2/4
第二章 赤い彗星の記憶
「あなたは赤い彗星のシャアとはもう戦いましたか?」
その問いに、アムロの脳裏には数々の激戦の記憶が蘇った。
「ああ、もう何度も戦っています。初めて遭遇した時は、あの赤いザクの速さに驚きました」
普通のザクの3倍の速度で動くシャア・アズナブル。最初は信じられなかったが、戦いを重ねるうちに、シャアは単なる敵ではないような気がしてきていた。
「特にテキサスコロニーでの戦いの時、シャアは僕に『君はニュータイプだ』と言いました。その時から、僕の中で何かが変わったような気がします」
敵同士なのに、なぜか彼の心の声が聞こえるような感覚。それは戦争の矛盾を象徴するような不思議な体験だった。
「もしかして、あなたの知っている世界では、僕たちの戦いはどう終わるか分かっているんですか?」
アムロの問いかけに、異次元の声は答えた。結末を知っているが、それがアムロの未来で起きるとは言い切れない。未来の可能性は無限にあるからだ。
「例えば、あなたはサイド7でガンダムと出会いましたが、出会うことの無かった未来もまた存在し得るのです。あなたと共に戦場を駆け抜けたリュウ・ホセイが生存した未来もまたあり得るのです」




