39:親友だろう、僕達!
「え、アリエル、今日もまた街へ行くのか!?」
昼休み。
私は明日の実習に備え、街へ行くつもりだと宣言すると、アクラシエルは驚いた顔をしている。
そこで仕方なく、なぜ街へ行くのか、その理由を明かすことにした。
「……なるほど。あの時、アリエルが啖呵を切ったから、それを試す意図もあるかもしれないということか」
アクラシエルの「試す意図」という言葉に私は反応してしまう。
「試すって、どういうこと?」
「入浴の手伝いの『役割』をさせてみて、本当に香油を使ったもみほぐしが素晴らしかったら、入浴の『役割』にアリエルを推薦してくれるかもしれない。でもそれが生半可なものだったら……。入浴の手伝いの『役割』より、神官の『役割』をやるよう、僕達を説得するつもりなのかもしれない」
……!
なるほど。そいうことか。
私はからかわれている、と思ったが……。
そーゆう意図なら、ここまでの大掛かりなことを、ウリエルがするのも理解できる。アクラシエルと私の癒しの力は間違いなく強い。それを生かさないことを、大天使として見過ごすことはできない、というわけか。
つい乙女ゲー目線で考えてしまうが、普通にこの天界の世界観から考えれば、答えは出ている。
アクラシエルの言う通りだ。
それならば……。
私は神官の『役割』を担いたい気持ちに変わっている。
だったら入浴の手伝いの『役割』は適当に……。
いや、それはさすがに……。
既に癒しの力については、お墨付きを得ているのだ。だから神官の『役割』は絶対に担うことができる。一方で、私がアピールした香油を使ったもみほぐしは、完璧なものではない。だからどれだけ頑張っても、癒しの力を上回ることはない。それなのに手を抜いたら、それこそ最悪なものとなってしまう。忙しい大天使のウリエルに、ここまで大掛かりなことをさせている。その結果が、その程度なのか……となったら申し訳なさすぎる。
全力を出そう。
「アクラシエル、あなたの言う通りだと思う。だから私は全力で頑張りたいの」
「つまり、ウリエルのためにブレンドした香油を用意したい、ということか。……わかった。僕も付き合うよ」
「え、別に付き合ってもらわなくていいけど……」
アクラシエルは泣きそうな顔で訴える。
「親友だろう、僕達! そこはお願い、っていう返事でいいのじゃないか、アリエル!」
「え、あ、そう、なの? じゃあ、アクラシエルも一緒に行く?」
アクラシエルは思いっきり首を縦に振った。
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次回更新タイトルは「今日は……街でデートか?」です。
明日もまた読みに来ていただけると大変嬉しく思います。
それでは明日もよろしくお願いいたします!











































