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屋上少女  作者: 悠(はるか)
第一章「放課後は秘密のキーワード」
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2.階上

 気がついたら放課後になっていた。大体こういうときは寝ていることが多い。

「ねぼすけさん、おはようですね」

 目の前には空の引き出しの机に座った小春が。彼女はひょいと立ち上がる

「ふぁぁ。何か用か?」

 眠い目で彼女を見る。彼女も何もなければ僕のところにはこないだろう。

「いや、今日新生学生会最初の顔合わせでもできればな、と思って。ほかのみんなにはメールで送ったんだけど、國定君だけ知らなかったからさ。というのも、大体の人は去年ハンティングしちゃったから」

 そっか、と僕は端的に返す。

「んで、場所はどこ?」

「第二会議室。第一は先生つかっちゃってるから駄目だったから」

 僕は立ち上がり筆箱を持つ。

「というわけで國定君、メアドここに登録してね。後私のも」

「どういうわけだ」

「聞いてなかったの!?」

 がっくり、という擬音が似合いそうに肩を落とす。

「嘘だ」

 僕は手早に携帯に紙に書かれた文字列を打ち込む。

「ねぇ、この新学生会の名前とかって何がいいと思う? 先輩方は学生会だけどさ、混合しちゃうし、1~3年だけだからちょっと違う名前がいいよね」

「普通に生徒会でいいだろ」

 高校では普通教わる側を生徒と呼ぶ。大学では学生と呼ぶ。なら、1~3年ということを強調する意味でそれが適当だろう。

「捻りすぎて、全然捻ってないんだよね」

 一応僕の言った意味を受け取ってくれたらしいけど、それでもけちを付けてくる。

「顔合わせのときに聞きゃいいだろ」

「それもそうだね」

 第二会議室はA棟一階の端にある。教室が二階なのだが、結構遠く感じる。

 ドアの前に立つと、少しざわざわと騒がしい。もう多分僕たち二人だけだろう。

 ドアを開け、手近にあるいすに座る。

「いち、に、さん……。みんないるね。忙しいのに集まってもらって申し訳ないけど、これから新学生会の顔合わせ会と、そのほか方針決めとかやろうと思います」

 申し分ないほど酷い進行だと思うのは僕だけか。まぁいいや、進んでるし。ただ、ここで気づいた大問題だが、僕はまだ役職を知らない。

「今からプリントを配布しますが、これには各役職の担当と大体の仕事内容がかいてあります。私をはじめ、皆さん不慣れだと思うので、最初のうちは仕事に慣れることを優先してくださいね」

 そうして副会長らしき男性と二人でプリントを配り始める。

「えっと僕は……」

 プリントを開いて次、早々の登場となった。『書記・会計』。何で書記と会計を一緒にしようと思ったかなぁ……。事務、のひとくくりにすれば騙されてたかもしれない。しかし、その下の企画の欄の名前に『鷲』の文字があったことのほうも驚きだ。鷲が学生会役員なのと、二年生が企画を勤める異常性からだ。

 周りを見回すと、多分同じような理由で周りを見ていたであろう鷲と目が合う。もう、めちゃくちゃだよぉ……。

 そんなことを思ってると、自己紹介がいつの間にか始まっていた。というか、副会長の自己紹介が終わっていた。次の次が僕か。聞き耳を立てる。

「私は泉 愛莉です。総務担当の三年電気電子です」

 次は僕か。席を立つ。

「僕は國定 悠馬です。書記・会……事務担当の二年電子情報です」

 端折る。書記・会計というなら事務というほうが概略的なものも伝わるし、文字数の削減にもなる。何にしろエコロジーな心は大切であると伝えたい。

「鷲って言う字で『おおとり』って読みます」

 鷲の自己紹介の終盤が聞こえる。定型文なのだろうか。

 いろいろ驚きの学生会だった。昨日のベッドの上での願いは聞き入れてもらえてなかったようだ


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