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ロキ対教師②

「これ以上能力がないならそろそろ終わらせるが」


死ぬ…


声色が変わらないロキはさっきも何も飛ばしていない。なのに虫を潰すときのような圧倒的な戦力差と死期を肌で感じる。


「ジーク先生」


その瞬間にカイン先生によって半ば無理やり地面を移動して合流してもらえた。


「カイン先生は大丈夫ですか?」


「遺書はもう書いてますよ」


「凄い不謹慎ですけど今の状況ではカイン先生の方が正解そうですね」


少し大きく息を吐き落ち着かせる。


「俺の銃を使った能力はもう通じません。さっきまでは揺動でも使えそうでしたが電気属性でに移動ができるならもう通じないと思われます」


「なら僕が近距離で戦うので合わせてくれます」


「…まぁ、それしかできることないですしいいですよ」


今欲しいのは新しい手だ。


「作戦会議は終わったみたいだな」


そうロキが言った瞬間にカイン先生が再び無理矢理地面を動かしてロキを囲う形で距離を近づける。


「ウォール」


周りを囲みお互いに出れないようにする。

ジークは銃を片手に奪われて開いた方の手にはナイフを持つ。


「奪われた時のこと、もしくは近づかれた時の対処法か」


それに合わせてカインも背後の土の壁を変化させ金属の槍を撃ち出す。


「逃げ場を無くしたのはこの手の攻撃を避けづらくするのに加えて動きを制限するためか。お互いの攻撃が当たらないのも実力が高い証拠」


ロキは少し笑う。


「遠距離でも近距離でもうまく共闘できる人間は少ない。いいな」


その言葉を無視しながらジークはナイフを振るう。

それに合わせロキは土の壁を利用して武器を生成しカウンターをするがそれを地面から生やした土の柱でカインがジークを上へ飛ばして回避させる。


「よくみてるな」


すぐにカインを狙おうとするとカインは土で壁を作っている。

壊そうとした瞬間下にはジークの銃が落ちている。


それに気づいた瞬間に銃が爆発した。


「元々銃を奪われることも結構あったからな。その場合でもなんとか対処する方法は考えていた」


流石に気づく前に奪われたものを爆破させる事はできないが…爆発は壁に囲まれたこの場所では威力が逃げない。そして俺は柱に乗って範囲から出ていてカイン先生も身を守っている。


「確かに完全に押さえ込むのは難しかったな」


ロキの真下には水の傘と金属で覆われた爆発痕がある。


「自分の身を守らずに銃を囲って爆発を回避したのか」


「正解。だが、俺の意識の外の攻撃ではあったぞ」


じゃあ少しは焦ろよ。

カイン先生が地面から武器を生成し攻撃をしたのに合わせて至近距離まで詰めて格闘に持っていく。

カイン先生にとは上手く攻撃が合っている。なのに当たらない。


こっちの方が手数は多い。気にするべき方向も少ない。

なのに、こっちだけ殴られる。


「流石にAランクの冒険者、格闘技もできるんだな」


格闘中に糸を使ってロキを閉める。

その瞬間にジークは糸を通して炎を放つ。


「スピードはなくとも絶対に当てる攻撃か」


そう言った瞬間にロキの体から炎が生まれる。その炎が糸を通りジークの能力とぶつかる。勢いが上がった炎により糸は焼き切れてロキの体は再び自由になった。


「4つの属性…」


カイン先生もさっきまでの軽口は叩けないほどに動揺している。

この世に複数の属性を持っている事は珍しいが二つならまだいたりする。

だが、4つ以上の属性を持つなんて…まさか!


「なかなか面白かったよ」


そう言いながら銃口をこちらへ向け俺の能力で攻撃をしてきた。

爆発で壁が壊れて2人とも吹き飛ぶ。カイン先生は火傷がひどく気を失っている。

そして俺も、足の怪我がひどく力を入れようとしても動かない。息がしづらい喉が焼けているのか、


複数の属性を持っていて他人の技を模倣する犯罪者なんて1人しかいない。

全ての国から特別な形で指名手配された7人の犯罪者のその1人。

七つの大罪の暴食の罪を持つ男、ロキ。


——数分後——


あいつの能力は結構使えそうだ。だが、俺はこれからどうするか。ヘイト集めが役目ではあるが、動き過ぎれば援軍が他に当たる可能性がある…ここできたやつを返り討ちにするか。

そう言いながら本校の4階にロキは腰掛ける。

外を見ると生徒を見つける。


1人いや、隠れてるやつがいるから3人か。俺が出てもいいが、確か一回は図書室があったな。じゃあ多分あいつが対処するだろう。



その頃、


「やっと校舎が見えた」


レイ達は校舎にたどり着いていた。

しかし爆発して一部壊れている部分を見つける。


「襲撃者がいそうね」


「最悪今連れてるこいつらはここで氷漬けにしておけばすぐに暴れ出す事はなさそうだし置いてく方が良さそうだな」


そんなふうに話していると、トーナメントで見た顔の男が本校に向かっているのを見つける。


「グレンか?」


「誰?生徒なのは分かるけど、」


リサは会った事ないのかこちらに聞いてくる。


「グレンは俺がトーナメントの初戦で当たったクラスのやつだ」


「なら、戦力になりそうね」


すぐに捕獲していた敵を顔だけ出して口を塞ぐ形で凍らせてグレンを追って校舎へ入る、

グレンはまだ入り口付近にいたようですぐに見つけた。


「グレン!」


「お前は!トーナメントぶりだな!確かレイだったな!」


少し声を下げて会話しているがグレンの勢いは声が小さくてもすごく伝わってくる。

これで少なくとも3人揃った。


「どこに向かうべきだと思う?」


2人意見を聞いてみる。


「先生と会うためなら職員室じゃないか?」


「いや、戦闘学科の先生は多分殆どが外に出て敵と戦っていると思うわ。今登校中の生徒も多いでしょうし」


確かに俺たちも登校中に襲われた訳だし他の生徒も登校中ならば襲われている可能性も高いだろう。


「でもここに避難してくる生徒がいた時のために少しは残っている先生もいると思うし職員室を目指すのもいいと思うわ」


「じゃあ直ぐに近くの階段から登るぞ!」


グレンが走り出すのをリサが止める。


「敵がいたら奇襲を受けやすいし中から進むのは反対」


「俺もそれはやめた方がいいと思う。だが外から行くとしてももし敵がいたら的になるよな」


「図書室をに入ってそこの2階部分から天井を壊して上に行こうと思ってるのだけどそれでいい?」


リサが見た目にそぐわない豪快な案を出す。


「俺はそれでいいと思う」


「俺も賛成だ!」


進み方が決まり直ぐに近くにあった図書室に入る。


ドアを開けると教師と思われる人の死体と血溜まりの上に座り本を読んでいる男がいた。


「おぉ、次のお客さんか。君たちは、本は好きかな」


返り血が顔を滴り落ちるなか笑いながら問いかけてきた。

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