鬼畜(72)
そりゃ・・ちょっとはあったけどっ//べ、別にアレはそういうんじゃないと思う・・
空の気まぐれ。イジメ。嫌がらせ!なんかムカついてきた。
沸々と怒りを湧き上がらせている私に、弟くんは
「ふ~ん、でも、まココって恋愛禁止だから、バレないといいね♪」
ああ・・そうよね、お店ではそーゆうの厳しいも・・
て! 「い、いや!だからね、バレるバレないじゃなくてっ!!」人の話、聞いてんのかっつ!!ソレ以前の問題なんだってばぁぁぁぁぁ!!
「なんかね、あきらかにお客と寝てるだろって奴がいて・・この頃、店側もウルサイんだ。」
そう弟くんは言葉を続ける。
「え・・?!」あ・・そうなんだ・・そっかぁ・・やっぱ、そーゆう関係になっちゃう人達もいるんだ・・
もしかして・・空も・・
んー・・そういえば・・
前に電話で話してた、あの「昔からの・・」ってお客・・妖しい・・
う~~~~~~~~~~~~~~ん
「空くんは大丈夫だよ♪」
えっ??//心読まれたっつ??「!!やっ、別に、そんなこと!これっぽっちも考えてないですからっ////そ、それに空が誰と何しよーが・・」 ・・・・
「気になるでしょ?♪」
「///!!」
「ふふ♪お嬢様カワイイね♪」
「あ、///あのねっ!からかわないでくれる??////年下のくせにっ!!」
「え?年下??んー?お嬢様の方が外見、上っぽくは見えるケド、いくつ?」
「ん?・・と、16。」
「あ♪じゃ、僕と同い年だ♪」
「えええっ!!???」 こんな可愛くて幼い顔して16っ??同い年??
あ、でも、私より下だったら、中坊だもんね、ソレは違うよね!
「お化粧してるでしょ?お洋服も落ち着いているし、だから、上っぽく見えるんだね、きっと♪」
「あ・・」 はっきり地味だと言ってくれていいっす。
普段、着慣れないモノ着るとコレだ。
はぁ・・
空だって、私を見てもなんにも言わなかったもん・・
一応、軽くだけど、いつもよりはオシャレしてきたのに・・
「色がとってもお嬢様にあってますよ♪キレイです♪」
弟くんは、そう付け足して言ってくれた。
・・今のセリフ・・空に言ってほしかった・・な。
「!!」 て!ば、バカじゃないの??!!私??
あんな鬼畜に何を求めていんのよ~~~~~~
てか、私、変!!変!!変!!変!!変!!
あんな執事っぽくない奴なんてっ、大大大大大大代(←変換マチガイ
とにかくっ、大キライ~~~~~~~~~~~~~だったハズじゃん!!
なのに、なんで、こんなに気になるの??
なんで、こんなに頭ん中、あいつの事だらけになってんの???
思考停止状態になりかけたトコで、タクシーが到着した。
弟くんに手を引かれて乗り込むと、
「では、お気をつけていってらっしゃいませ♪」
と、笑顔で見送ってくれる。
・・・・・・
走るタクシーの車内でも、あいかわらず頭に浮かんでくるのは・・
空の顔。
ヤバイ・・マジでどうしたんだろ。
胸まで苦しくなってきたよ・・太ったのかな・・服のサイズ小さいのかな
く、くるしい・・