四元の斬獲者 群青覇王・再
鉄血フレーム取れたので初投稿です。
「マジで言ってますの?」
「……ファケリーちゃん、いまのメインジョブとサブジョブはなんだっけ?」
「メインが『機動戦姫』、サブが『侍(我流)』です」
「『機動戦姫』の統合に使った素材は?」
「『機動撃兵』と『機動閃兵』ですね」
「それぞれのジョブ特性は?」
「移動に長けた射撃系全般の機械武装と斬撃系全般の機械の使い手です」
「侍より前にサブジョブ取ってないんだよね?」
「ええ。就けそうな剣士系はありませんでしたし」
「え?マジで?」
「戦士系も見当たりませんでした」
というかあったら妥協院枠空きしてないわ。
「……闘気っていうのは前衛が使える自己強化の初歩みたいなものですわ」
「闘気に属性付与して耐性引き上げとか、割合回復付与とか、これあると無いとじゃ前衛の強さは全く違うと思って暫く闘気使える魔物の配合と改造続けてたぐらいだが?」
「状態異常弾くのもこれだよねぇ?」
「序盤は射撃武器で接近戦控えてて、機人種は病毒系は弾きますし、最近はアクセサリーで欠損以外は弾きますし、専用アイテム無いと回復出来ないのであんまり不便な感じはしませんでしたから気づきませんでした」
「多分コレ、『闘気』系統のスキルは機人種は習得出来ないねぇ」
「……侍の保有スキルは?」
「『一閃』『居合』『刺突』『峰打ち』ですね」
「……我流にしても少なすぎる。大抵の場合、多少使い込めば連撃系や『飛燕』などが習得できるはず」
「『掲示板』のクランマスターが言うなら間違い無いだろうよ」
「しかし興味深い。普通は侍及び剣士系は戦士系を経由するから闘気が使えなかった場合習得スキルに差が出ることに気づかなかった。おそらく下級職を飛ばして上級職に就いたら基礎スキルが生えないから派生に問題が出る。寧ろそこからの特殊派生も有り得るから要検証」
「『竜闘気』で代用出来るのかねぇ?一応闘気が使えるような装備も何とか作れないか試してみるよ」
「もーすぐ鮫さんの出る海岸着くけどぉ〜」
「では皆さん。打ち合わせの通りに」
これ、縮地習得無理臭くないか……?
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『Shaaaaaaaaaak!!』
「打ち合わせ通りに。『装甲瓦解』『呪怨累積』『重圧の魔眼』」
「やっぱり『シャーク』って鳴いてるよね?『アローレイン』『ハイプレッシャーインパクト』」
「喚起:アサルトベアー03、喚起:クリスタルゴーレム00、『アタックオーラ』『アサルトオーラ』!無駄口叩く暇なんてないぞ!」
「『ヴィクトリーフラッグ』『グローリーコマンド』!行きますわよ!」
「『血染彼岸花』散布『大海の捕縛者』即時成長!ゴーゴー!」
「力の限り進め『不退転の誓い』、『全壊死動』『竜闘気』死骸が築く地平線『死屍累々』『刻弦舞踏』」
打ち合わせ通りにれなが全体デバフと拘束を発動。同時にお姉さんは弓と魔法で範囲攻撃。ガルザークは熊とゴーレムを召喚して2体にバフ盛り。ルナテックは全体バフ、レーズンが鮫を植物で拘束。
今の俺はバフ盛り盛り森鴎外!
「舞姫?」「どう見ても姫ではないだろこんなの」
『Shaaaaaak!?』
蔦に巻き付かれた鮫は動きを一瞬止める。ジェリンドの砲剣が使えたらワンパン行けた気がするけど今回は高性能とはいえ普通の刀。手堅く部位破壊と行くか。
「『真界超越』片目貰います、『刺突』」
加速の勢いを乗せて鮫の右目を貫いた。
『AAAAAAAAAAAAA!?!?!!!??』
「『ハイジャンプ』」
デカいだけあって脳までは刀が届かなかった様だ。狂ったように身を捩る鮫を前に一度刀を引き抜き離脱する。
「うわえっぐ」「これは痛いですわね……」「わわっ!?拘束外れちゃったよ!」
流石にそう何秒も拘束は出来ないだろう。鮫は堪らないと言わんばかりに海に潜る。
これで逃げられると次は砲撃の使用も検討しないといかんが……
「逃がさない。『呪縛怨獄結界』」
『AAAAAAAAAAAAA!?』
赤黒い血のような結界が一帯を覆う。
シャークァは構わず突っ込んだが熱湯風呂にでも放り込まれたような叫び声を上げて引き返してきた。
れながなんかしたようだ。
しかし未だに俺達が手を出せない深度に潜んでいる。
死屍累々の効果上昇もあるしに雑魚狩り手伝うか。
「『相生連斬』!」
『ギッ!?』『gyo!?』『『『『『ギィィィ!?』』』』』
向かってきた魚どもを適当に切り刻む。
「当機に向かって来るの多いですね……」
「多分さっきの目刺しが原因。それより結界維持で護身も辛い。警護してくれる?」
『gruuuuu!?』
牙をむき出しにした魚を三枚おろしにする。
「勿論!」
ヘイト貰ったなら丁度いい。
『ajensnssaiosdk』
恐らくアンデッドであろう腐った魚の頭を切り落とす。
結界維持のためにれなの警護も兼ねて周囲の雑魚を掃除する。
『死屍累々』と『相生連斬』でだいぶ一撃に鋭さが出てきたな。
「何とか奴引き揚げる方法無いかねぇ!?」
「私の旗に蔦絡めて一本釣りとかいかがでしょうか!『グローリーサンクチュアリ』!」
「1人でやって海に引き摺り込まれてください」
れなに齧りつこうとしていたピラニアを一刀両断。
「真面目に言ってますわよ!?」
なお質が悪いわ。
「『ライトニングブラスト』!……でも奴がまた顔出すまで持たないよぉ!!『テンペストシュート』!」
「海ごと干上がらせるかぁ!?撤退:アサルトベアー03、クリスタルゴーレム00!喚起:フェニックス01!!『リミットブレイク』『エレメントオーラ』『超獣への祈り』!ファケリー!チャージの1分護衛頼んだ!」
「了解!」
「あ、ゲージ貯まったぁ。開花『血染彼岸花』!」
いままで魚どもがギリギリ来れないところでなにかを弄っていたレーズンが声を発した。
直後、足元に彼岸花が咲き誇る。
「これでリキャストとMPと詠唱気にせずスキル使えるよ〜」
えっなにそれは……
視界の端ではMPが全快しており『リキャスト消失』『詠唱消失』の文字が。
「はじめて聞いたんだがソレ……」「そういうの有るなら最初に言って下さらないかしら……」
恋人も知らないスキルとは。
「忘れてた〜。てへっ」
「許した」
惚気は鮫を捌き終えてからにしてくれる?
「キタキタキタキター!『アローレイン』『ハイプレッシャーインパクト』『ファイアーストーム』『カオティックキャノン』!!うおおおおぉ!!」
「『グローリーコマンド』!『バーサークゾーン』『大号令:討滅戦』『ヴィクトリーハウル』『天極の調べ』『フルスイング』!!オーホッホッホ!!楽しいですわ~~~!!!」
ルナテックとお姉さんはスキル連打しまくってなんかもう近寄りたくない。みるみる周囲の魚が減っている。
「こういう時に限って動けないのが恨めしい……スキル連打楽しそう……」
「あと20秒……」
「『撃滅の祈り』……当機にもバフ通るのが驚きですが……発動条件によりますがこれ軸にパーティ組めば大抵のボスは血祭りでは……?」
俺もスキル連打したいけど相生連斬維持のために他の下手にスキル重ねる訳にはいかんのよな……というか機動戦理のスキルはリキャスト無いから恩恵半減。いや、ルナテックのアホみたいな数のバフが俺にも適用されてるからそんなことないのか?
少し魚共を減らすペースを削る。今相生連斬がアホみたいな威力なのでリリースするのが嫌だ。
「あと10秒!!」
「あの二人どうします?」
「ほっとけば〜?」
そうだな……
「カウントダウン、5!4!」
『相生連斬』のチェインというか継続時間、いや受付時間か?とにかく適用されてる時間は最後の攻撃から5秒だ。
鮫が引き摺り出された直後に一発叩き込む。もう鮫そっちのけでスキルぶん回してる2人は無視だ無視。
「3!2!1!自爆するぞ!!」
は?
なんか2名ほどソシャゲみたいなバフ盛りしてますけどこれにも理由があってフルダイブVRMMORPGなのでコマンドとか対応するボタンとか無くて音声入力なんですよね。それとフルダイブなのでリキャストの時間の重みが現実のMMOより重いです。なので1回の戦闘中に使うスキルの種類がアホほど多いですし攻撃スキル連打よりもバフ盛り盛り森鴎外して激重通常攻撃した方が効果的ですし移動系や防御系スキルも打ち切りのスキルよりもAGIやVIT盛りの方が使われる事が多いですね。対人ではそうとは限りませんが。
『呪縛怨獄結界』
れなの使用した『黒幕』のスキル。
自身がスキル封印、移動不可の呪いを受ける代わりにフィールド内からの逃走を禁じる結界を巡らせる。この結界は触ると移動不可のデバフが付与され毎秒5%のHPとMPが結界に吸収される。
『血染彼岸花』
戦闘終盤でレーズンが起動した植物。修正候補。
血染彼岸花の散布が行われたフィールド上でHPとMPが合計10万消費されると開花可能。合計消費が2万事に1分間、『MP消費0』『スキルリキャスト消失』『詠唱消失』が付与される。これの発動中に消費されるHPMPは次の『血染彼岸花』には加算されない。上記の呪縛怨獄結界でのHPとMPの減少は加算されないが逃げ回るタイプのモンスターに対するふたつの相性は異常に良い。
参考:Lv90のタンクプレイヤーのHPは1万前後。Lv90の魔法使いのMPも1万前後。シャークァのHPは50万(ファケリーのバフ盛り目刺しで4万ほど削れた)、取り巻きのHPは平均500(MAX1000MIN50)ぐらい。




