第四百七十三話 赤い髪の魔王
ソラディスの森に飛来した敵のアパッチヘリ部隊が、紗和乃の放った光の矢の攻撃によって全滅した。
巨大コンビニから出撃してきている敵の先遣隊の数は、決して多くは無いみたいだな。
森の外にまだ残っている敵のアパッチヘリ部隊は、コンビニ支店から飛び立った攻撃ドローン部隊に迎撃させる事にしよう。
そして地上から襲来している新手のケンタウロス型の機械兵達は、森の中に待機しているクラスのみんなに対処をお願いする事にした。
「――彼方くん! 私の『超巨大クマのぬいぐるみ』達は、まだ出撃させない方がいいの?」
ぬいぐるみの勇者の小笠原麻衣子が、後ろから俺にそう尋ねてくる。
「ああ、まだこちらのメインとなる主力部隊は温存しておきたい! 敵が本気を出してきたらマジでこの程度じゃ済まないからな。それまで小笠原は、他のぬいぐるみ兵達で森の防衛ラインを維持してくれ!」
「――了解よ! 森の中に侵入して来た敵は、中型サイズのぬいぐるみ兵達に守らせる事にするわ。みゆきや雪咲さんとも連携して対処するから、彼方くんは敵の本丸を落とす事だけに集中していいからね!」
「助かる、マジでみんなも頼むぜ! 俺が戻ってくるまでに誰も犠牲者なんか出すんじゃないぞ!」
『にゃ〜! それはこっちの台詞なのにゃ〜! 大好きお兄さんこそ敵の要塞が強くて攻め落とせない時は、変なプライドを張らずに、さっさと尻尾を巻いて逃げ帰って来いなのにゃ〜!』
玉木の頭の上に乗ったコンビニ猫のフィートが、念話で俺に呼びかけてきた。
「ああ、そうさせて貰うよ。何せ今回の俺は、仮想夢を見るだけの十分な睡眠時間が取れていないからな。みすみす自殺するような事はしないから、安心してくれ! みんなも頼んだからな。玉木も、ティーナも、絶対に生き延びてくれよな!」
「了解です、彼方様!」
「彼方くんも絶対に死なないでね〜! 全部終わったら、昆布おにぎりパーティーをしようね〜!」
俺はみんなに手を振って、すぐに巨大な緑色の鳥――シマエナガの姿に変身をしたパティの背中に乗って。大空に向けて飛び立つ事にする。
ソラディスの森に、あえてコンビニの守護騎士のアイリーンには残って貰う事にした。
何か緊急事態があった時に、コンビニ支店を移動させられるアイリーンがいた方が心強いからな。
俺とパティ以外のメンバーには、森の中に待機して貰い、アイドルの野々原を守り抜く事に専念して貰う。
「よーし、パティ行くぞ! まずは俺達2人で空から敵の巨大コンビニ要塞に接近して、様子を探ってこよう!」
「了解ですぅ〜、コンビニマスター様! パティめのふさふさな羽毛に乗って気持ち良い空の旅を味わって、コンビニマスター様の頭皮が将来ハゲないように、ふさふさにさせてあげますなのですぅ〜☆」
グランデイル王都の西に広がるソラディスの森を飛び立った俺は、全速力で北西の方向に向けて進んでいく。
正直……何もかもが、手探り状態の作戦になってしまった感は否めない。
あの黒鋼色装甲状態の巨大コンビニには、何人たりともダメージを与える事が出来ない。
女神アスティアであっても、天から無数の雷撃魔法を連発で降らせていたけど……巨大コンビニの外壁を破壊する事は出来なかった。
唯一、あの最強の外壁を破壊出来たのは、俺が新しくレベルアップした時に入手した『コンビニマンション』を空から落下させて直撃させた時くらいだ。
でも、アレは……マジで一回限りの隠し技みたいなものだ。それをもう使い切ってしまった俺には、コンビニマンションをぶつけるような、とっておきの切り札は残されていない。
だから今の俺には、あの巨大コンビニ要塞を破壊する手段が何も存在しない事になる。
せめて俺の頭の中にいる、『未来予知』を具現化した存在である朝霧冷夏が、また俺に未来が分かる仮想夢を見せてくれたのなら。
全く攻略手段が見つからない、巨大コンビニ要塞に対しての秘策を知る事が出来たかもしれないのに……。
何で今回の俺には、朝霧は何も仮想夢を見せてくれないのだろう?
まさか俺が朝霧の正体を知ってしまったから? それでヘソを曲げて姿を隠してしまっているのなら、マジで勘弁してくれよ。
お前の力を貸して欲しいのは、マジで今なんだよ! 遠い将来なんかじゃ無くて、コンビニの勇者の物語の最終決戦となる今こそ……お前がもたらす『未来予知』の能力が俺には必要なんだよ!
だから頼む、朝霧……! もう一度だけ、俺の前に姿を現してくれ。そして未来に起こる出来事を先に俺に経験させて欲しい。
そうじゃないと、今回こそ――俺の大切な仲間達に犠牲者が出てしまう予感がするんだ。朝霧、お前の望む事なら何でも俺はしてやるから、本当に助けてくれよ!
緑色の巨大鳥に変身したパティの背中に乗る俺は、必死に空の上を見上げながら神頼みをしてみせるが……。
やはり朝霧冷夏は、俺の前に姿を現してくれる事は無かった。
「クソッ……どうして何だよ、朝霧ッ!! お前は俺の願望を叶える為に出現した存在じゃないのかよ!!」
「こ、コンビニマスター様ぁ〜! パティめの頭付近の羽をプチプチ抜き続けるのはやめて欲しいのですぅ〜! いくら万能守護者のパティめでも、そんなにピンポイントで羽を毟られたら。頭頂部がハゲてしまいますよぉ〜!」
パティに叱られて、俺は思わず我に返る。
そうだった……。もう俺は自分だけの力で、事態を打開すると決めたんだよな。
もしも今回、朝霧の力が借りられないのだとしたら。
今の俺に出来る事は、巨大コンビニ要塞戦において最も頼りになる存在――女神教の枢機卿の力を頼る事しかないだろう。
だからまずは何としても、枢機卿と連絡を取らないといけない。
女神教の連中も、グランデイル王都に巨大コンビニ要塞を近づけさせる訳にはいかないはず。だから必ず敵の足止めをする為に、全戦力を投入しているはずだ。
巨大シマエナガの背に乗った俺は、ソラディスの森の上空を突き抜け。やがて北西にある山々の連なる場所に辿り着くと……。
とうとう、こちらに向けてゆっくりと。6本の長い脚を動かして進軍してきている巨大コンビニ要塞が視界に入ってきた。
「いたぞ、巨大コンビニ要塞だ……! やはりこっちに向けてゆっくりと歩いてきているみたいだな……」
よく見ると、巨大コンビニの外壁は既に鋼鉄製の『黒鋼色装甲』で覆われている。
つまり絶対防御性能のある、無敵の装甲に覆われている状態だ。あの状態になっているコンビニ要塞には、外からのあらゆる攻撃が通じない。まさに『完全なるコンビニ』を体現している姿だと言っていい。
だが……なぜか前回、カディナの街へ進撃していた時よりも。巨大コンビニ要塞の動きはかなり鈍いように感じられた。
まるで亀のように、ノソノソと前に向かって進んでいる気がする。以前は6本ある長い脚を、蜘蛛のように素早く動かして進んでいたけれど。今の巨大コンビニ要塞は、明らかに全体の動きがスローになっている。
その原因を探ろうと、俺は目を細めて。注意深く巨大コンビニの周囲の様子を確認してみると――。
「あれは……!? 女神教の飛空部隊が、空からコンビニ要塞に攻撃を加えているのか……?」
よく見ると、黒色と銀色の飛竜に乗った女神教の飛竜部隊が、巨大コンビニの上空を旋回して攻撃を仕掛けているのが分かった。
あれは多分……不老の魔女のエクレアが率いている『黒色翼竜騎兵』と、同じく魔女のオペラが率いる『銀色翼竜騎兵』の部隊のようだな。
黒色の翼竜騎兵の数は3000騎を超えている。
同じく銀色の鋼鉄の鎧を着て、長い槍を装備した騎兵団の数も1000騎を超えているようだった。
どうやら女神教の魔女のエクレアとオペラの2人が、それぞれが持つ兵力の全てを動員して。巨大コンビニ要塞に総攻撃をかけているらしい。
「アレは何だ……? エクレア達は、空から何かの液体を撒いて、コンビニ要塞の上にかけているのか?」
女神教の翼竜騎兵団は、コンビニ要塞の外壁に付いたガトリング砲門からの攻撃をかいくぐり。外壁に密接して飛行しながら、黒い液体のようなものをコンビニ要塞の外壁に向けて吹きかけている。
黒い液体を浴びせられたコンビニ要塞は、明らかに全体の動きがスローになっているのが見て分かった。
「――おい、オペラ! アレは一体何を撒いているんだ?」
コンビニ要塞の周囲を旋回していた、女神教の魔女。銀色の騎士である、長身のオペラに接近して俺は声をかけてみた。
「……コンビニの勇者か。どうやら女神様の試練は、無事に突破する事が出来たようだな。我らは枢機卿様の命により、この地で敵の足止めをする任務を任されている。エクレアが空から撒いているあの黒い液体は『暗黒物質』だ。大昔にこの世界に存在した魔王の残した、魔王遺物の一つという訳だ」
「あの黒い液体が、魔王遺物だって……?」
オペラの話によると。あの黒い液体には、対象の動きを遅くする『呪い』の効果があるという。
完全無敵の装甲を持つ要塞には、外部からのあらゆる攻撃手段が通じない。例え炎で熱しても、氷で凍らせたとしても。無敵のコンビニ要塞には、傷一つ付ける事は出来ないだろう。
だが……『呪い』という、見えない概念による攻撃なら有効だ。もちろんそれは、敵の動きを遅くする程度の効果しか無いのだが。
それでも、女神アスティアのいるグランデイル王城への接近を阻むには十分過ぎる効果があるのは間違いない。
「枢機卿の奴……一体、幾つの魔王遺物を持っていやがるんだよ。本当に便利アイテムを何でも取り出せる『ドラ◯もん』なんじゃないだろうな……」
「……ドラえ◯ん? それは一体何なのだ? コンビニの勇者よ」
「いや、異世界人限定のトークだから気にしないでくれ。俺と枢機卿は故郷が一緒の、同郷出身の異世界人なんだよ。だから2人にしか分からない、日本のアニメ話が出来るんだ」
俺からの話を聞いて、真面目そうな堅物キャラであるオペラは首を捻りながら疑問顔を浮かべていた。
まぁ、日本のアニメの話をしても。オペラには通じないのは仕方ない。それよりも女神教の翼竜騎士達の動きを見ていて、俺はその統率の取れた動きに思わず感心してしまった。
特にエクレアの率いる黒い翼竜騎士達は、コンビニ要塞の外壁に付く無数のガトリング砲の防衛射撃を巧みにかわし。外壁の壁面スレスレを飛行する事で、敵の攻撃を受けづらくしている。
あれだけ密接した低空飛行で、コンビニ要塞に近づけば、地対空ミサイルなどの攻撃を浴びる事も無さそうだ。
エクレアやオペラの率いる翼竜騎士達は、完璧に計算された攻撃方法を実践しているように見える。
「あの戦い方は、枢機卿によって伝授されたのか?」
「うむ、その通りだ。枢機卿様は、過去にあの巨大な要塞と戦ったご経験のあるお方だからな。その時の戦い方などを、我らにレクチャーして下さったのだ」
「なるほどな……流石は枢機卿だぜ。やっぱり今、一番頼りになる存在なのは間違いないようだな。オペラ、枢機卿は今どこにいるんだ? カヌレの姿も見えないみたいだけど。どこか別の場所にいるのか?」
「コンビニの勇者よ。枢機卿様とカヌレ様は、それぞれ別の場所に控えている。先陣である我らが死亡した時は、我らの代わりに王都におられる女神教をお守りする為だ」
「死亡した時だって……? それじゃあ、お前達は……」
「そうだ。我らはここで死ぬ定めなのだ。既に不老の源となる魔王種子は女神様に返還した。もとより不死身の体であった訳では無いが、もう我らは不老の魔女ではない。一般の人間と何も変わらぬ存在だ。それゆえにここで任務を果たし、最後まで我らに課せられた使命を全うする為に存在している」
……そうか。女神アスティアは最初の勇者の居る世界に渡る為に、10個の魔王種子を必要としているという話だったものな。
だから魔王種子を与えていた不老の魔女達から、それらを全て回収したという訳か。
という事は、今は枢機卿もカヌレも、ここにいるエクレアやオペラも不老の寿命を失い。能力は高くても永遠に生きる事は出来ない、ただの人間と変わりない存在になっているらしい。
そして彼女達にとって最後の使命である、女神アスティアを守り抜くという目的の為に。
全員がここで命をかけて『死のう』としているんだ。
「元より我らは女神様の為に命をかける事を約束して、魔王種子を託されていた魔女だからな。その日がとうとう来たというだけの事。なれば長き人生の最期である今日を、華々しく散る為に。全力でこの命を賭して戦い抜く覚悟なのだ。コンビニの勇者よ、我はエクレアの援護に行くが……お前はどうする?」
「もちろん俺も行くさ! 魔王遺物の呪い効果でコンビニ要塞の動きが遅くなっているんだ。もしかしたら業を煮やした敵のレイチェルが要塞の外に出てくるかもしれない。アイツを倒せば、この戦いを終わらせる事が出来るんだからな!」
「なるほど……それは良き事を聞けた。では、このチャンスを決して棒に振るまいぞ。――いざ、参る!」
銀色の長い槍を装備した銀髪のオペラは、大きな翼竜の背に乗り。一気に空を滑空して巨大コンビニ要塞にまで肉迫すると、要塞の上部に降り立った。
俺もオペラの後に続いて、パティと共に再びコンビニ要塞の上部に不時着をする。
既にそこには黒い鋼鉄の扇子を振りかざし。外壁に付いているガトリング砲やミサイル発射装置を破壊して回っている魔女のエクレアの姿があった。
「イェイ、イェイ、イェイッーー! オペラお姉様、要塞の外壁に付いた砲門はほとんど破壊してみせましたわ! 後は敵の親玉が外に出てくるのを待つだけ……って、コンビニの勇者!? 何でお前がここにいるのよっ!?」
オペラと共に、俺が一緒に要塞の屋上に降りて来た事にエクレアは目を見開いて不満そうな表情をする。
だが……まさに、その時だった――。
”ガガガガガガガガガガガガ――”
突如として大きな機械音が鳴り響き。まるで航空戦艦のカタパルトが開くかのように。巨大コンビニ要塞の上部ハッチがゆっくりと開いていく。
「――何なのっ!? もしかして、敵の親玉のレイチェルって奴がここに出てくるのっ?」
「エクレアよ、そうかもしれぬぞ。決して油断をするでない。ここで我らが敵の総大将を討ち取れは、女神様をお守りする事が出来る。さすれば枢機卿様の手を煩わす事なく、我らだけで決着をつける事が叶うかもしれぬ」
「オペラお姉様、それは最高ですわっ! カヌレお姉様よりも高い武勲をあげれば、きっと私達は枢機卿様に褒めて貰えますものね!」
エクレアとオペラは、それぞれ黒い鋼鉄の扇子と銀色の槍を構えて戦闘態勢を整える。
俺もパティと共に、慌てて準備をする事にした。
――まさかの急展開だけど、これは千載一遇の大チャンスかもしれない。
無敵の装甲を誇るコンビニ要塞の中に、敵のレイチェルが隠れてしまったら。俺達には為す術が無かった。
だからどうしようかと悩んでいた所だったのに、まさかこのタイミングで。レイチェルが要塞の外に出てきてくれるなんて思わなかった。
確かにここには枢機卿はいないけれど、俺とパティの他に、女神教の魔女のエクレアとオペラもいる。戦力的には決して劣ってはいないはずだ。
この4人で一斉に攻撃を仕掛ければ、敵のレイチェルを打ち倒す事も出来るかもしれない。
だから……ここで必ず決着をつけよう。
前回、レイチェルと直接戦った事で。相手の攻撃パターンもある程度俺は熟知しているからな。あの長く伸ばしてくる白い手に捕まらないように。接近戦に持ち込めば必ず勝機はあるはずだ。
「――パティ、準備はいいか? いきなり最終決戦になっちまったけど、このチャンスを逃す訳にはいかない。ここで絶対にレイチェルを倒すぞ!」
「了解なのですぅ〜、コンビニマスター様〜☆ パティめも最初から全力投球で挑みますから、チョコミントエネルギーを使い切るつもりで敵にぶつけてやりますのですぅ〜!」
俺達4人は固唾を飲んで、全員がその場で動きを止めている。
要塞の上部に開いたハッチの中から、誰かが移動式のエレベーターのようなものに乗って、内部から外に上がってきているのは確かだ。
すると――。
一瞬だけ。何かの光が煌めいたのが見えた。
「……えっ?」
それが白い『レーザー砲』であった事に気付くのに、俺の脳の理解は遅れてしまっていた。それほどまでに、その光線は細く。そして一瞬の光の輝きを残して消え去ってしまったからだ。
何か起きたのかと、周りを回してみると……。
俺の右隣に立っていたはずの、エクレアの首が――無くなっていた。
切り落とされて、床に転がり落ちたとかでは無く。先ほど僅かに光った細いレーザー砲の光線によって。一瞬にしてエクレアの首は高熱で消し飛ばされて、蒸発してしまったらしい。
「エクレアーーッ!?」
オペラが大きな声で絶叫する。
首を失い絶命したエクレアの体は、そのままバタンと要塞の外壁の上に倒れこんだ。
そのあまりにも、予想外過ぎる光景を見ていた俺達の背後から……男の声が聞こえてくる。
その声は、なぜか『俺の声』にそっくりだった。
まるでビデオ録画した映像の中で、自分が喋っている声を聞いた時のように。全く俺と同じ声を発し。そして外見も全く俺と同じ、黒いコンビニ店長専用のロングコートを着た人物がそこには立っていた。
「……よお、もう一人の俺。探したぜ、お前がこの世界にやって来るのを俺は5000年も待ってたんだからな。だからせいぜい、俺を楽しませてくれよ。女神も、暗殺者の勇者も、お前も……この俺がまとめてここで始末してやるんだからよ!」
要塞の上部に開いたハッチから出て来たのは、レイチェルでは無かった。
そこに立っていたのは――『俺自身』だった。
俺と同じ外見。同じ声。唯一違うのは、髪の毛の色だけだ。俺達の前に出現したのは、赤い髪色をした元『コンビニの勇者』。
肉体を失って、精神体になっているはずのコンビニの大魔王。そう……もう一人の俺である、過去にこの世界に召喚された秋ノ瀬彼方がそこには立っていた。




