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高校生とランドセル  作者: 湊つぐむ
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そつえんしき


引越しの荷解きも落ち着き。新しい家にも慣れた。

部屋に無断で入り添い寝する気持ち悪い人にも慣れた。気持ち悪さを消し去るため、足のスネ目掛け思い切り蹴りを入れてもニコニコする変態が義理とはいえ兄となった現実を諦めに近い気持ちで受け入れつつある今日この頃…私は卒園式を迎えた。


そして事件は私の卒園を祝う為にお義父さんが予約していたレストランで起こった…




『今なんと…?』


「沫さんは僕と同じ学園に通うのです。」


「私が学園長をやっている学校でね…幼稚園から高校までの付属学校なんだが…身内のやってる学校なんて嫌かな?」



卒園式で感動で泣きながらもシャッターを押しまくり保護者をドン引きさせた兄の話しを終え、小学校の話しをしていた。そしたら私の入学する小学校が隣で私の最後の幼稚園の制服姿を収めるためにガン見している変態(アラタ)の通う高校のエスカレーター式の学校だと発覚した…。


「……いやじゃないよ、お義父さん、」


お義父さんは新とは違い、誠実で真面目な人だ。だからこそこんなことでお義父さんを悲しませたくない。同じ学校といっても高校生と小学生だ会うこともないだろう。隣で両親に見えないようにテーブルの下でガッツポーズをとる新を残念な物を見るような冷めた目で見つめる。



「沫ちゃん、お兄ちゃんと一緒の学校で良かったわね~」


お母さんはニコニコしながら「新くん学校でも沫ちゃんをよろしくね」なんて言ってる…。新は新で「勿論です!」なんて愛想のいい顔をしていた。



今から学園生活が不安だな…。





新「沫さぁん!!こっち向いて下さい!沫さぁん!!」(パシャッ! パシャッ‼)

父「新…もう少し静かに、」

母「ふっ、ぅう…あわちゃんっ…卒園、おめでとぉお…」


沫「(………。)」

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