第4話 僕の理由
君はそこにいる。
なぜそこにいる?
それには理由があるからだ。
君は覚えていない。
でも理由はある。
君の初人生に理由がある。
ほら、思い出してごらんよ。
あの出来事を。
『夢・・・だよね・・・』
なんだったの?今の夢
僕がここにいる理由?
僕の初めての人生?
【あの出来事】
あの出来事ってなんなの?
思い出せなんていわれても、そんないつかわからない昔、わかるはずないよ。
沙希、僕はなんなの?
教えてなんてくれないよね・・・・
考えているうちに、また眠気に襲われた。
「凪、そんなに知りたい?どうしてそうなったのか。何があったのか。
本当に知りたいの?」
『沙希?うん・・・僕は知りたい。僕の全てを、お願い
教えて、僕の全てを・・・』
「知ったときに、凪はどうするんだろうね。凪にはしなくてはならないことがあるの。
それを知ったら必ずやってほしい」
『しなくてはならないこと?』
「凪が望んだことなんだよ。初人生の凪がね。私の初人生が望んだことでもあるんだけどね」
『僕達は昔から知り合いだったの?』
「そう、私達は知り合いだった。私達の初めてって、そんなに昔じゃないんだよ。
そう、あれは今から約5年前だね」
また夢・・・だったのかな?
でも沙希が夢の中で教えてくれた。僕の質問に答えてくれた。
5年前?そんなに最近の話だったの?
僕は転生しても記憶があるはずなのに・・・
そういえば僕が覚えてるので、これ5回目だ・・・・
初めての人生だけ、思い出せないってことか・・・




