↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another World Online(通称:AWO)  作者: バモス
第一章 AWO開始編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/130

第42話 街道のオーク討伐

《Welcome Back》


《Another World Online》


 光が消える。


 視界に入ったのは、《銀麦亭》七号室の見慣れた天井だった。


「さて」


 俺――ジョウゴはベッドから起き上がると、真っ先に腰へ手を伸ばした。


《鉄刀・試作三号》


《品質:希少》


《耐久値:320/320》


《素材:高密度鉄/黒鉄》


《構造:複合鍛造》


《斬撃補正:中》


《受け流し補正:微》


《破損耐性:上昇》


 昨日。


 バルガと一緒に完成させた新しい刀。


「今日は実戦か」


 訓練場では十分に振った。


 でも。


 本当の戦闘でどう動くかは別だ。


 そして今日受けている依頼は――。


《討伐依頼》


《街道沿いのオーク討伐》


《推奨Lv:6~》


《討伐目標:オーク×5》


《報酬:450G》


 俺の現在レベルは6。


 次に向かう予定の《灰色谷》は推奨Lv7以上。


「ちょうどいい」


 無理に経験値だけを稼ぐつもりはない。


 依頼をこなし。


 実戦で試作三号を確認する。


 その結果としてレベルが上がれば十分だ。


         ◇◇◇


 一階。


「ジョウゴさん!」


「おはよう」


「こんばんはです!」


 ミナ。


 いつものやり取り。


 カイト。


 レントも。


 すでに準備済みだった。


「今日はオークですね」


「ああ」


 カイトが盾を叩く。


「ゴブリンより強いんだろ?」


「多分」


「ゲームによっては序盤の壁ですよね」


 ミナ。


「体格大きいし」


 レントが弓を確認する。


「力も強いはず」


「だから」


 俺。


「正面から力比べしない」


 カイト。


 こっちを見る。


「今、俺見た?」


「見た」


「盾役なのに!?」


「受けるなとは言わない」


「真正面で全部止めようとするなってこと」


「……熊の時みたいに?」


「熊よりマシだと思う」


「基準が熊になってる!」


         ◇◇◇


「今日は配信?」


 ミナ。


「しない」


「やっぱり」


「昨日四時間やったし」


「鍛冶配信、十万人超えてましたよ」


「言わないで」


「もう知ってるでしょう」


「数字は忘れることにした」


 レントが笑う。


「視聴者は次の戦闘で試作三号見たがってるだろうな」


「次の配信で使えばいい」


「今日は」


 刀。


 軽く叩く。


「俺が先に慣れたい」


 三人。


 一瞬。


 黙る。


「何?」


「まともな理由だなって」


 カイト。


「いつもまとも」


         ◇◇◇


 出発前。


 銀麦亭。


「マリアさん」


「あいよ!」


「昼用にパンお願いします」


「冒険かい?」


「オーク」


「豚みたいなやつかい?」


「多分」


「肉持って帰ってきな!」


「……食えるの?」


「食えるならね!」


 ミナ。


 横。


「持って帰りましょう」


「即決するな」


         ◇◇◇


《シズナ東街道》


 シズナから東へ伸びる街道。


 西の旧街道とは全然違う。


 道幅。


 広い。


 馬車。


 商人。


 冒険者。


 人通りもある。


「レイゼン方面もこの道?」


 ミナ。


「途中までは同じらしい」


 地図。


 確認。


《交易都市レイゼン》


《シズナから東方》


 アルトの足取り。


 その先にある街。


「そのうち」


「この道をもっと進むんですね」


「ああ」


「今日は」


 討伐地点。


《東街道第二林区》


 シズナから徒歩。


 一時間半ほど。


         ◇◇◇


 道中。


 時々。


 プレイヤー。


「ジョウゴだ」


「試作三号!」


「昨日見た!」


「配信しないの?」


「今日はしません」


「残念!」


 何人か。


 声を掛けてくる。


「本当に有名人」


 カイト。


「慣れない」


「でも普通に返事してますよね」


「無視する理由ないだろ」


 ミナ。


「それが人気の理由かも」


「知らん」


         ◇◇◇


 しばらく。


 歩き。


 目的地。


《東街道第二林区》


《警戒区域》


「ここから」


 レント。


 足跡。


 見る。


「オークの痕跡ある」


「大きいな」


 俺。


 地面。


 靴?


 いや。


 裸足に近い。


 巨大。


《オークの足跡》


《経過時間:一時間以内》


「近い」


「五体?」


 カイト。


「クエストだから五体いるんじゃ?」


「討伐目標が五体なだけ」


「……」


「それ以上いる可能性もある」


「嫌なこと言うなよ」


         ◇◇◇


 森。


 街道から少し。


 入る。


 木々。


 折れている。


「力強そう」


 ミナ。


「これ」


 低木。


 根ごと。


 倒れている。


「普通に通っただけ?」


「多分」


「怖」


         ◇◇◇


「声」


 レント。


 止まる。


 前方。


「ブモォ……」


「いる」


 木陰。


 一体。


《オーク Lv.7》


 身長。


 二メートル近い。


 太い腕。


 革鎧。


 手。


 粗末な。


 大剣。


「一体だけ?」


「見える範囲では」


「やる?」


 俺。


 刀。


 抜く。


「まず一体」


「試す」


         ◇◇◇


「ブモ?」


 オーク。


 こちら。


 気づく。


「ブモオオオ!」


 大剣。


 上。


「来る!」


 カイト。


 盾。


 構える。


「正面で止めるな!」


「分かってる!」


 オーク。


 振り下ろし。


 カイト。


 斜め。


 盾。


 角度。


 ガァンッ!


「ぐっ!」


 でも。


 剣。


 滑る。


 地面。


 ズドン!


「流せた!」


「いい!」


 その隙。


 俺。


 横。


 刀。


「脚」


 一閃。


 ザンッ!


《Critical Hit!》


「ブモォッ!」


 深い。


「試作三号」


 斬れ味。


 いい。


 でも。


 オーク。


 まだ。


 HP。


 半分以上。


「硬い」


「レント!」


「《パワーショット》!」


 矢。


 首。


 近く。


《Critical Hit!》


「ミナ!」


「《ファイアアロー》!」


 炎。


 胸。


 ドンッ!


 オーク。


 怒る。


「ブモオオ!」


 大剣。


 横。


「ジョウゴ!」


「見えてる!」


 腰。


 肩。


 大きい。


「遅い」


 半歩。


 懐。


 入る。


 大剣。


 頭上。


 通る。


 俺。


 刃。


 脇。


「ふっ!」


 ザンッ!


《Weak Point!》


《Critical Hit!》


《オークを討伐しました》


「一体」


 納刀。


 カチン。


         ◇◇◇


「どう?」


 カイト。


「刀」


「かなりいい」


「二号より?」


「ああ」


 抜き。


 切り返し。


 重心。


「手元寄りになったから」


「次へ移りやすい」


 レント。


「耐久は?」


《319/320》


「一減った」


「一回で?」


「普通」


 防衛戦。


 チーフ。


 斧。


 十四。


「それに比べれば」


「兄ちゃん!」


 どこからか。


 バルガの声が聞こえた気がした。


「幻聴?」


 ミナ。


「絶対怒られると思ってるだけです」


         ◇◇◇


《オーク討伐進行度:1/5》


「あと四」


「探すか」


         ◇◇◇


 十分後。


「二体」


 レント。


 前。


《オーク Lv.7》


《オーク Lv.8》


「今度は二体」


「一体ずつ引く?」


 ミナ。


「できるなら」


 俺。


 石。


 拾う。


「ジョウゴ?」


「投げる」


「原始的!」


「音で」


 離れた。


 木。


 ゴンッ!


 一体。


「ブモ?」


 見る。


 でも。


 二体とも。


「ブモォ!」


「両方来た!」


「失敗!」


「そりゃそう!」


         ◇◇◇


「カイト!」


「Lv8受ける!」


「俺Lv7!」


「レントはカイト援護!」


「ミナ俺側!」


「了解!」


 二手。


 分かれる。


         ◇◇◇


 俺。


 Lv7。


 オーク。


 槍。


「槍か」


 少し。


 厄介。


 間合い。


 長い。


 突き。


「ふっ!」


 横。


 避ける。


 次。


 薙ぎ。


「連続」


 身体。


 下げる。


「ミナ!」


「《ファイアボール》!」


 オーク。


 顔。


 魔法。


 向く。


 ドン!


「ブモッ!」


 今。


 槍。


 前。


 伸びてる。


 俺。


 柄。


 刀。


 当てる。


 カンッ!


《Parry!》


《受け流し補正》


 軽い。


「やっぱり」


 流しやすい。


 そのまま。


 内側。


 入る。


「ここ」


 腕。


 斬る。


 ザンッ!


《Critical Hit!》


 槍。


 落ちる。


《Disarm!》


「ブモ!?」


「武器なくなれば」


 首。


 一閃。


《Weak Point!》


《オークを討伐しました》


「二体目」


         ◇◇◇


 カイト側。


「うおおお!」


 盾。


 押される。


「重い!」


 Lv8。


 斧。


「ジョウゴ!」


「行く!」


 レント。


 矢。


 肩。


「こっち!」


 オーク。


 振り向く。


「俺見るな!」


 レント。


「自分で撃ったんだろ!」


 俺。


 横。


 走る。


「カイト!」


「合わせる!」


 斧。


 上。


「振り下ろし!」


 カイト。


 今度。


 正面。


 ではない。


 盾。


 斜め。


 ガギンッ!


 斧。


 滑る。


「よし!」


 俺。


 その隙。


 脇。


 脚。


「ふっ!」


 ザンッ!


《Critical Hit!》


 さらに。


 斧。


 戻る前。


 二撃。


「せい!」


 逆袈裟。


《Critical Hit!》


「切り返し速い!」


 レント。


「三号の差か!」


「そう!」


 ミナ。


「《ファイアアロー》!」


 炎。


 頭。


 ドンッ!


《Weak Point!》


《オークを討伐しました》


《討伐進行度:3/5》


「あと二」


         ◇◇◇


 その時。


「……」


 俺。


 止まる。


「どうした?」


 カイト。


「音」


 ドス。


 ドス。


 ドス。


「一体じゃない」


 レント。


 表情。


 変わる。


「かなり」


 多い。


 木々。


 奥。


「ブモォ……」


 一。


 二。


 三。


 四。


 五。


「……」


《オーク Lv.6》


《オーク Lv.7》


《オーク Lv.7》


《オーク Lv.8》


《オーク Lv.8》


 さらに。


 後ろ。


 大きい。


 影。


「ブモオオオオオ!」


《オークウォリアー Lv.11》


「……六体」


 カイト。


「依頼」


 俺。


「五体討伐」


「今三体」


「残り二倒せば帰る?」


 ミナ。


「そんな簡単に逃がしてくれる雰囲気じゃないですね」


 完全に。


 気づかれてる。


         ◇◇◇


《特殊状況を確認》


《オーク集団を発見しました》


《通常依頼が更新されました》


《街道沿いのオーク討伐》


《追加目標》


《オーク集団の脅威を排除、または街道方面への進行を阻止してください》


「また増えた!」


 カイト。


「俺のせいじゃない!」


         ◇◇◇


 オークウォリアー。


 大斧。


 肩。


 担ぐ。


「Lv11」


 熊。


 12。


「熊より一低い」


「比較やめろ!」


 カイト。


「今回は戦う?」


 レント。


「逃げる?」


 後ろ。


 街道。


 近い。


 このまま。


 放置。


 すれば。


 商人。


 一般プレイヤー。


 NPC。


 危ない。


「……止める」


「ですよね」


 ミナ。


「ただし」


 俺。


「ウォリアーを倒す必要はない」


「雑魚」


「三体?」


「五体」


「倒しながら」


「街道と逆へ誘導」


「分断?」


「できれば」


         ◇◇◇


「カイト」


「ウォリアー正面は?」


「嫌!」


「正直」


「でも」


「短時間なら?」


「……やる!」


「無理なら即下がれ」


「了解!」


「レント」


「後衛オーク優先」


「弓持ち?」


 一体。


 弓。


 いる。


「分かった」


「ミナ」


「範囲魔法」


「あります」


「《ファイアボール》」


「密集したところ」


「俺」


「近い奴から」


「削る」


         ◇◇◇


「来る!」


 オーク。


 一斉。


「ブモオオオ!」


「散開!」


         ◇◇◇


 カイト。


 ウォリアー。


「うおおお!」


 盾。


 構える。


 大斧。


 振り下ろす。


「真正面は駄目!」


「分かってる!」


 盾。


 斜め。


 でも。


 重い。


 ガァァァン!


「ぐあっ!」


 カイト。


 膝。


 沈む。


「重すぎる!」


「一撃だけ!」


「もう嫌だ!」


         ◇◇◇


 俺。


 オークLv7。


 剣。


 横。


「ふっ!」


 試作三号。


 受け流す。


 カンッ!


 軽い。


 そのまま。


 身体。


 回す。


「そこ!」


 首。


 ザンッ!


《Critical Hit!》


 まだ。


 倒れない。


 もう一体。


 横。


 槍。


「ジョウゴさん!」


「見えてる!」


 刀。


 止めない。


 一歩。


 前。


 槍。


 柄。


 左手。


 押す。


 間合い。


 潰す。


「近すぎれば」


 槍。


 使えない。


「これ!」


 柄頭。


 顎。


 ゴッ!


《Stun!》


「ミナ!」


「《ファイアボール》!」


 ドォン!


 二体。


 まとめて。


 炎。


「今!」


 一体。


 一閃。


《オークを討伐しました》


 二体目。


 Stun。


 解除。


「ブモッ!」


 刀。


 逆。


 斬る。


《Critical Hit!》


《オークを討伐しました》


《討伐進行度:5/5》


《基本目標達成》


「五体!」


「帰れる!?」


 カイト。


「追加目標残ってる!」


「ですよねぇ!」


         ◇◇◇


 レント。


 弓オーク。


 撃ち合い。


「《パワーショット》!」


 ヒュッ!


 オーク。


 腕。


「ブモ!」


 矢。


 返す。


 ヒュン!


 レント。


 木。


 影。


「危な!」


「ミナ!」


「《ファイアアロー》!」


 弓オーク。


 炎。


「レント!」


「今!」


 矢。


 顔。


《Critical Hit!》


《オークを討伐しました》


「六体目!」


         ◇◇◇


 残り。


 通常オーク。


 二。


 ウォリアー。


 一。


「ジョウゴ!」


 カイト。


「こいつ無理!」


 ウォリアー。


 斧。


 二撃目。


「離れろ!」


 カイト。


 後ろ。


 跳ぶ。


 斧。


 地面。


 ズドォン!


「地面割れた!」


「熊より攻撃的!」


「熊比較やめろ!」


         ◇◇◇


 俺。


 ウォリアー。


 見る。


 大きい。


 でも。


 速さ。


 熊より遅い。


「予備動作」


 分かりやすい。


 大斧。


 重い。


「攻撃後」


「止まる」


 そこで。


 削れる。


 ただ。


 HP。


 多い。


「倒すより」


 誘導。


 俺。


 石。


 拾う。


「また石?」


 ミナ。


「今度は当てる」


 投げる。


 ゴン!


 ウォリアー。


 頭。


「ブモ?」


「こっち」


「ブモオオオ!」


「怒った!」


 俺。


 街道と。


 逆。


 走る。


「ジョウゴさん!」


「誘導!」


「一人で!?」


「後から援護!」


「無茶!」


「無茶じゃない!」


         ◇◇◇


 ウォリアー。


 追う。


 ドス。


 ドス。


 速い。


「思ったより速い!」


「無茶じゃないんじゃなかったの!?」


「訂正!」


         ◇◇◇


 木。


 間。


 狭い。


「大斧」


 引っ掛かる。


 はず。


 ウォリアー。


「ブモオ!」


 斧。


 横。


 バキバキバキッ!


 木。


 二本。


 折る。


「力技!」


「考え甘かった!」


 カイト。


「戻ってこい!」


         ◇◇◇


 でも。


 街道。


 離れた。


《追加目標進行》


《オーク集団を街道から一定距離離しました》


「あと」


 通常オーク。


 二体。


 こっち。


 追ってる。


「まとめて来た」


「逆に好都合」


 俺。


 止まる。


 振り返る。


「ミナ!」


「はい!」


《ファイアボール!》


 ドォン!


 通常オーク。


 二体。


 怯む。


「レント!」


 矢。


 一。


《Critical Hit!》


「カイト!」


「今度は普通のオーク!」


《シールドバッシュ!》


 ドンッ!


 俺。


 一体。


「ふっ!」


 三号。


 横。


《Critical Hit!》


《オークを討伐しました》


 もう一体。


 レント。


 矢。


 ミナ。


 炎。


 撃破。


「残り」


 ウォリアー。


 一体。


         ◇◇◇


《オークウォリアー Lv.11》


 HP。


 ほぼ。


 満タン。


「さて」


 カイト。


「どうする?」


「目的」


 街道から。


 離す。


 達成寸前。


「逃げる?」


 俺。


 クエスト。


 見る。


《街道からの距離:条件達成》


《追加目標:進行中》


「まだ?」


 何。


 必要?


 その時。


《オークウォリアーが街道方面へ進行を再開しようとしています》


「……」


「倒せってこと?」


 ミナ。


「あるいは」


 レント。


「ここに留める」


「永遠に?」


「無理」


 つまり。


「倒すしかないか」


 カイト。


 顔。


 引きつる。


「Lv11」


「四人」


「やる?」


 俺。


 試作三号。


 握る。


「やる」


         ◇◇◇


 ウォリアー。


「ブモオオオ!」


 突進。


「カイト」


「受けない!」


「正解!」


 三人。


 散る。


 俺。


 左。


 斧。


 横。


「来る!」


 しゃがむ。


 頭上。


 通る。


 直後。


 隙。


「脚!」


 ザンッ!


《Critical Hit!》


 HP。


 少し。


 減る。


「硬っ!」


 カイト。


「一割も減ってない!」


「長期戦!」


         ◇◇◇


「レント!」


「目狙う!」


 矢。


 ヒュッ!


 ウォリアー。


 腕。


 ガード。


「防いだ!」


「知能高い!」


 ミナ。


「《ファイアボール》!」


 ドォン!


「ブモオ!」


 炎。


 効く。


 でも。


 大きい。


「魔法耐性は普通?」


「多分!」


         ◇◇◇


 俺。


 見る。


 大斧。


 右。


 振り下ろし。


 回転。


 横。


「三連」


 防衛戦。


 チーフ。


 似てる。


 でも。


「四発目?」


 ウォリアー。


 さらに。


 蹴り。


「っ!」


 腹。


 狙い。


 刀。


 では。


 防げない。


 左腕。


 身体。


 捻る。


 直撃。


 避ける。


 掠る。


《HP:83%》


「蹴るのか!」


 俺。


 少し。


 笑う。


「面白い」


「ジョウゴさん!」


「何?」


「楽しそうにしないで!」


「ごめん!」


         ◇◇◇


 でも。


 分かった。


「四連」


 斧。


 三。


 最後。


 蹴り。


「蹴った後」


 片足。


「重心崩れる」


「カイト!」


「分かった!」


「次の四連後!」


         ◇◇◇


 ウォリアー。


 来る。


 一。


 斧。


 振り下ろし。


 避ける。


 二。


 返し。


 流す。


 カンッ!


《受け流し補正》


 刀。


 耐久。


《317/320》


「二減っただけ」


 バルガ。


 成功。


 三。


 横。


 下がる。


 四。


 蹴り。


「今!」


 俺。


 外側。


 回る。


 片足。


 浮いた。


 ウォリアー。


「ブモ?」


 俺。


 足。


 軸足。


 直接。


 斬らない。


 刀。


 鞘。


 腰。


 押す。


 同時。


「カイト!」


「《シールドバッシュ》!」


 反対側。


 ドォン!


《体勢崩し成功!》


 巨体。


 グラッ。


「倒れる!」


「レント!」


「《パワーショット》!」


 膝。


 ドスッ!


 膝。


 落ちる。


「ミナ!」


「《ファイアボール》!」


 顔面。


 ドンッ!


《Critical Hit!》


 HP。


 一気。


 三割。


「今!」


 俺。


 首。


 走る。


 刀。


 両手。


「せい!」


 斜め。


 一閃。


《Critical Hit!》


《Weak Point!》


「ブモオオオ!」


 でも。


 まだ。


 生きてる。


「半分!」


         ◇◇◇


 ウォリアー。


 立つ。


 赤い。


 光。


《オークウォリアーが《激昂》状態になりました》


「また第二形態!」


 カイト。


「このゲーム好きだな!」


 速度。


 上昇。


「来る!」


 今度。


 四連。


 速い。


「無理に反撃しない!」


「耐える!」


 全員。


 回避。


 防御。


 時間。


 見る。


「激昂」


 永続?


 それとも。


「息」


 ウォリアー。


 三連目。


 荒い。


「疲れる」


 現実。


 みたい。


「もう少し!」


         ◇◇◇


 十秒。


 二十秒。


 攻撃。


 止まる。


「今!」


 ミナ。


 魔法。


 レント。


 矢。


 カイト。


 盾。


 俺。


 刀。


 四人。


 一斉。


《オークウォリアーHP:18%》


「もう一回!」


 でも。


 ウォリアー。


 斧。


 投げる。


「え?」


 ブォン!


「カイト!」


「うおお!」


 盾。


 真正面。


 ガァァン!


 吹き飛ぶ。


「ぐあっ!」


《カイトHP:41%》


「カイト!」


「生きてる!」


「回復!」


 ミナ。


《ヒール!》


         ◇◇◇


 斧。


 なくなった。


 ウォリアー。


 素手。


「逆に」


 俺。


 嫌な予感。


「格闘?」


 拳。


「来る!」


 速い。


 大きい。


「ふっ!」


 避ける。


 次。


 掴む。


「相撲かよ!」


 腕。


 俺。


 掴まれかける。


 身体。


 沈め。


 抜ける。


「ジョウゴ!」


「大丈夫!」


 でも。


 この距離。


「俺の方がやりやすい」


 素手。


 巨体。


 でも。


 身体操作。


 読める。


 右拳。


 肩。


「右」


 避ける。


 左。


 腰。


「左」


 避ける。


 掴み。


 腕。


「ここ」


 懐。


 入る。


「終わり」


 刀。


 首。


 一閃。


 ザンッ!


《Critical Hit!》


《Weak Point!》


《オークウォリアーを討伐しました》


         ◇◇◇


 巨体。


 光。


 消える。


 一瞬。


 静か。


「……勝った?」


 カイト。


「勝った」


 ミナ。


「疲れた……」


 レント。


「Lv11」


「四人で」


 俺。


 刀。


 見る。


《鉄刀・試作三号》


《耐久値:314/320》


「六しか減ってない」


「ジョウゴ!」


「何?」


「最後まで刀!」


「重要だろ!」


         ◇◇◇


《追加目標達成》


《街道へのオーク集団進行を阻止しました》


《討伐依頼達成》


《評価:S》


《報酬:450G》


《追加報酬:700G》


《東街道安全度が上昇しました》


 そして。


 ポーン。


《ジョウゴのLvが7になりました》


「……」


「来た!」


 ミナ。


「レベル7!」


 カイト。


「これで!」


 レント。


「灰色谷の推奨レベル」


「ああ」


《ジョウゴ Lv.7》


「条件」


 一つ。


 整った。


         ◇◇◇


 さらに。


《特殊戦闘評価》


《格上個体への戦術的討伐》


《複数技能の連携を確認》


《《刀術》熟練度上昇》


《《見切り》熟練度上昇》


《《崩し》熟練度上昇》


《《受け流し》習得条件達成》


「受け流し」


《新規技能を習得しました》


《受け流しLv.1》


「正式スキルになった」


 前。


 候補。


 だった。


 今。


 試作三号。


 補正。


 戦闘。


 繰り返し。


「刀と相性いいな」


         ◇◇◇


「素材」


 カイト。


 ウォリアー。


 ドロップ。


《オークウォリアーの牙》


《オークウォリアーの皮》


《大斧》


《上質オーク肉》


「肉!」


 ミナ。


「そこ!?」


「上質ですよ!」


「マリアさんに持っていこう」


「ジョウゴさんもノリノリ!」


         ◇◇◇


 シズナ。


 帰還。


 冒険者ギルド。


「依頼報告」


 エリナさん。


「オーク五体ですね」


「……十一体くらい」


「え?」


「あと」


「オークウォリアーLv11」


「え?」


「街道へ向かってたので」


「……」


 エリナ。


 俺。


 見る。


「ジョウゴさん」


「はい」


「普通の討伐依頼でしたよね?」


「俺もそう思ってました」


 カイト。


「ほら」


「ジョウゴが行くと普通じゃなくなる」


「俺のせいにするな!」


         ◇◇◇


《オーク討伐依頼》


《完了》


《冒険者ギルド評価上昇》


《東街道脅威情報更新》


「これ」


 グラン支部長。


 呼ばれる?


 その直後。


「ジョウゴ!」


 奥。


「来い!」


「やっぱり」


         ◇◇◇


 グラン。


 机。


「説明」


「します」


「なぜ」


「五体討伐が」


「ウォリアー討伐になった」


「向こうがいたから」


「……」


「本当です」


「お前は」


 グラン。


 額。


 押さえる。


「事件を探してるんじゃないのか?」


「探してません」


「事件側から来ます」


 ミナ。


 小声。


「それはちょっと分かります」


「ミナ!」


         ◇◇◇


「だが」


 グラン。


 少し。


 表情。


 変える。


「東街道」


「助かった」


「商隊が」


「一時間後」


「通る予定だった」


「……」


 もし。


 オーク集団。


 そのまま。


 街道へ。


「危なかった」


「ああ」


「報酬」


「追加」


《冒険者ギルド緊急貢献報酬:300G》


「ありがとうございます」


「それと」


 グラン。


 俺。


 見る。


「Lv7になったな」


「分かる?」


「ギルドカード」


「あ」


「灰色谷」


「行く気か?」


「情報集めてから」


「それならいい」


「すぐ突っ込むと言ったら」


「止めるつもりだった」


「信用ない」


「信用してるから止める」


 どこかで。


 同じ。


 台詞。


 聞いた。


         ◇◇◇


 グラン。


 地図。


 出す。


「灰色谷へ行くなら」


「まずレイゼン」


「直接谷へ?」


「行くな」


「なぜ?」


「黒鎖商会」


「レイゼン周辺に拠点がある可能性」


「なら」


「情報」


「集めるなら街」


「そういうことだ」


 つまり。


 次。


 いきなり。


 灰色谷。


 ではない。


 交易都市。


《レイゼン》


「新しい街」


 ミナ。


「ついにシズナから本格的に離れますね」


「ああ」


         ◇◇◇


《長期クエスト:父を追って》


《第一段階更新》


《交易都市レイゼンでアルトと黒鎖商会の情報を集めてください》


《推奨Lv:7~》


《灰色谷への直接進入は非推奨》


「決まり」


 カイト。


「レイゼン」


「次の目的地」


         ◇◇◇


 その前。


 銀麦亭。


「マリアさん!」


「あいよ!」


「肉!」


 ミナ。


「何だい今日は元気だねぇ!」


《上質オーク肉》


「おお!」


「こいつはいい!」


「食べられる?」


「もちろん!」


「やった!」


 ミナ。


 拳。


 握る。


「完全に食材クエストだったな」


「違います!」


         ◇◇◇


 しばらく。


 厨房。


 香り。


「何これ」


《オーク肉の香草煮込み》


「いただきます」


 一口。


「……」


「どうです?」


 ミナ。


「うまい」


「またそれ!」


「いや」


 もう一口。


「猪より柔らかい」


「味」


「濃い」


「おお!」


「食レポ成長!」


「それ食レポなの?」


         ◇◇◇


 食事。


 終わる。


「ジョウゴ」


 カイト。


「次」


「レイゼン?」


「ああ」


「馬車三日」


「長い」


「歩き?」


「いや」


 グラン。


 言った。


 東街道。


 商隊。


「馬車」


「乗れるなら乗る」


「珍しい!」


 ミナ。


「旅は歩くものじゃ?」


「目的地まで安全な交通手段あるなら使う」


「合理的」


「銀行員」


「関係ある?」


         ◇◇◇


 その時。


 ポーン。


《CROSS社からメッセージ》


《本日の戦闘記録について、複数のプレイヤー映像からジョウゴ様の戦闘が話題となっています》


「……配信してないのに?」


 続き。


《オークウォリアー戦の切り抜き映像が急速に拡散しています》


「誰か撮ってた?」


 東街道。


 他。


 プレイヤー。


 遠く。


 いた?


 カイト。


「また配信してない日に」


 レント。


「何か起きた」


「言った通り」


「やめろ」


         ◇◇◇


《CROSS社》


《次回LIVEで戦闘解説の希望が多数寄せられています》


《配信実施は任意》


「次」


 ミナ。


「どうします?」


 俺。


 少し。


 考える。


「レイゼン出発」


「配信する?」


「馬車三日ですよ?」


 カイト。


「三日全部?」


「……」


「さすがに長い」


「途中だけ」


「もしくは」


 初日。


 出発。


 街道。


 旅。


「それくらいなら」


 レント。


「旅行番組復活」


「何その呼び方」


         ◇◇◇


 そして。


 その夜。


 俺は七号室で。


 新しい地図。


 見る。


《シズナ》


 ここ。


 始まり。


 東。


 伸びる。


 街道。


 その先。


《交易都市レイゼン》


 さらに。


 西寄り。


 山。


《灰色谷》


 そこに。


 アルト。


 いた。


 可能性。


 黒鎖商会。


 いる。


 可能性。


「レベル7」


 到達。


 試作三号。


 完成。


 仲間。


 四人。


 戦闘。


 連携。


 以前より。


 ずっと。


 良くなった。


「行ける」


 でも。


 油断。


 しない。


 グラン。


 ガレス。


 言った。


 灰色谷。


 危険。


 だから。


「まずレイゼン」


 情報。


 集める。


 それから。


         ◇◇◇


 その頃。


 交易都市《レイゼン》。


 夜。


 大きな。


 倉庫街。


 表。


 看板。


《クロウ運送商会》


 普通。


 運送会社。


 でも。


 地下。


 鉄。


 檻。


 並ぶ。


「エルナ村への斥候」


「戻りません」


 黒い腕布。


 男。


 報告。


「三人とも?」


「はい」


「異邦人の剣士が」


「関与している可能性があります」


「名前は?」


 一枚。


 紙。


 置く。


《ジョウゴ》


「……こいつか」


 別。


 男。


 薄く。


 笑う。


「面白い」


「アルトの息子を保護し」


「エルナ村へ帰した」


「そして」


「こちらの人員を三人潰した」


「どうします?」


「何もしない」


「?」


「今は」


 地図。


 指。


《シズナ》


 から。


《レイゼン》。


「どうせ」


「来る」


 男。


 笑う。


「なら」


「こちらで迎えればいい」


 俺は。


 まだ。


 知らない。


 次の街。


 レイゼンでは。


 すでに。


 黒鎖商会の側が。


 俺――ジョウゴという存在を。


 認識し始めていたことを。


 シズナで始まった。


 俺の第二の生活は。


 とうとう。


 始まりの街の外へ。


 本格的に。


 踏み出そうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。