表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
駆け出し勇者と白銀の魔王  作者: 砂糖人形
旅立ちの時
16/23

騒がしい一日の始まりと終わり

更新遅れてすみません。

シロと旅を続けて数日が経った。そしてここ最近、グレムリンやアルゴス、スケルトン、チョンチョンなどの魔物達によく遭遇することが多くなった。なぜだか知らないがやたらと森や谷、川辺などに行くと、どこから湧いて出てきたのかぞろぞろと出てくるのだ。それも一匹ではなく何匹もだ。まるで餌を求めてやってきているかのようだ。


ーーー俺達アーサーとシロは美味しくないぞ。


アーサーは最近の不可解な出来事に疑問を抱きながらも奮闘していた。そう、今はさっき林から出てきたケンタウロスと健闘中。


ーーー戦いながらも他のことを考えられるようになったなあ~、俺凄くね。。。


心の中で自画自賛しているアーサーを傍目にシロはというと、絶賛お昼寝中だ。


一時間ほど前、アーサーとシロは林の開けた所で昼食を食べていた。今日の天気は快晴、こんな日はのんびりと昼寝でもしてゆっくりしたいものだなと思っていたアーサーは、ふとシロの方を見るとさっさと昼食を食べ終え、お昼寝をしていた。


ーーーのん気なもんだな、もしかしたら魔物が来るかもしれないのに


そんなことを考えながらアーサーはシロに対してあきれてていた。



ーーーこんな時、魔物が来てもしたら、、、


アーサーは首を横に振り、頭に浮かんだ最悪の想像を止めて自分もひと眠りしようと体を横にしようとしたとき、馬が走るような音が聞こえてきた。そしてその音はどんどん大きく、鮮明に聞こえてくる。こちらに向かって何かがやってきているようだ。それもまた群れをなして。


ーーー勘弁してくれよ


そう、愚痴を吐きながらもアーサーはすぐさま剣を手に持ち、構えて戦闘態勢になる。

シロはまだ夢の中だ。


シロのことは放っておいてアーサーは今日も一日、経験値を積んでいく。



そして今に至る。

アーサーは五匹のケンタウロスと互角に渡り合っている。いや、それ以上かも知れない。槍が空を切る音とケンタウロスの荒い息遣いが共鳴している。アーサーは尋常離れした危機察知でケンタウロスの槍の攻撃を避けていく。流石のケンタウロスもアーサーに全く攻撃が当たらない事に驚愕と苛立ちを感じているようだ。

以前、オーガと遭遇した時よりもさらに、アーサーの体のキレは冴えている。危なっかしさを全く感じさせない立ち振る舞い、頼もしいとはっきり言えるほどアーサーはこの数日でここまで成長したのだ。


さっきよりも息が荒く、肩が大きく上下している。ケンタウロス達に疲れが出てきたようだ。それを察してアーサーは中央にいる一体のケンタウロスの攻撃を避ける際、槍の柄本を剣で弾きそのまま体当たりをして体勢を崩させた。それによってドミノ倒しのように横にいた二体のケンタウロスを巻き込んだ。続いて残りの二体の足元の間に飛び込み、脚に衝撃を与えて膝をつかせた。

一瞬の出来事に疲れていたケンタウロスはアーサーの攻撃を認識するだけでなく、立つことさえままならない様子だ。アーサーはケンタウロス達に剣を向け、どちらが上なのかを示した。


シロに教わった中にケンタウロスについての事があったのをアーサーはちゃんと覚えていた。


「ケンタウロスは力が上の対象には絶対に抵抗しないっていう習性があるからそれを逆手にとって圧倒な実力を見せれば去っていくよ~、ちゃんと覚えておいてね~」


シロが言っていた姿が鮮明に頭に浮かぶ。


剣を向けられたケンタウロス達はすぐに立ち上がり、来た方向に向かって帰って行った。


アーサーは剣を鞘におさめ、危機が去った事にホッと息を吐き安堵する。


シロの様子を見にもといた場所に戻るとまだ寝ていた。


「起きてるのばれてるぞー」


アーサーの声に答えるようにシロの体がむくりと起き上がる。


「あらら~、バレてたか~」


残念そうに言って、全く反省していない。


「なんで最近、シロは何もしないんだよ」


流石にアーサーも最近のシロの行動に不信感を抱いていた。それと若干の怒り。


「でも~、強くなってる感じはあるでしょ~」


「....まあ、それはそうだけど、、、、」


ーーー確かに強くはなってる感じはあるな


「ま、アーサーはそろそろ自立するべきだよ~、親離れ的な、ね」


まるで母親になったかのようにアーサーを見つめるシロに対して冷たい視線を送るアーサー。


「それ、馬鹿にしてるだろ」


「.........................それはさておき、アーサー!」


気まずい空気を大声で断ったシロにアーサーは驚きつつ返答する。


「な、なんだよ」


「お腹空いた~」


「さっき食ったばっかりだろうが!」



こうしていつも通り二人はゴミ砂漠に向かって歩き出した。



ちなみに今回、アーサーは心を鬼にして夕食までシロには何も食べさせなかった。

それに対し、シロは隠れてアーサーに魔物付きの魔法を重ねかけして効果を高めた。どちらもお互い様だ。


今日も二人は騒がしい日々を送っている。

ゴミ砂漠まであと少し、どんな試練が二人を待ち受けているのだろうか。

GWが終わりまた忙し日々が始まりましたね。毎日投稿は中々難しいですが、頑張ります。読んでくれた皆さんも頑張ってください。


PS.次回からは2章を始めようと思ってます。ちなみに現在は4章まではもう考えてあって、ちゃんと下地はできているので行きづまることはないのでご安心を。楽しみにしててください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ