73.新入社員
年配の二人は思ったほどには戦力にならず。エレナ苦戦中。
まあ、事務所部分は外に見せるためのダミーみたいな物なので、さほどは困らないのだが。現状は工場部分すらダミーで。実際の製造は最近追加購入した拡張空間、”工房”と命名。で行っている。魔法関係の施設を地上に置くのは、現状のセキュリティレベルでは不安だったので。
そもそも、実際の工員はロボットと式神だし。工員ロボットは、今までのノウハウに加えてネットで拾ったアイデアを盛り込んだ自作です。これは改良を前提に運用してるので、各個体が微妙に違ったバージョンだったりします。
ところで、エレナの公式の留学期間が終わりに近づいてきました。本人は日本の生活に染まりきってしまい、帰りたくなさそう。でも、目立った功績を上げてないから、上司も判断に困るだろう。
代わりに、前任の突貫男が復帰しても迷惑だし。ここは助け舟をだそう。
「よかったら、このまま、この会社で働く?」と持ちかけたところ。「一晩考えてから」と返事をして帰宅。実際は上司と連絡を取り承認を受け。翌日には「入社する」と返答。そのまま、総務係長待遇で、年配二人を部下にします。微妙なポジションなのは、初任給を下げるためと、今後の昇進の余地を残すため。
長期滞在が確定したのでアパートも斡旋。これも山崎さんの伝手です。
かくて、裏の事情的には問題ありありだけど、能力的には優秀な人材を低予算で確保に成功。当初は一般事務からだけど。近い内に販売や渉外も担当してもらい。その成果をもって昇進させるつもり。と、予め説明しておき。ただの低予算労働者ではないのよ。と、いい含めておきます。
「商品説明や納品後の指導も担当してもらう予定だから」と、治療ポッドを見せて触らせたら。顔がひきつっていた。今回の製品は魔法バリバリ使用だもんね。




