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エピローグ
深い眠りについていた。
意識はなく凍り付いたようにただ眠っていた。
いつからこうなのか、彼女にもわからない。
遠くでかすかに声がした。
世界に無数の星があらわれた。
それぞれの星たちが独自の光を持つ。
どれとして同じものはなく、形も異なる。
誰かがそれを個性といった。
眩しい金色の星が流れていく。
感じるだけで優しさがあふれだした。
彼女が目をあける。
滝本京也がそばにいた。
誰よりも早く時間の階段を上り。
彼女のためにここまで来てくれた。
京也が耳もとでそっとささやく。
彼女は静かに微笑んだ。
三本の柱 〈完〉




