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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第四部 大戦争を起こす件について(仮)
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やっと本格始動な件について(仮)


 上野が岡本との戦闘を開始したとき、かおるたちは正子たちがいる隠れ家に転位していた。


「まさか、もう攻撃を仕掛けてくるなんてね」


「驚いたね」


 杉村と中田が胸を投げ下ろす。


「まあ、ここはやつの土地ですからな。俺たちの居場所くらいはあの土地の中にいる限り簡単に見破ることができるんだろ」


 かおるは、そこで大きな伸びをした。

 流石に計画通りに事が進んでいるといっても、襲撃には心がヒヤッとする。


「春樹、千里眼で上野の状況を見ることができるか?」


「流石に距離が離れすぎてるかな」


「そうか。転位で春樹の体の一部を近くに飛ばしてもいいけど、それだとここの場所がばれるかもしれないからな。上野が勝つことを祈るしかないか」


 中田の千里眼は体の一部が近くにあれば見ることができる。

 

(流石に上野がマモンを宿す者だって言うのはばれるかな)


「これからどうするの?」


 杉村が聞いた。


「別に計画に変更はないですよ。約一時間後に、戦闘開始です。おそらく、俺たちを狙ったのは、本当の居場所を突き止めるために時空間魔術を使わせたかっただけだと思いますからね」


「それなら、結構今やばい感じ?」


「まあ、俺たちがやつの土地に居たらね」


 かおるは微笑む。


 今、かおるたちがいる本拠地になっている隠れ家は、宮内家が納める土地の中にはない。

 彼らは万が一のときを考えて、本拠地を別の場所に移していた。

 先ほど彼らが居た場所は、前の本拠地の場所である。


 そのとき、かおるのポケットの中にあるスマホの振動を彼は感じた。

 かおるはスマホを取り出し通話ボタンを押す。


「もしもし?」


『ああ、もう終わったぞ』


「どうだった?」


『戦闘経験のない弱いやつだったよ。力の持ち腐れもはなはだしいな』


「わかった。すぐに迎えに行くよ」


 そこでかおるはスマホを切った。


「誰?」


 中田が聞く。


「上野だ。相手を無力化したらしいから迎えに行って来る。これから本格的な行動が始まる。だから時間が来れば各自行動頼んだ」


 かおるの言葉に二人がうなづいた。


 後は、正子たちが協力してくれるかということが大きな問題だ。

 しかし、それは今考えても仕方のないこと。

 自分はできるだけのことがするしかない。


 かおるは、一つ息を吐いた。

 

「行って来る」


 かおるは転位した。




<><><>




 岡本を炎で縛りつけた上野の横にかおるが転位した。


「お、なんか大丈夫そうだな」


 かおるが居た場所は宮内家が所有していた土地ではない。

 ということは漆黒の力を使う上で大切であった霊脈が通っていないことになる。

 つまり、漆黒の力を使うためにはそれなりの代償が必要だということだ。


「まあ、ベルゴは大罪越えだしな。ベルゴを解して力を使えばそこまでじゃないよ」


 かおるは岡本を見た。

 彼が霊脈をいじる上で大切なキーとなる。


 かおるたちの仲間はそのほぼ全員がどちらかといえば悪の側に力だ。

 つまり、善の力。神の力を使って霊脈は配置されている。

 だから、かおるたちがそれを直接触れることはできない。

 そのためにはその力を持つ者を媒介にしなければならない。

 

 しかし、それはただの天使レベルではだめだ。

 かおるがその人物を媒介とする以上、かおるの力に耐えられる存在でなくてはならない。


 つまり、漆黒の力と同等の存在。

 その結果、白羽の矢が立ったのが純白の力を持つ七つの美徳だった。


「さてと」


 かおるが岡本に触れ、岡本が自分で美徳の力を制御できないようにする。

 美徳の力は一つ一つが大罪と同等の存在と言っても、まがい物。

 だから、ここで岡本の意識が戻ってもさした問題ではない。


 しかし憤怒の力と対となる力、寛容の力は、憤怒が別格であるがゆえに侮れない。

 なので、かおるは彼の力を封じた。


 そのほかにも、自分の力が今後使えなくなる予定も入れての行動もある。


「じゃあ、逃げますか」


 かおるは上野に言った。


「岡本は俺が担いだほうがいいのか?」


「そうだな。力が使えなくなったら、俺ひ弱だし」


「オーケー」


 上野が岡本を担ぐ。

 そして、二人でその場から走って、最初の目的地に向かって走り出した。


「どれくらいで現れるんだろうな?」


「流石に、そこまでは予想ができないな。とりあえず見つけられる。追いつかれるまでにできるだけ多くのところに行って、邪魔されないように、魔術式を組み込まないとな」


「ああ、転位はできないのか?」


「やると、魔力残渣を知られるから、どこにいたのかがこの土地だとばれる可能性がある。まあ心配しすぎなのかもしれないけど、一応やらないほうがいいだろ」


「よし。じゃあ、体力勝負だな!」


 上野が楽しそうにいった。

 気分がハードになっているのだろう。


 向かうべき各霊脈を繋いでいる場所は全部で七つ。

 その七つのすべてに、魔術式を組み込み。霊脈を変化させる。


 それが今からかおるたちがしようとすていること。

 そのためにカードはすべて揃った。

 後は、邪魔されずに行うだけ・・・。


(やつがいつ出てくるかが一番の問題だな。それですべてが決まるといってもいい)




 


 



「やつって誰?」


「やつはやつだよ」


「え、それってもしかして・・・」


「ああ、言ったらだめだ!」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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