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漢なら臭くてもがまんしろ!(後)

久々に開いたら150ポイントも入っていたので、

申し訳なく思い投稿しました。

ほんと申し訳ない!

「話しを聞こうか?」


京介達はアルシュの話を聞くべく近くの軽食屋に来ていた。軽食屋といっも屋台に座れる椅子とテーブルが置いてあるだけの簡単なものだ。


「私は勇者の末裔なのだ」


そうアルシュは語りだす。

アルシュの家は古くから勇者の末裔として讃えられてきた貴族らしい。だが、栄えたのは遥か古の話で今はプライドだけが高い没落貴族になり下つてしまった。そんな時に降って沸いた魔王復活の話に、プライドたけが肥大化した一族の長老達が乗らないはずがない。そして、末娘で冒険者としてそこそこ名の売れはじめていたマルシェはまさにうってつけの人間だった。長老たちはアルシュに魔王退治を命じ、勇者伝来といわれる魔槍を持たせて送り出したという。


「その結果、盛大に調子にのってしまったと?」

「...昨日、お前にズタボロにされ目が覚めたよ」

「ふーん。で?」

「だから、私は魔王を倒さす使命があるのだ!昨日のことは謝る。今後勇者として恥ずかしくないように態度も改める!だから殺すのも、奴隷にするのも許してくれないか!?そしてよければ、お前の強さの一端を私に教えてほしい!」


掛けていた椅子から地面に這いつくばり、額を地面に擦り付け京介の返事を待つ。

京介は椅子から静かに立ち上がると


「ガッ!?」


アルシュの頭を勢いよく踏みつける。


「いやだね。この世界がどうなろうと俺の知ったこっちゃないし。それにさ...」


踏みつけていたアルシュの髪の毛をつかんで起こすと


「奴隷が、主人をお前呼ばわりか?」


京介が、アルシェの耳元で囁く。その声は危険なほど低い。


「ひっ!すまーー」


アルシュが謝罪を言い終わる間もなく、京介の拳がアルシュのみぞおちにめり込む。

京介がつかんでいた髪の毛を離すと腹を押さえて地面にうずくまる。

アルシュは恨みのこもった眼差しで京介を見上げるが、京介の何の感情もない目を見ると力なくうなだれた。


「キョウ様そろそろお時間が。」


モモが姿を現し、京介に耳打ちすると京介はうなずき、うなだれるアルシュの腕をつかむと半ば引きずるようにして歩き出さす。その先はやはり奴隷市場の方角だった。


「しかし、これだけやっても助けどころか、憲兵も来ないんだな」

「それが、この世界での奴隷のありかたなのでしょう。それにここは町ではなくあくまでも街道の野営地なので憲兵は存在しません。定期的に王国の騎士団の見回りはあるみたいですが。」


京介の素朴な疑問に、モモが“世界検索”で得た知識で答えていく。

そんな他愛のない話をしているとやがて野営地のの一角に大きなテントが張られている場所にでる。


「夜になるとここでオークションが開かれるようです」


モモの説明を聞きながら、テントの清掃をしている従業員らしい男に声をかける。


「すまないが、奴隷を売りたいので担当の人間を呼んでくれないか?」


アルシュを前に押し出し、商品があることを示すと、

男はうなずきテントのそばにある簡素な小屋の中に入っていく。

すると、すぐに小屋からもう一人の男を伴って出てきた。

担当として京介の目の前に立つ男はどこかの貴族の執事のように

身なりのしっかりした“ロマンスグレー”という言葉の似合う紳士であった。


「ようこそ。ガッシュ商会へ。買取りを担当させていただくアナモルと申します。」


深々とお辞儀をし、頭をあげたアナモルと目が合う。

「ああ、この人壊れてんだな」

と京介の本能がアラートを鳴らす。

京介がやんちゃをしていた時、ほんのわずかだがこういう目をしていた人間とであっていた。そのほとんどが周りを巻き込みながら破滅していったことを思い出した。あまり関わりたくないと思いながらアルシュを突き出しながら奴隷を売りたい旨を告げる。


「昨日、青槍のアルシュを奴隷にした方がいるとは耳に入っておりましたが、あなた様がそうでしたか。ぜひ、私どもの商会で取り扱わせていただきたいと、こちらからお願いに伺うところでしたよ。」


と紳士然としたアルモナの顔がいびつな笑顔にゆがむ。

その笑顔に、純粋な戦闘力ではない戦慄を覚えながら金額の交渉に入る。モモの助言や計算能力を駆使しながら交渉を進めると、当初モモが言っていたようにそれなりの収入になった。普通の家庭が1年は遊んで暮らせるほどの額である。曰く、アルシュが調子に乗っていた時期に恨みを買った人間が相当数いたらしく、そういう人間に売りつければ十分元は取れるとのことだった。アルシュの明日は明るくないが、自業自得だと京介の心は痛まない。最後にアナモルと握手を交わしつつ、二度とここには来ないと心に誓ってアルシュを引き渡した。


「さて、露店で適当に買い物してから、ウィンザーたちのところに行くかー」

「約束の時間まで後2時間ほどです」


去りゆく姿を、アルシュは感情の抜け落ちた眼差しで見送った。


  ◆ ◇ ◆


その3か月後、変態貴族に売り払われたアルシュはかつての仲間二人に助け出される。変態貴族の戯れに片目を失ったアルシュが、隻眼の聖女として歴史の表舞台に現れるのは、もう少し後の話。







次はいつになるやら~w

でも、感想とか励みになるのでお願いしますね。

批判も甘んじて受けますよ。

あ、でも小説の書き型的な話はいいや。

㍛リーダーとかそういうのはプロ目指してるわけではないので、

読めればいいってことでー。

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