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(ファーブラ・フィクタイズム1)【クイドクアム・アケルウス】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編67/【梁雪】サイト0/5/梁雪の敵?と地獄について

 さて、地獄の門をくぐった、【梁雪】と【香澄】だったが、彼等の敵になる存在は居るのだろうか?

 答えはイエス。

 その通りである。

 彼等の敵もやはり、【キャラクター(CHARACTER)ウェポン(WEAPON)(キャラクター兵器)】を操る、【キャラクター(CHARACTER)フュージョン(FUSION)パイロット(PILOT)(キャラクター融合操縦者)】達である。

 戦争の道具として選ばれ戦場の中で散っていくか、24歳の誕生日を迎えた時に死亡するかのいずれかの悲惨な運命が待っている悲しき踊り子達。

 また、【キャラクター・フュージョン・パイロット】達はいずれも【多重人格】に苦しむ事になる。

 それもそうだろう。

 何しろ、自分の中に、違う自分達が居座るのだから。

 自分の頭の中に居るから決して逃げられない。

 中にはその苦しみから解放されたいが為、自ら死を選ぶ者も少なくない。

 何をやっても待っているのは地獄のみ。

 救いが何処にも見あたらない。

 生き地獄。

 そう、表現するのに相応しいのがこの哀れなピエロ達だ。

 そのため、彼等の中には狂った狂人の様な者も少なくない。

 普段は大人しい性格なのに人格が変わったら人が変わった様に殺戮を繰り返す【ジェノサイダー】が少なからず存在する。

 仲良くなったと思ったら戦場で壮絶な殺し合いなどが行われるパターンも少なくない。

 ライバルになったと思っても次の瞬間、戦場で命を散らすと言ったこともあり得る。

 それは【梁雪】や【香澄】についても同様である。

 彼等も戦場に居るため、次の日には骸になっていてもおかしくないのだ。

 戦場で死亡すれば墓も建てて貰えない。

 野ざらしで身体が腐っていく事も珍しくない。

 そこは正に地獄そのもの。

 生きるために敵を殺し、

 敵も生きるために、自分達を殺しに来る。

 そこに交渉の余地は無い。

 出逢った瞬間、殺し合いが始まる。

 会話、対話の入る隙間は無い。

 そこに救いを求めるのは間違っているのか?

 いや、そうは思いたくない。

 なぜなら、【梁雪】と【香澄】は確かにつながっていたから。

 テレパシーを通して、通じ合っていたのだから。

 【梁雪】は、

(また、逢えるかな?)

 と思った。

 【香澄】は、既に出荷されて、どこかの戦場に送り込まれている。

 【梁雪】も別の戦場に出荷されていく。

 彼等は物と一緒だ。

 生きる最低限の価値さえも認められていない。

 生きるためには【キャラクター兵器】で相手を殺す。

 それしかないのだ。

 ここは地獄の一丁目。

 前に進んでも後ろに後退しても待っているのは地獄絵図。

 ここはそう言う世界だった。

 【梁雪】の地獄は正式に始まった。

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