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プロローグ

 僕は城を見上げた。


 大分荒廃が進んでおり、元は白かっただろう壁も、黒っぽい灰色と化し、今では蔦を纏う有り様だ。

 でもまぁ城は城。僕ん家よか立派だし、即崩れそうにはとても見えない……外から見た分には、だけど。

 さて、何故に僕がこんな城の前にぼけーと立ち、ぼけーと見上げているかというと……この城に来たかったからだ。うん。まんまだね。

 でもこんな城に来るやつの相場なんて、宝目当ての盗賊とか、寝る場所もない浮浪者とかいうとにかく金の無い負け組……は酷いか……悪人風な人々? まぁ良いか。

 それか姫を助ける伝説の勇者様とか、竜殺しの騎士様とかいう人生の勝ちまくり組の方々だろう。

 ちなみに僕は身なりは確かに貧相だが、悪人でも負け組でもない。もちろん勇者でもない。

 ただこの城にいる“もの”に興味があるだけだ。

 この城にいる“もの”とは何か。お姫様はいないはず。宝も、多分ないな。

 じゃあ、何がいるのか。


 ドラゴンだ。


 別に倒しに行く訳でも、自殺願望を持っている訳でもない……まぁ死んだらそれはそれかな、とか思っている人間もそう呼ぶのなら当てはまるのかもしれないけど。

 とにかく剣とか鎧なんか装備してない、ただの村人Aである。そして村人Aの目的、と言う程でもないが来た理由はドラゴンを見る、だ。

 本当に見るだけ。見た後一瞬で喰われちゃったりするかもしれないし、見る前に焼かれちゃうかもしれないけど……まーそん時はそん時だ。

 その場の流れで逃げるかもしれないけど、普通に殺されるかもしれないし、なんか普通に会話が成立しちゃうかもしれない。


「まー死にそうになる率高いけどー……行きますかぁ」


 気合いの全くない独り言を呟くと古びた城へ踏み出した。

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