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65.エレナレポート 2
定時報告
宛:大導師ミハイル・カンテ 発:アンナ・コセリウ
調査対象"ヤノアキラ"に同行し、彼が開発中の解析装置の医療実験に参加。二人の患者が被検体となり。最初の患者は複雑骨折。解析装置は骨折箇所と状況を詳細に表示。この時点でも驚異的な技術と考えられるが。彼にはまだ先があった。
次の患者は末期癌で誰が見ても手遅れであったが、彼は諦めなかった。「未発表の技術がある、駄目かも知れないが試させてくれ。」といって、患者と主治医の了解を取り付けていた。熱意にあふれる研究者タイプの人間と思っていたが、それは裏付けられた。
彼が癌患者の治療技術に集中するため。解析装置の開発は彼の婚約者である"ミツキ”に引き継がれ。なぜか、私がそのサポートに抜擢された。海外への先端技術の流失に無頓着なのが気になる。
さらに、もうひとつの疑念が有る。"ミツキ”も魔女の素質が感じられるが、彼女が魔法を使ったところは見たことがない。しかし、最近になって気づいたのだが。彼と”ミツキ”は婚約者であるにもかかわらず、ほとんど会話しない。なのに意志は通じ合っているように見える。もしかすると、テレパシーの実現に成功しているのでは。と、考えたが。まだ確信はない。
二人については、さらに観察を続けたい。




