西の街
シロとアーサーはゴミ砂漠に行く前にここまで来るのに消費した食料等を調達するために西の街にいた。西の街にはあまり人がいない状態で、店をたたんでいるところもチラホラあった。そんな中、それなりに品揃えがいい店があった。ただ、やはりここでは物価が高い。砂漠が近くにあるせいで食料や水などを調達するのに手間がかかるのだろう事は容易に予想はできていたが、思っていたよりもずっと高かった。
ーーーここでは必要最低限のものだけ買おう
アーサーは手持ちの金額を考えて必要なものだけを買っていた。そんな時、不意に目の前の店主から声をかけられた。
「おいあんたら、どっからきたんだ?」
「あ、北の街から来ました」
「まさかとは思うが、ゴミ砂漠に行くんじゃないだろうな。やめとけ、やめとけ。あんなところ行くのは。それに最近は悪い噂を耳にするしな」
「悪い噂?」
店主の言葉に引っかった。
「ああ、近頃、砂漠の何か所かに近づけないっていう不可思議な事が起こっているらしい」
西の街は砂漠にある鉱物の発掘によって生計を立てている。そのため、発掘現場に行けないということは死活問題である。
「そのせいでこの街から出ていく奴らが多くてな、こっちも困ってんだよ」
そう言って店主は気の毒そうな顔をした。
「そうだったんですか。注告ありがとうございます」
そう言ってアーサー達はその場を後にした。
アーサーはシロに砂漠で起こっている事を聞いてみた。
「砂漠で何が起こっていると思う?」
「多分、神たちが結界かなんかを敷いてるんでしょ~ね。だからあの人たちは砂漠に行けないんだと思うよ~」
「じゃあ、俺たちも行けないんじゃ.....」
アーサーはここまで来て砂漠に行けない事になるのではと心配していたが、
「心配しなくても大丈夫だよ~。結界なんて破るのは簡単、けど、、、」
「けど?」
「破った瞬間に結界を張った奴に認識されてしまうだろうね~。そうなれば、結界を破ったその時から神との闘いが始まるだろうね~」
アーサーはゴクリと息を呑む。
ーーーマジかよ…
「ま、そんなに心配しなくとも大丈夫だよ。私たち二人ならたとえ神であっても勝てるよ。絶対にね~」
シロのその言葉には確信と自信が感じられた。そして、何よりもアーサーはその言葉を聞いて安心し、自信が湧いた。
「よし、準備ができ次第、砂漠に向かおう。少しでも早く砂漠での問題を解決して街の人たちを救うんだ」
アーサーはいきいきとしていた。シロもアーサーの志気を上げることができてホッとしていた。
ーーー全く、世話が焼けるよ~。てか、いつの間にか街の人たちまで救う魂胆だし.....
こうして二人は街を後にして砂漠に向かて歩き出した。




