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4.知らない朝
今日も大嫌いな朝が来た。最近は起きた瞬間に死にたいと思うのが当たり前で、そんな人生にも自分にも呆れている。いつもの大嫌いな朝だ。
「あれ、昨日はベランダの窓は開けたまま寝たのに。」
そうか、やっぱり夢だった。きっと自殺を誰かに止めて欲しくてあんな変な夢を見たんだ。正直よく覚えていないし、夢だったのならどうでもいいだろ。久々に悪い夢を見ないで済んだ。それだけで私にとってはいいことなんだから。
私はベットにあった黒くて細いいくつかの毛を気の所為だと強めに叩いた。
なぜ昨日の私は今日の準備をしなかったのか。
「…役立ずが。」
そう呟くも、何も返事は返って来ない。朝は時間が進むのが早いのだからと、さっさと手を動かした。その間も、玄関の前に立った今も、私はずっと、逃げ出したい。
「死にたい。」
そう呟くも、何も…
「じゃあ死ねば?」
「……………?!」
私はゆっくりと下に向いていた視線を声がする方向へと少し上げた。大きな鎌は窮屈そうに玄関に宙に浮いている。その鎌に逆さまにぶら下がる少年の瞳は、夢の時と変わらない、気味の悪い綺麗な青だった。




