うちのワンちゃんが強すぎるんだが。
子犬が来て、1週間ほどたった。
俺の家は、こぢんまりとしたログハウスである。
とりあえず、犬は家で放し飼いにしている。
傷つけられて困るようなものもないしな。
〈メシ〉
「あいよ」
平和な生活が続いている。
一応俺の家の場所を描いたのだが、何も来ていない。
今日のご飯は猪頬肉の炙り焼きである。
普通のイノシシじゃないぞ。
巨大で角が生えている猪だ。
俺は美味猪と呼んでいる。
いいよね、肉って。
獲物は、大体俺が獲っている。
前に試させたところ獲物が炭化し、
とてもじゃないが食べられるものではなかったのだ。
〈ハヤク〉
「わかったから待てって」
こき使われている気がする。
まあ、おそらくあいつのほうが強いからな。
接近戦だったら勝てるかもしれないが、雷を打たれてはお手上げだ。
「どうぞ、猪の頬肉炙り焼きです」
〈!!?#$”&%’()&♡〉
意味不明な声を上げてがっつき始めた。
よほど好きなようだ。
〈ウマカッタ!〉
「そうか」
和やか。こいつをまだ拾ってなかった時とは、
タイムスケジュールがかなり違ってきている。
「食後の運動行くぞー」
〈ゲフッ〉
げっぷでかえされた。
反応に悩むが、とりあえず肯定とみなす。
2人(?)で外に出る。
さわやかな風が気持ちいい。
あいつ---ライドというらしい----は、たちまち走り出す。
俺も一緒に走る。
こいつのわんぱくさは困ったものである。
おまけに、スピードもかなりあるのでたまったものじゃない。
さらに、拾った時よりかなりでかくなっている。
40cmほどから、60cmほどだろうか?それくらいには大きくなった。
はやすぎないか。
まだ拾ってから1週間ほどしかたっていないのだが。
あれだな。俺がいっぱい飯食わせてるからかな。
あんなに食事バランスが悪いのに。
肉しか食ってないぞ。
あれで正解とは思うが。
森を走る。
ときおり獲物を見つけて、狩る。
狩られたものは、晩御飯行きとなる。
片道切符で。
ライドが紫電を纏い、走り出す。
周りの草木が焼けこげていく。
「あ」
やばい。山火事になっちまう。
「やるなら炭化させろよ!」
うちのわんこは中途半端で困る。
あたりが黒ずんだ。
え?何か違うって?
いや、これで正解である。
多少の犠牲は仕方ない。
〈ゴメン〉
こういうところがかわいいのだ、うちの犬は。
「いいって」といって、
獲物を探す。
そして俺たちは、獲物_いや、逆かな?俺たちが獲物かな?これは。
「ドラゴン....」
とてつもなく希少。そして____強い。
そのうろこは生半可な刃物をはじき、
牙や爪は鎧を簡単に傷つける。
また、その吐息には様々な効果があり、人間など簡単に殺せてしまう。
「....逃げるぞ!」
相手が悪い。ライドがいくら強くとも、あいつはまだ子犬である。
俺も足手まといになってしまうだろう。
碌な武器すらないのだから。
〈ツヨソウ!〉
ライドは笑顔でとびかかっていった。
うちのペットは、頭のねじが何本とんでいるのだろうか。
5本くらいかな?
多分そのくらいだろう。
「無茶だ!」
そう叫んだ瞬間___
閃光が走り、少し遅れて轟音が響く。
ライドが雷を落としたのだ。
「GAOEAOOOOOOOOOO!?」
ドラゴンが叫ぶ。
「うるっさ....」
鼓膜が割れそうだ。
しかしどうするか。
さすがに、逃げさせは...してもらえなさそうだ。
ドラゴンが憎悪のこもった眼でこちらを見つめる。
「GYAOOOOOO!!」
やるならやろう。
一瞬で距離を詰める。
「GUAO?」
刺!
ドラゴンの目に、石製のナイフを刺す。
ここしか攻撃が通る場所はない。
そしてさらに______
二度目の閃光と轟音。
激痛にドラゴンがもがく。
「GUUAOIUOOOOORR!!!」
吐息を吐こう___としたが、吐かせない。
「よいしょっ、とぉ!」
そこら辺にあった岩を、ドラゴンの口にぶち込む。
危険なら、吐かせなければいいじゃない!
ドラゴンがもごもご言ってるうちに、3度目の雷撃で試合は終了した。
ナイフ作り直さなきゃ。
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