表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
木屋町ホンキートンク Ⅰ  作者: 鴨川 京介
第4章 魔道具って便利だよね。
PR
63/79

63 アメリカでの拠点確保

 アメリカでの生鮮食品と住居、それに生活雑貨の受け渡しを弟に頼み、詳細を話し合う。

 少なくとも今のオフィスでの仕事は無理だろう。モノが大量に運ばれてくるから倉庫もいるだろうしな。


 輝乃が提案してきた借りる予定の空き地を、一緒に見に行き、不動産屋と契約を結ぶ。

 ちょうどいい感じでフェンスがある。大きさとしては200m角ぐらいだろうか。一番近くの主要な道路から少し離れていて、ここからは見えなくなっている。周りは何もない荒野。これぞアメリカ西部って感じの場所だな。カウボーイが走り回っててもおかしくないな。


 ……だからと言って、馬の眷属連れてきて、走り回るのはやめようか、おばば。弟の目が点になっちゃってるよ。わかるな、わかるよ。俺もそういう感じに良くなってたもんだ。最もいまだに驚くことは多いけどな。ハハハ。いつの間にほかの眷属もスマホ経由で出てこれるようになってるんだ?あ、これって輝乃のミニタブレットから出てきた?そうですか。


 契約した土地に、早速買ってきたコンテナを一つ真ん中に置く。

 弟にオフィス用として1軒渡して、これを使ってもらおうと考えたんだ

 それと魔道具を一つ弟に渡す。


 「これは迷彩の結界で、結界の外からは見えにくくなる。認識阻害もかかるので、ここに何があろうと人は気にしなくなる。それと悪意をもったものが侵入するのを防ぐ効果もあるから、大体この土地のど真ん中に家建てて、その中で起動しておいて。恐らく100年ぐらいは余裕で持つから。」


 弟は頻りに魔道具をひっくり返したりしながら確かめていた。うんうんわかるよ。不思議なもんだよね。さて、進入路の両脇のところは、ちょっと小高い丘みたいな感じで土を盛り上げとくか。こうしておけば向こうからは完全に見えなくなるだろう。


 さて後はこれから運ばれてくるものの受け渡しの方法だ


 アメリカから輸送すると、それだけでも費用は掛かるし、手間もかかる

 そこで俺が異界を使って取りに来ることとした。

 日本で異界に渡り、そこからこの空き地に転移する。コンテナや生鮮食品(これもコンテナで輸送されてくる)を印籠スマホで受け取り、その後、日本に転移で帰って異界にもっていく。

 これだとコストがかからず行き来できる。


 生鮮食品もコンテナ込みで買い取らなければいけないけど、そこはお願いしておこう。

 コンテナも使いようによっては、十分倉庫としても住居としても使えるので、異界にもっていけば重宝する。コンテナそのものを買い取ってもらうのもありかもしれない。


 「ご主人様、その手間は無用でございます。眷属の方々で輸送チームを組み、こちらの家が完成した後に転移ゲートを設置し、収納ブレスレットを使って、眷属の方々で輸送を行います。あと先ほど考えられてたコンテナですが、一度ここで中のものだけ取り出せば、あとは空のコンテナだけが残ります。それだとコンテナの代金が無駄になりません。」


 おっと、そうか。すでに転移ゲートは稼働してたんだな。でも日本とアメリカってかなり遠いぞ?それも大丈夫?うんうん、なるほど。俺がやったあの魔力線を細くするという実験が実用化できてるんだね。それならゲートで対応しようか。


 後、日本からの代金の振込先口座の開設や別会社としてハウスパックを納入する会社を立ち上げることになるので、その登記も依頼。代表は弟になってもらう。


 今のままではいろいろ不都合も出てくるんだろうな。流通拠点を押さえたけど、入ってくる商品はあっても出ていく商品はないんだからな。


 さて、輝乃がピックアップしてくれた、生活雑貨類の各メーカーへ交渉に向かうか。1日10か所…5日間…。頑張ります…。


 それらも終わり、ようやくひと段落がつき、明日帰るという時、ようやく弟とゆっくり話をする時間が作れた。

 ここ数年、こうやってのんびり話す機会もなかなかなかった。弟が渡米してからもう30年近くたつんだろうか。


 俺がイベントの企画会社を起こしていた時は、いろいろと研修名目でロスに来てたな。弟と一緒にベトナムに行ったこともあった。なつかしい。その流れで人工大理石(マーブル)を作る工場を日本で作れないかと、10日間ほどメーカーの工場に制作過程を学ぶために研修に行ったこともあった。当時のスタッフを連れてオーランドで行われた『移動遊園地』の展示会にもいったな。とんでもないスケールで行われていた展示会で見て回るだけで3日がかりだったっけ。


 …いや、話は尽きない。お互い色んなことしてきたよな。

 進む道は全然違う方向だったけど。


 既に話はしていたが、俺がこのことに巻き込まれた発端がその血脈にあるという話、つまり、弟も異界に渡る魂の適合者なのだということも話した。

 今回渡米したのはこれも確認したかったからだ。

 目の前に表示されている空中ディスプレイには俺と同じようにMPが10,000を超えている。


 …ということは京都に住んでる妹も同じ可能性が高い。


 異界のアメリカ大陸でのあやかしは、どうなっているのかわからないが、あっちの世界で20か所に及ぶ拠点を確保する必要があるなら、いずれ訪れる必要が出てくるだろう。

 俺一人でもなかなか大変なプロジェクトになる。しかし弟には家族もいることだし…。弟にはここアメリカで、物資輸送の拠点を構えてもらうことで了解を得た。とりあえずヤマト王国復興のめどがつく1年から2年の間だな。なんとなくその後も、ここを拠点としてモノのやり取りをやった方がスムーズにいく気もするけど、一応現段階では期間限定でということで。


 俺はアメリカでの仕事を終え、飛行機で日本に帰った。


 転移で帰れるんだけど、こうしておかないと、俺はアメリカに不法滞在してることになっちゃうし、日本での入国記録がないのに俺が動き回ってると、どこから密入国したんだって話にもなりかねない。だから正規の手順を踏んで入国を…。


 …ふん、ごほんごほん。決して機内食が食べたかったわけじゃないからね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ