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七章2話 時間稼ぎ

俺の書く話って

短い上に視点がよく切り替わる


今回は

ユウヤ→レニィ→リジル


「白き奇跡の力

 暖かな慈愛を纏う輝きのベール

 光よ、かの者へ癒しの祝福を・・・」


危険地帯から突き飛ばされたおかげで僕は軽い怪我だけで済んでいた。


「『ヒールライト』!」


あらゆる箇所を触手に貫かれて倒れるともかにレニィが治癒魔法を施すけど傷が深すぎた。


「お願い!早く止まって」


流れ続ける血が致死量を越えるのは時間の問題、アキラがいればどれだけ傷付いていようとも、死んでいなければ治すことが出来る心剣が有るんだけど、今は言ってもしょうがない。


ともかの傷は少しずつ癒えて来ているけどこのままじゃ不味いのは僕でも分かるけど・・・僕には打つ手が思いつかない。


「ゆう・・・にぃ?」


「ともか!!」


薄く目を開き消えそうな声で呼びかけてくる、目がこっちを向いてない、いや、見えてないのか?


「ごめんね・・・悠にぃ、いっぱい・・・迷惑・・・かけちゃったね・・・」


言葉の最後に口から血が溢れて来る。


「いいから!それ以上喋るな!レニィ!もっと早く治せないのか!?」


「ごめんなさい、私の力じゃこれが精一杯で・・・あ、駄目トモカさん待って!」


再びともかが目を閉じる。


「悠にぃ・・皆にも、ごめんって・・・お願いね」


ともかの身体から治癒魔法以外の光が発せられる、幻想的な光だが虫の息であるともかを前に不吉にしか感じられない。


「ともか!」


「トモカさん!」


僕たちの目の前でともかの身体は光に飲まれ消えていった。




____________________________________________________________



私の力が足りなかった。突然操りの人型(パペット)を自力で跳ね除け、ユウヤさんを助けに駆け出すトモカさんを止めることも、傷付いたトモカさんを魔法で癒すことも間に合わなかった。



「そんな・・・悲劇は・・・変わらない・・・」


むしろ悪くなっている、私が・・・悲劇の預言者が自ら見た(予知)を変えるなんて無理だったの!


それどころか、何の意味も無い場面での救世主の死。


何もしなければ1人の犠牲で世界を救うことが出来た、でも、これじゃ、救世主が居ない今、世界を救うことは出来ない?


呆然とする、ユウヤさんも似たような状態ですが、先程から気になることが・・・


攻撃が止んでいる?


____________________________________________________________


急げ!急げ!急げ!


俺とスノウの声がピッタリと重なる、精霊と契約者による二重詠唱(デュオ)、今の俺たちの持つ最大の力を奮う為の準備だ。


気持ちは焦るが落ち着け、二人の息が合わないと二重詠唱は機能しない。



「「凍える冷気は精霊の青」」



ユウヤが合成魔人に声をかけた後から二重詠唱を始めている。


合成魔人は笑い声を上げながらユウヤを攻撃し始めた。



「「氷れる(カイナ)は全てを包み込む」」



攻撃が激しさを増しユウヤの身体を傷つけていく、くそ!間に合え!



「「皆に永久の眠りの旋律を奏で続けよう『悠久氷壁』!」」



氷の結界が合成間人を閉じ込める、ほぼ万全の状態の俺たちの全力で奮った氷の封印結界、前にこいつに使った時よりも強力な結界だ、いくらこいつでも10日は持つだろう、おかげでこっちの魔力は空っぽだけどな・・・


ユウヤたちの方を見る、ん?レニィが治癒魔法を使ってるのはユウヤの妹・・・光に包まれて消えた!


何が起こった!?くそ!俺たちは間に合わなかったのか!


駆け寄ろうとすると身体に力が入らないことに気付く、限界以上の魔力消費の影響か・・・


「マリア、斬空の心剣は不完全だ、これでクリスを救うことは出来ねぇ、今は他にやらなきゃならねぇ事もできた、分かるな?俺はちょい限界だ、しばらくの間任せるぞ・・・いいな?」


「え、ええ。皆連れて街に戻って合成魔人(あいつ)の対策を立てるわ。


自分で招いたことだもの、ちゃんと責任は取るわ・・・」



身体だけじゃなく意識も限界を迎えたみたいだ。



とりあえず今は後の事をマリアに任せて・・・



少し休ませてもらうか・・・

  

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