッコミたい教壇の上に置かれた巨大なバースデーケーキ、は勿体無いのでやめて、黒板にその体を叩きつけた。
綺麗に黒板に突き刺さった同胞に、シーンとする教室。
「悪い、タオルあるか?」
「あ、はい。――どうぞっ」
手近にいた女子からタオルを受け取り、顔に手に付いたクリームを拭う皆人。
そして、顔に飛び散ったクリームを舌で軽く舐め取って一言。
「なかなか、美味かったぞ。御馳走さん」
何気ない感想。それに頬笑みを伴っていたことで教室中がどよめいた。
「ねぇ、今の聴いた? ていうか、見たっ!?」
「聴いたぞっ! 見たぞっ! おい、夢じゃないのか?」
「ま、待てて。ちょっと、訊いてみるから。おーい、佐藤くん。大丈夫ぅ?」
「痛い、痛い。早く誰か抜いてくれ」
四方八方に四散し、驚愕を共有するクラスメートたち。あの皆人がリアクションを取ったのだ。これはこのクラスにとって核爆弾が爆発したに相当する衝撃だった。
そんな一方で、教室のざわめきなどまるで無視の皆人は、そのまま何事もないように自らの席に腰を下ろした。
「んぐッ」
ビキッと筋肉が引き攣り、口から苦悶が漏れる。
その姿が教室を一層驚かせる中、一人の生徒が皆人の伏せる机に腰掛けた。
「なんだか辛そうだね。皆人」
「東夜か……」
僅かに視線を持ち上げ、皆人がその人物を確認する。
東夜はいつも以上に眼鏡の奥の眼を細めていた。
「なんか、いい感じだね。皆人」
何気ない言葉。付き合いの長い皆人は、その真意に気が付き獰猛に顔を歪ませた。
「東夜、お前か! 伊吹に変なこと吹き込んだのは」
「ん? 何のこと?」
「とぼけるのかよ。この狸!」
「どっちかって言うと、狐の方がいいかな?」
飄々と流す東夜に、「……この野郎」と皆人が喉を唸らせる。
だが、すぐにまた皆人はその表情を正した。ざわめく教室の中で、その一角だけに沈黙が流れる。その沈黙は数日前のものとは聊か中身が異なっていた。
机に伏せる皆人。その口元が、僅かに緩む。
机に腰掛ける東夜。その笑顔は、ただただ優しい。
今日は一日いい日になりそうだと、久しぶりに皆人が考えた、その時。
ドドドドドドっと数日前をなぞるように、廊下の方から物凄い足音が聞こえてきた。
この足音の正体は一人しかいない。
「そういや、ここんとこ見てなかったな? 東夜、なんか知ってるか?」
「いや、ぜんぜん」
教室の前で急ブレーキ欠けたその影は、教室のドアを蹴破って皆人の元に駆け寄った。
「みなと~ん。とうや~ん。ひっさしぶりぃー。会いたかったよぉぉー」
「俺は、会いたくなかった」
「やあ、ミュー。久しぶり。最近見なかったけど、どうしてたの?」
「それが、ほら。最近モエモンのカードが買い占められた事件が起きたっしょ。だから、大急ぎでここらのを買い占めて……って。そんな話はどうでもいいんですよ、とうやん。それより、聞いちゃいましたよぉー。ねぇ、みなとんの知り合いにモエモンの伊吹のそっくりさんがいるってホントなのですか? 本当なのですかっ? そんでもって、学校に来たって話は、マジなんですか? マジなのですかっ? ねぇ、みなとん。会わせてぇー、見させてぇー、むしゃぶりつかせてぇー。このミュー、一生のお願いなのですよぉー」
「嫌だ!」
「HOHO。早ッ!」
「変なリアクション取るな! コラッ、纏わりつくなっ!」
「離さないぃー。ねぇ、連れて来て下さいよぉぉー」
「鼻声で気色悪い声出すな」
「ねぇ、みなとん」(思いっ切りアニメ風甘え声)
「止めんか、気色悪いぃっ!」
小さな体をフル活用し腕に纏わりつくミユを、皆人が椅子から立ち上がって必死に剥がしにかかる。そのあまりに皆人らしい皆人の姿に、いつの間にかケーキを切り分け試食会を始めていたクラスメートたちが再びざわめいた。
「ねぇ、やっぱりおかしいって」
「ああ、変なモンでも食ったのかな?」
「いや、ここは剣宮先輩だろ。なんでも、土曜の放課後、神崎が先輩をおんぶして家まで送り届けているのを見たって噂だぜ」
「うっわー、マジかよ。やるなぁ」
「どっちが?」
「でも、なんかいいよね」
「「そうだよねぇー」」
必死にミユのしがみ付く腕を振り回す皆人を見るクラスメート全員が頷いた。
「やっぱ、神埼はああでなきゃ」
「まだ甘いけどな」
「でもぉー。私はクールな神崎萌だけどなぁ」
「「賛成っ!」」
「お前ら、どっちの味方だよ」
わいわい、がやがや。いつも以上の賑わいを見せる教室内。
そんな中、ガラガラガラっと不意に教室の後ろの扉が開かれた。
「失礼するでござるよ。皆人殿はいるでござるか?」
扉を開けて入ってきたのは、昨日の戦闘の余韻を全く感じさせず、なお且つ数日前に学校へ訪れた時より明らかに上機嫌の伊吹だった。
止まる教室の時間。
ただ一人。変態が伊吹へ向けて飛び出した。
「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおーっ!」
「ふぇ? うきゃっ!」
獣のような雄叫びを上げ伊吹に突進したのは、皆人の胸板をスターター代わりに猛烈な勢いでスタートダッシュを切ったミユだった。
伊吹が反応し損ねたところを見るに、発情時のミユのスピードは特A級以上。伊吹は何かを庇うように身を竦ませたため、二人は錐揉みしながらドアから廊下へ吹き飛んだ。
「イタタタタ、何でござるか?」
強打した後頭部を擦りながら身を起こす伊吹。その動きが止まる。
「ハッハッハッ」
伊吹の目の前には、頬上気させるミユの恍惚とした笑顔があった。
「ワオーン」
「犬かよ?」
「犬だね」
背後の悪態もなんのその。本能に身を任せ、伊吹の身体に身を擦り寄せるミユ。
伊吹はただただ戸惑うしかなかった。
「なっ、……あ。だ、ダメでござる。そこはぁぁんっ!?」
「んぬー、何処じゃ何処じゃ。ここか! ここがいいのですか?」
「あ……やめ……。ひんっ!」
艶めかしい呻き声を漏らす伊吹に、男女問わず教室中の視線が集中する。
「なんか、エッチだね」
「いろんなキャラが混じってるな」
「助けなくていいの?」
「ん? 自分で何とかすんだろ。俺は知らん」
ミユから解放され、皆人は我関せずと再び机に身を伏せる。
そんな皆人に変わり、窓の外に伊吹を助ける相棒が現れた。
「カァァァァーッ」
盛大なカラスの鳴き声が響き渡る。暗示を込めたその一声は、瞬時に耳からミユの脳内に入り込み強烈な暗示を掛ける。さっきまで狂乱が嘘のようにミユの動きが止まった。
「あれ? ミユ、今何してたのですか? いきなり記憶が飛んだような」
正気に戻るミユ。その下から、弱弱しい声が上がった。
「はぁはぁ、はぁ……。お、終わったでござるかぁ……?」
道着を乱され、喘ぎ声を上げながら上目遣いでミユを見上げる伊吹。
「キュイーン」
その姿に、ミユが再びターゲットカーソルを伊吹へロックオンした。
「え、まさか……」
「萌えぇぇーッ!」
「わっ、また! たんま、たんまでござうよぉー」
その無意識の仕草が、再びミユの変な導火線に火を付けた。
「おいおい、なんであいつのは俺っちの力が利かないんだ」
不思議そうな声に皆人が窓の方を向く。そこにはガサガサと羽ばたく黒い影があった。
「あ。カラス君」
九王に気付いた東夜が、皆人に代わって窓を開け九王を教室の中に導く。
九王は一瞬何かを迷い、結局東夜の肩に羽を落ち着かせた。
「…………」
「何?」
「何でぇい?」
「………………随分、仲がいいんだな?」
その様子を、机に伏したまま射殺さんばかりに睨めつける皆人。
「何のこと?」
再び飄々と流す東夜。本当にいい性格してんな、と皆人が心の中で呟いたところで、ようやくミユを抑え込んだ伊吹が教室の中に戻ってきた。
「ひ、ひどい目にあったでござる」
肩で息し、桃色の息を吐きだす伊吹。
「何しに来た?」
その醜態を見て、呆れたように皆人が質問する。
伊吹はその質問に、少し上気した顔に満面の笑みを浮かべて答えた。
「弁当を忘れているでござったよ。皆人殿」
「弁当?」
小首を傾げる皆人に、伊吹が先ほどなんとか死守した弁当を取り出した。
「ピューピュー。熱いねぇー、お二人さ……ガボバッ!」
「害虫駆除完了」
「「おおぉー……」」
冷やかす高坂を屠り、皆人が微笑む伊吹に目を向け口を開く。
「ご苦労さん。でも、用が済んだら、とっとと帰……」
「ねぇねぇ、伊吹さん。ちょっといい」
「ん? なんでござるか?」
言葉を遮られ、ちょっとムッとする皆人。そんな皆人をよそに、話に割って入った女子が不敵笑みを浮かべながら数名の女子とアイコンタクトを交わしながら伊吹に耳打ちした。
「知ってたぁー? 今日って神埼の誕生日になんだよ」
「なんとっ! それは真でござるか!?」
「ホントだよぉ。だからちょうど今、神埼君の誕生日会開いてたところなんだ」
「ねぇ、よかったら伊吹さんも一緒にどう? 美味しい手作りの力作ケーキもあるよ」
「な、あっ、ちょっと」
なぜか女子が伊吹の周りに結集し、その姿を覆い隠す。
「な、何のつもりでござるか? あっ、んん! ちょっと、止めるでござるよっ!」
「いいから、いいから」
聞こえてくるのは、戸惑った伊吹の叫び声だけだ。
この展開は男子たちの方も知らされていなかったようだが、皆人が目を向けると彼らも一様にワクワクしながら事の顛末を窺っていた。
「どんなオチで来るつもりだ?」
「僕は、ベタなオチがいいな」
眉を寄せる皆人に、ニコニコと次の展開を待つ東夜。
「こ、この格好は。は、恥ずかしいでござるよ」
「大丈夫だって。最高にイケてるよ」
「似合ってるって!」
「し、しかし……」
「ほら、こんな危ないもんじゃなくて」
「《睡蓮》を取ってはダメでござるよ。返すでござるっ!」
「はい、あなたはこっち」
「え? これは?」
「これを思いっ切り……。ねっ!」
「そんなこと、絶対にダメでござるよ。拙者は、いや、皆人殿は拙者の主であって」
「大丈夫よ。この教室に入ったからには、あんたたちはただのクラスメート何だから」
「どんな理屈でござるかっ?」
「そんでね、決め台詞は……」
「そのセリフは、ちょっと……」
「だーめ。いい、出来るだけ可愛くだからね」
なにやら妖しい会話の流れに、皆人の腰を浮かび上がらせる。
「なぁ、東夜。俺、ここで逃げたら怒られるか?」
「んー……。 逃げられる?」
東夜が女子たちの固まるのと逆側の扉を指さす。
そこには、クラスの中でもガタイの良い連中がスクラムを組んで立ちはだかっていた。
「楽勝だぞ」
「まぁまぁ。あ、ほら。終わったみたいだよ、皆人」
東夜に促され、皆人が女子たちの方へ眼を向ける。
女子たちは、快心の笑みを持って皆人に向き合った。
「いい? いっせーのーっで!」
「「ハッピバースデイトゥーユー、ハッピバースデイトゥーユー、ハッピバースデイディアみなとー。―――ハッピ、バースデイトゥーユー。わぁぁぁー」」
パチパチパチーっとバースデイソングに引き続き吹き荒れる拍手の嵐。
「神埼皆人。誕生日おめでとーう。コレが、女子一同からのォ……。プレゼントでーす」
女子学級委員長の扇動に合わせ、集まった女子たちが二つに割れる。
いつの間にか着替えさせられた、巫女姿の伊吹が顔を真っ赤にして立っていた。
「たいしていつもと変わらないだろ」
あっさりと流す皆人。その言葉に、女子の輪に加わらずひたすらケーキを貪っていたミユから壮大な抗議が響き渡った。
「な、な、ぬぁっ。ぬぁーにを言ってるんですかっ? みなとん。全然違うでしょ。巫女ですよ。巫女。あの真っ赤な袴。清楚な佇まい。宇宙の真理を内包するうなじ。胸元、袖口から覗く素肌の絶対領域。ああ、コレが見れたなら、ミユはもう死んでもいいです」
「いっそ死んでくれ」
「いや、生きます。むしろ逝きます。世界の萌えを探求するためにっ!」
「訳わかんねぇって」
「あ、あの。皆人殿」
か細く掛けられた声に、ミユをあしらっていた皆人が再び正面に目を向ける。
そこには、上目使い自分を見上げる伊吹が、あと半歩といったところでもじもじと立ち止っていた。
至近距離で伊吹に対峙する皆人が息を飲む。巫女衣装と道着。確かにミユの言うとおり、そこには何か隔絶とした差があった。
しかも、なぜか余所余所しく振舞う伊吹の仕草が皆人の拍動に拍車を掛ける。
「皆人殿っ!」
「な、なんだ?」
意を決したように顔を上げる伊吹に、皆人が思わず身構える。
そして……
「あんたのために作ったんじゃないんだからね」
「……はぁ。ぬぐっ!?」
ベチャッと、軽快な音と共に四散する生クリーム。カランと皿が床に落ち、どうやって細工したのかパイの裏から「祝・神埼皆人誕生日」の文字が現れた。
「あわ、あわわっわわわわわああ」
「「大ー当たりー」」
テンパる伊吹の後ろで、女子たちが万歳三唱し、男子たちが歓声を上げる。
「も、ももももも、申し訳ござらん。皆人殿」
ガバっと、物凄い勢いで頭を下げる伊吹。その肩を、ポンと皆人が叩いた。
「なかなか、面白いゲームだな」
「み、皆人殿?」
伊吹が見上げる視線の先で皆人は冷静に眼の部分のクリームを拭った。
「そうか、パイを当てれば勝ちなんだな」
ゆっくりと歩き出し、教壇の巨大なケーキの脇に隠すように積み重ねられたパイの一つを皆人が拾い上げる。パイを片手に、クラスメートを睨みつける皆人。
顔中パイまみれでは、いささか迫力に欠ける。
いや、皆人は迫力を出す気など毛頭なかった。
なぜならば……パイを持つ皆人は満面の笑みを浮かべて笑っていた。
「やってやろうじゃねぇーかっ!」
雄叫びと共に、皆人は手近にあるパイを次から次へと生徒たちに向けて投げつけた。
次々とパイが生徒に命中し、瞬く間にクラスメートの顔が真っ白に塗りつぶされていく。
「わぁぁぁーっ! 皆人が怒ったーっ!?」
「こちらも応戦するぞ。皆、パイを持て」
「「おっしゃーっ!」」
「私たちも負けてらんないっしょ。みんな、準備はいい?」
「万全です、隊長!」
「では、攻撃開始ーっ!」
「「イエッサぁーッ!」」
教室内を乱れ飛ぶパイ! パイ! パイ!
「み。皆人殿」
その中心で、パイを直接クラスメートの顔に押し付ける皆人の姿に、伊吹はいささか困惑していた。その肩を、ヒョイヒョイとモノの見事にパイを避ける東夜がポンと叩く。
「あれが、皆人だよ。ねぇ、言ってた通りでしょ」
「東夜殿」
皆人を眺める東夜は、パイ投げに参加しなくとも、誰よりもパイ投げを楽しんでいるふうに伊吹には見えた……その時。
「うわっ!」
「え? きゃっ!」
東夜と伊吹の顔面に、パイが見事にぶち当たった。
「あっはははははははは。なーに、傍観してんだよ。お前らは」
無邪気に笑う皆人。顔面にパイで真っ白に染め上げた東夜が、同じく顔をパイまみれにした伊吹の隣でクスッと危険な笑みを浮かべた。
「でも……、これはちょっとやり過ぎかな」
ハンカチで眼鏡を拭い掛け直す東夜の眼が開眼し、教室中の人員にどよめきが走った。
「うわぁぁぁぁー。やっべぇーッ。東夜がキレたーっ!」
「死神眼鏡がきたぞっ! 総員退避っ!」
「逃がさないよ!」
「来るか。東夜っ!」
「うん、久しぶりに皆人の泣き顔が見たくなった。さぁ、伊吹さんも。行こう」
「えっ。ええ。えええぇぇ!?」
東夜に手を引かれ、伊吹もパイ投げに参戦。
「ちょっと待ったーっ。何私を仲間外れにしてんのよ。神埼っ!」
「剣宮先輩っ!? って、どっから聞きつけたんですか?」
「関係あるかーっ。私も混っぜろーっ!」
何処からか騒ぎを聞きつけた剣宮が参戦。もはや敵味方もあったものではない。
そんな中、皆人は一人昨日のことを思い出した。
朱い夕暮れに染まる、照れたような伊吹。
僅かに動く口元
パイで白く染まる皆人の顔がほんのり赤くなり、
皆人の指輪のMPに1という数字が刻まれた
(了)




