99.新年
米国で入手した資料の解析をヤミに丸投げして、一ヶ月ほど経過。冬になった。昨年と同じく、クリスマスは美月の家で過ごし。実家に帰ろうか迷ったが。やることが多すぎたので、こちらで過ごすことに決定。近所の神社に二年参りに行った以外は、仕事三昧で終る。
弟子たちは、もともと日本のクリスマスと新年を楽しみにしていたようで。日本の冬を満喫。都内や横浜のイルミネーションや初詣に出かけ。感想を熱く語り合っていた。
明けて新年。弟子たちが初級陰陽術をマスターしたので。中級マニュアルを作成。初級では封印していた攻撃巫術を解禁。式神への複数術式の付与と、より複雑なプログラミングを中心とするカリキュラムを組む。偵察用、雑用。格闘戦用などの用途別式神を作らせ、模擬戦などを通じて練度を上げる方向。
これに合わせて体術の訓練も本格化。異世界拳法そのままだと強力すぎるので、中国拳法に見える範囲に套路(練習用の型)とメソッドを再編成。五行拳と八卦掌の複合。と言い張って、教える。
治療ポッドA型は改良が進んだものの。回復率に、若干の向上がみられる程度で、完治には至らず。やはり、最終的には全身サイボーグ化しかないのか。悩む。とはいえ、直接見てしまった患者たちを見捨てる気はないし。期待して授与された医学博士や、取得した医師免許に相応しい仕事もすべきだろう。
完治を目指すなら。最終目標は完全義体化。でも、技術的にも社会的にも問題が大きすぎる。というわけで、段階を踏むことにする。
第一段階では、外骨格ギプスによる手足だけの運動補助を実現する予定。これだけで、かなりの人間が社会復帰できるはず。まあ、パワードスーツにも使える技術なので。そっちも将来的には作るかも。
ただ、拳法で人外の動きが出来るようになってしまったため、昔ほどはパワードスーツの開発に燃えなくなってしまった。素でも人間サイズの昭和特撮ヒーロー程度なら、殺れる自信あるし。現時点で開発されてる軍用強化装備も敵ではない。
という感じで。人工筋肉とパワードスーツっぽい研究を進めていたら春が来た。




