表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第一部 ハードボイルドがわからない件について(仮)
58/227

演技派女優な件について(仮)


「ガキが!!」


 清の体の後ろに、黒雷でできた大きな竜ができる。

 その声は地響きにも似た低い声だ。


「ふん。おい! 良太郎! 宮内さんを頼んだぞ! 竹市君、これでわかったろ! 後の行動は好きにしたらいいさ。

 ベルゴ! どうだ?」


《後、少しだな》


 かおるは、黒炎をどんどん、清に放っていく。

 それを、清は黒雷で防ぎながら、彼女も反撃を行ってくる。


 どちらも同等の力なので、双方の攻撃がぶつかるごとに、双方が打ち消される。


「これで、どうやって私を倒すつもりかしら? 同等の力である対決は、体力勝負よね。でも、おそらくこっちの体が持たなくなるよりも早く、あなたの体が持たなくなると思うわよ」


 かおるが、清に向かって走り出す。

 彼の右腕には炎が、さらに、彼の左右に大きな炎の塊が作られていく。

 しかも、地面にもぐりこませていた炎が、清の後ろから突如として出現し、正子を清の側から飛ばした

 それに気を取られた清に向かって、両翼の黒炎を飛ばす。

 清はその防御に意識を持っていかれる。


 正子は良太郎の下へと飛ばされる。


「行け!」


 その言葉に良太郎がうなずく。


「竹市君、俺の護衛頼めるかな?」


「よくわからんが、わかった。」


「逃がすか!!」


 清が、屋敷の周りの結界を張る。

 

 かおるが、その結界に向けて、攻撃を加える。

 しかし、結界はびくともしない。


「無理よ。この結界は、万が一のときのために、私が毎日練りこんだ力でできたのも。いくら同等の力とはいえども、簡単には敗れない」


 かおるが、視線で自らの背中から出ているベルゴに確認する。


《こいつの言う通りだ》


 良太郎と竹市は、庭園で足止めを喰らう。


「ったく、厄介なことを・・・」


「それを言うのは、私のほうよ。2人の意識があるから、操られる炎の数が多いのと、動きがそれぞれ違うから、厄介この上ないわ」


 かおると、ベルゴ、2人で黒炎を別々に操ることで、レヴィアタンとの戦闘を少し有利に進めていた。


「でも、それはある意味で、普段の何倍もの力を使っているってこと、なら、体の消耗も早いはず。さて・・・、どうするのかしら?」


 レヴィアタンは劣勢であるが、余裕の表情をしているのに対し、かおるは、肩で大きく息をしていた。紋様も、一部が顔にまで侵食してきている。

 

「はあ、はあ、どうだ?」


《後、もう少しだ。辛抱しろ》


「何をこそこそと話しているのかしら? あなた達がまた、地下から攻撃をしてくることはわかっているわ」


 その言葉の通り、黒炎が清の周りを囲うように地面から伸びる。

 

 それを、清が自身の周りに黒雷をまとうことで防ぐ。


「そんなに頑張ってくれちゃって、大丈夫かしらああ!?」


 清は、かおるをあざ笑う。


「ちっ!」


 清がちらっと、良太郎たちを見る。彼らは、屋敷から出れないので、庭園で2人の戦闘を見ていた。


「やばい! 逃げろ!!」


「遅い!!」


 清の放った雷撃が、2人を襲う。


(やばい、良太郎は見るからに憔悴しているし、竹市ではあの雷撃を防ぐことができない! 俺の炎も間に合わない!)


 ドカーン!!


 雷撃が2人にぶつかる。


「正子の体さえあればいい。あの2人の死体を見て、せいぜいあんたの言う悔いを残しなさい! ははっはははははははは」


 レヴィアタンの醜い笑声が響く。


「竹市家の人間をなめてもらっては困るな・・・。」


「!?」


「!?」


 爆風による煙が吹き上げられ、3人の姿が見える。


 竹市の後ろに、正子を背負った良太郎がいる。

 その姿ははっきりと確認ができ、周りに竹市による防壁ができていた。


「貴様!!」


「ふん。防御は竹市家の誇りだ! どんな攻撃であろうが、ここを守りぬいてみせる!!」


「人間ごとぎがあああああああ!!」


 清が、その防壁に向かって、大きな雷撃を放つ。


「熱くなるなよ。醜いぞ」


 その雷撃を、今度はかおるが、防壁と雷撃の間に立ち防ぐ。

 かおるが、後ろを顔だけで振り向く。


「飛び火したものは任せてもいいか?」


「当たり前だ!」


 その答えにかおるが笑みで返す。


「なっ!」

 

 かおるが、正面を向くと、目の前に清のこぶしが見えた。

 それを、なんとか手で受けとめる。


「流石に腹が立ってきたぞ! お前の体が朽ちるのを待つつもりだったが、この手で殺す!!」


「おいおい、今度は肉弾戦ってか? お前が言ったんだぞ? 漆黒の力をの戦いでは良くても引き分けだって」


 清の攻撃を、なんとかかおるは、防いでいくが、かおるに武術の心得はない。序所に体に攻撃を喰らいそうになるのを、ベルゴが制御している黒炎でなんとか防いでいた。


「はああああ、天のイカヅチ!!」


 かおるは、それが自分に向けたものだと思い。自分の周りのバリアを張る。

 しかし、それはかおるに向けたものではなかった。

 その魔術式は、別の場所、良太郎たちのところに発現している。


「残念でしたあ」


 清が舌を出す。冷静さを失ったと見せて、実は冷静だったということを意味している。


「くそったれが!」


 かおるが、竹市の下へ急いで走っていく。


「来るな! 後ろだ!」


(陽動か!) 


 その瞬間、かおるが雷竜に包まれる。

 なんとか、ベルゴの黒炎で防いではいるが、ベルゴも不意を付かれた。かおるの体が吹き飛ばされそうになる。


(これは、攻撃系ではない!?)


「あなたは、どっかに吹っ飛んでなさい。じゃまだから、戻ってきたころには全部終わってるわ」


 レヴィアタンはかおるを、遠くへ飛ばすべく、これまでさも、かおるを殺す気でいるような演技をして、かおるに不意打ちをかける算段を立てていた。


(やばい!!)


 かおるの体が浮き、竜の口にくわえられ、どこかえ連れて行かされそうになる。


(まだか!!ベルゴ!!)


《整ったぞ》


 瞬間、その場のすべての力という力が消える。



「最近、作者は昼寝のし過ぎで、逆に昼間気持ち悪いらしいよ」


「あほだな」


「いやあ、眠いんでね、やってしまいます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ