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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
3章

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間話「姉弟集合じゃね?」①





「天照大神様ぁああああああああああああああ!」

「雲海おばあちゃん!? ちょ、隠れてお菓子とか食べてないですから!」


 天照大神は、神域ではない自室に転がってタブレットを眺めてごろごろしていたのだが、急に現れた雲海に驚き、タブレットと、こっそり食べていた菓子の包みをそっとベッドの下に隠す。

 まるでエロ本を読んでいた中学生のような動きだった。


「んなこたぁ、どうでもいいのです! 月読命様が、いらっしゃいました!」

「は?」

「ですから、月読命様がいらっしゃったのです!」

「えー。なんで?」


 心底不思議そうに天照大神は首を傾げた。

 それもそのはず、月読ならばわざわざ水無月家の人間と顔を合わせずとも、この場に現れることは可能なのだから。


「座敷にお通しいたしましたが、天照大神様のお部屋にお呼びしていいのか悩み、この雲海がお尋ねに参りました」

「別に構わないですが」

「……そういえば、ご兄弟でしたね。この乱雑としたお部屋を見られても、今さらでしたな。この雲海、失敗失敗。では、お呼びしてまいります」

「ちょ、え? 整理整頓されているはずなのに……もしかして、この部屋は汚い部類に入るんですか!?」


 ちゃんと掃除したのに、と項垂れる天照大神。

 以前の神域よりも綺麗であることは間違いないが、如何せん物が多いのだ。

 床には本やゲームと一緒に一升瓶が並び、大きなゴミ袋の中には潰した缶が入っている。

 正直、微妙なラインだった。


「お邪魔しますね、天照大神。……うわ」

「久しぶりに会った身内が、うわって言ったんですけど!」

「い、いえ、失礼しました。久しぶりに、天照大神のお部屋にお邪魔したので、つい」

「え、ちょ、この部屋って汚いの?」

「それはさておき、先日は向島市で勝手なことをして申し訳ございませんでした」

「なんかしましたっけ?」

「クソ愚弟と夏樹くんの戦いを止めたことです」

「あー」

「本音を言うならば、あのまま止めを差して欲しかったのですが、あんなクソ愚弟でも神は神ですので、慕う神や子供も一定数います。そのような厄介者たちが夏樹くんに目をつけても困ると思いまして、勝手ながら間に入らせていただきました」

「それは別に構わないですよ。自分的にも、あのクソ愚弟をぶっ殺しても問題にはしませんでしたけど。あー、でも確かに、面倒ごとがセットでやってきちゃいますねぇ」


 律儀な弟だ、と天照大神は内心苦笑する。

 天照大神の預かる向島市で、一番問題行動をしたのは素盞嗚尊だ。

 その本人が謝罪に来ないのに、事を治めた月読命が謝罪に来たのだから、相変わらずな弟たちだと思う。


「お前たち、ひでえな……すさすさ」

「あ、幻聴が聞こえてきた」

「……私もです。病院に行きたいですね」


 視界の端に、障子の隙間から覗き込んでいる弟と目が合った気がしたが、天照大神は見ないふりをした。

 だが、すぱーんっ、と勢いよく雲海によって障子が開けられてしまう。


「天照大神様、すさすさ様がおいでになられたのでお通しいたしました!」

「このお婆ちゃんノリいいな! やっほー! かわいい弟が来たぜ! あ、これ、お土産の八岐大蛇からもらったお酒ね」





 ――奇しくも、三貴人が向島市の水無月家の一角に揃ったのだった。






 揃っちゃった☆


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― 新着の感想 ―
[一言] ねぇさすさす八岐さんとはお友達なのかなある意味騙し討ちした相手なのにw
[一言] 雲海ばあ様が愉快すぎる。
[気になる点] 月詠命って弟なんだろうか妹なんだろうか・・・
感想一覧
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