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AIと描いた未完成な小説  作者: たっくん


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記憶のかけら

見覚えのない真っ白な空間——


匂いもしない。映像もどこかブレて見える。

だだっ広い無地の空間に、白いベッドといくつかの家具が並んでいた。すべてが無機質で、整いすぎていて、それなのにどこか懐かしい。


死んだ……?


ふと、そんな言葉が頭に浮かぶ。

まるで異世界転生モノの主人公にでもなったような錯覚だった。だが、身体の感覚も、空気の流れも、妙にリアルだ。これは夢じゃない——そう思わせるだけの重みが、確かにあった。


そして、その空間にふいに現れたのは、一人の少女。


白い光に包まれながら、静かにこちらを見つめている。

その顔に見覚えはなかったはずなのに、不思議と心の奥に引っかかる感覚があった。


「……ハ……ル……」


かすれたような声だった。

彼女は何か大事なことを伝えようとしているようだったが、言葉の輪郭はぼやけていて、はっきりとは聞き取れない。


──でも、それでも分かった。


彼女は敵ではない。

ここも転生された世界ではない。

だけど、“何か”が始まる。そんな予感だけが、強く心を打った。


『最後にこれだけは覚えておいて欲しい。』


その言葉だけが、なぜか鮮明に心に響いた。


『私はここであなたを待っています──』


その瞬間、あたり一面が白い光に包まれる。



──目が覚めた。


現実の天井。現実の枕の感触。

夢の名残だけが、体に張り付いたまま、思考が現実へと引き戻されていく。


“あれは…夢だったのか……?”


寝ぼけたままスマホを確認すると、着信履歴に「メグミ」の文字。

時計を見ると、彼女にしては珍しい時間帯の着信だった。


折り返し電話をかけると、すぐに元気な声が返ってくる。


「起きてた??最近ちゃんとご飯食べてる? あ、もしかして寝てた? 小説、書いてるの?」


相変わらず、考えていることを全部口にするタイプだ。

ひとしきり雑談をしたあと、ふと、彼女が少しだけ声のトーンを落とした。


「小説が完成したら……一番に見せてね?」


その言葉に、一瞬だけ返事が遅れた。

けれど、ハルはすぐに小さく笑って、言葉を返す。


「……ああ、絶対に」


会話を終えると、部屋に再び静けさが戻った。

けれどその静けさは、どこか心地よかった。


──夢の中の少女の言葉を思い出していた。

それが誰なのかもわからなかったが、今なら描けそうな気がした。

夢の続きを———

そうして物語は、ここから加速していく。


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