『木屋町ホンキートンク』 制作裏話
●当初の設定はハードボイルド一辺倒にしようと考えていた。しかし、猫又のおばばと愛ちゃんの暴走が始まってから収拾がつかなくなり、結局このようなスタイルとなった。
●この小説でいくつか実験を行った。そのうちの一つは『日常生活から自分が気づかないうちに徐々にファンタジー世界に足を突っ込み、途中から抜けれなくなって、最後はジェットコースターのように、なされるがままになる』というのを書いてみたかった。読者が徐々に物語に引き込まれていけばという狙いがあったのだけれど、通用したかどうかは定かではない。
●鴨川京介の思考は、そのまんま作者の思考だ。当初ある程度のキャラクターを作って、そのキャラクターにしゃべらせていたのだが、どうにもしっくりこない。展開が面白くないということで没に。一つのことを考えながら、それに答えを出しつつ、その脇にあることにもいろいろと手を打っていくという思考は、作者の思考そのものである。よく頭から煙を吐いてパンクしている。
●実は『祇園ブギウギ』というタイトルで続編を書こうとしていたが、ちょっと躊躇している。木屋町ホンキートンクをそのまま描き続ける方が、面白いことに気付いたからだ。祇園のネタも結構あるんでそのうち同世界観の物語としてまとめるかもしれない。まとめないかもしれない。
●ここだけの話だが、祇園にはゴブリンがいる。しわくちゃで年甲斐もなく白いドレスを着たがるゴブリンが。おまけにそのゴブリンは、恐ろしいことに、金も取っていく。きゃぁぁぁぁ。
●飲み屋で偽名を使うというネタは、実際にそれをやってる人から名刺をもらったことがある。京都ではなく大阪で。あるバーで意気投合したおじさんが出した名刺に「ルー」ってだけ書いてあった。確かにあの人に声も姿もよく似ていた。
●名刺交換した肩書きの中で一番奇抜で、一番すぐれていて、俺にはまねができないかもって思った肩書がある。その人は初対面の時、真面目な顔で『丁稚』と書かれた名刺を出してきて、思わず目が点になったことがある。ちなみにその人はその会社の副社長だ。
●作中で登場する魔法理論『テンエレメント』だが、当初は陰陽師のような妖術を考えていた。しかし、本編にも登場しているが、どうも『魔法』というスマートな形には程遠く感じ、それを考えながら頭に浮かんだ言葉を列記していって、あのテンエレメントのシーンとなった。
●実はこの作品は当初映画のシナリオにしようと考えて、制作を開始していた。途中から「実写は無理じゃね?」と気づいたが後の祭りだった。
●実は第一部の最終話は書けていたのだが、その前をどうしようか、かなり悩んでいた。木屋町だけで完結させるか、ヤマトの描写を入れるか…。結局ヤマトの描写を入れたが、よく考えたらあの時点でヤマトを2か月ほったらかしにしてラストを迎えるとこだった。
●作者の『ホンキートンク』のイメージは、陽気にバンジョーをかき鳴らしながらビール樽を叩いて、歌って踊ってる光景で、決して『ホンキートンクブルース』ではない。どちらかというとBOOWYの『ホンキートンキークレイジー』の方がイメージ的にはピッタリくる。あの曲のような色っぽい感じが全然ないのが少し悲しい。
●当初、作品を一日一話ずつ投稿していたのだが、あまりにも間延びして、本来作者が意図した『ホンキートンク』って感じが出ないと考え、第一部終了まで一気に投稿しきろうと1日4話掲載となった。本来ならすべてを通して、一気に読み切っていただきたいところだが、『果たしてこの話を、飽きずに最後まで一気に読んでもらえるだろうか』という弱気がたたり、全話投稿ではなく1日4話にしてしまったのは私だ。
●作者は魔法の名前や人の名前、国の名前を付けるのが極端に苦手である。作中名づけについては、愛に突っこまれているが、大体あんな感じになる。
●実はヤマトの国にはローマ人などの白人が大量に渡来してきた過去があるという設定である。が、しかし。ほとんどの登場人物がすぐに昏倒させられてしまうため、どうでもよくなって結局は本編には出てこない。唯一出てきたのは金髪の表現ぐらいだった。
●万眼鏡と印籠スマホのアイデアは他の異世界の作品を見ていて、持っていると最強な『鑑定』と『無限収納』のスキルだが、なぜそれを手に入れたのかとなると、そのほとんどが『神からもらった』ってことになっている。この作品では『神』の存在そのものを否定しているので、この手が使えない。そこで身近なものに魂が宿ったらどうなるのかというテーマをもって、各種ガジェットを登場させた。
●他の作家の方々の作品を見せていただいていたのだが、スキル、レベルという考え方にどうしても納得がいっていない。誰がどのようにして決めたのかという基準がないからだ。本作では『神』という存在そのものを否定しているため、主人公が独断で決めた。スキルについては『その人が持つ才能、あるいは努力の成果』としての具現化で、レベルに対しては『地球での20歳男性での平均能力』を20として、その比較対象としてのレベルを設定した。生まれたばかりの赤ん坊から20歳までは基本0である。が、体力増強など本人の努力次第で、20歳男性平均の能力を上回れば、その分レベルが上がる。と設定してみたのだが、まだまだ矛盾ははらんでいる。スキルと身体能力の数値化はともかくレベルの概念にいまだ頭を悩ませている。
●ここだけの話だが、鴨川京介はこの物語の狂言回しに過ぎない。本当の主役は猫又のおばばとガジェット三姉妹に他ならない。しかしまだ京介はぎりぎり気づいていない模様だ。
●木屋町のガールズバーで酔っぱらってタヌキに戻ってる男は実在する。
●実験的な試みとして、地域を細かく書くことで、実際にその店に行く猛者が現れるのではないかと期待していたのは、ここだけの話だ。
●映画シナリオとして考えた時、頭に浮かんだ鴨川京介のモデルは『ブルースブラザーズ』のジョン・ベルーシだ。もちろん、作者と体形が似ているからで、他意はない。
●第一部執筆完了後、校正をしながら『これってどこまで続くんだろう…。』とふと思い付き、全5部のプロットとサイドストーリー3部のプロットを、その晩のうちに書きあげてしまったのも私だ。
●本作のカテゴリーは『SF』である。ファンタジーではない。それはなろうでのジャンルとして『ハイファンタジー』が『現実世界とは異なる世界を主な舞台とした小説』とあり、『ローファンタジー』が『現実世界に近しい世界にファンタジー要素を取り入れた小説』となっていて、どっちにするか迷っていると、その下に『SF』があり、『実在、非実在を問わず、何らかの技術・理論の要素を含む小説』となっていたので、本作の内容をよく考えたうえで『SF』と設定した。作者は途中までファンタジー小説を書いているつもりだったが、投稿の段階でこのことに気付き「俺はSF小説を書いてたんだ。」と驚いたのは事実だ。
既に校正、修正まですましているので、これ以上手を入れることもないと思います。
評価、PVなど、ご覧いただいているかどうかで第二部の掲載に踏み切ろうと思います。
第2部をもし掲載する場合は、1日1話程度にするつもりです。
あと、同時掲載していた『こちら魔道具開発工房』は、3/17まで、予約投稿済みです。
これ以降も書いてありますが、そっちを出すとすでに本編の第2部に入ってしまうので…。
ほんの少しネタバレを^^;
第2部ではおばばが若返ります!
以上、鴨川京介でした。
それではまたお会いできる日を楽しみにしております。




