(4)ジェンダー(社会的文化的性別)
記述ルール
────────────
①原著の引用文は、┌---で囲み、引用ページは、《神との対話1- P22》(1~3巻-ページ)と表します。(続編『神との友情』、『新しき啓示』なども同じ)
②原著の対話形式は、神:、ニール: のように発言者名を文頭に記し、表します。
────────────
〔5 生活 (4)ジェンダー(社会的文化的性別)〕
┏━あらすじ━━
神は宇宙創造において、男性優位として人間を創造はしていない。
それぞれの性がそれぞれ特有の性質をもつのであって、どちらが優秀かということではない。
男性優位の文化を造り上げたのは宗教である。
┗━━━━━━━
[5-(4)-1]《男性と女性はどちらかが「すぐれている」のではなく「ちがう」のだ》
┌----------
ニール:ペニスをもっている者は、もっていない者よりも価値があるんです。機敏で頭がよくて能力が高い。
神:ほう。わたしはそんなふうには創らなかったがな。それほど、能力にちがいはないはずだが。
ニール:いや、そうなんですよ。ご存じないなんて、驚いたな。地球の人間なら誰だって、知ってますよ。
だから、女性はローマカトリックやモルモン教の聖職者になれないんです。それに、エルサレムの嘆きの壁でも男性と同じところでは祈れないし、フォーチュン500に数えられる企業のトップにもなれないし、旅客機のパイロットにもなれないし―。
《神との対話2-P238》(一部略)
└----------
『神との対話』には、「女性差別」について、随所に書かれています。
冒頭の会話文は、男女の賃金差別について語り合うところに出てくる一節です。
同じ内容の仕事をしても、ペニスのある者(男性)にはない者(女性)より多くの賃金が支払われていると、神が指摘します。
ニールは、女性より男性の方が優秀だから、それは当然のことだと彼の持論を展開します。
それに対して神は、それぞれの性がそれぞれ特有の性質をもつのであって、どちらが優秀かということではないといっています。
神は宇宙創造において、男性優位として人間を創造はしていないというのです。
┌《神との対話2-P108》(一部略)
生命のリズムの輝かしさのひとつは、陰と陽があることだ。
「存在」のある側面が、べつの側面より「完璧」で、より「良い」ということはない。どちらの側面も単に―すばらしいことだが―ひとつの側面にすぎない。
男性と女性はどちらかが「すぐれている」のではなく、「ちがう」のだ!ただそれだけだ。良いとか悪いとか判断しているのは、あなただ。
└----------
さらに『神との対話』は、女性が優れている性質も上げています。
┌《神との対話2-P107》
生命のリズムをいちばんよく知っているのは女性だ。女性はリズムにしたがって生きている。女性のリズムは生命のリズムそのものだ。女性は男性より「流れにのる」のが上手だ。男性は押したり、引いたり、抵抗したり、流れの方向を変えたりしようとする。女性は流れを感じとり、流れにあわせてかたちづくる。
女性は風にそよぐ花のメロディを聞いている。見えないものの美を見ている。生命の潮の満ちひきを、力強さを感じている。走るときと休むときを知っている。笑うときと泣くときを、つかむときと離すときを知っている。ほとんどの女性はたおやかに身体を離れる。男性は旅立ちに抵抗する。身体のなかにいるときも、女性は身体を優しく扱う。男性は乱暴に扱う。生命の扱い方も同じだ。
└----------
[5-(4)-2]《あなたがたの神話ではイヴが「悪者」にされている》
┌----------
神:あなたがたの宗教の大半は、男性支配の社会で創造され、男性に支配されている。なかには、女性は男性に従属していると教え、それを教義にしているものまである。
ニール:やれやれ、地球上のどの文化も、女性蔑視にじゃぶじゃぶに浸されているみたいですねえ。
《新しき啓示P241》(一部略)
------
あなたがたの神話では、イヴが「悪者」にされている。善悪を知る智恵の木の実を食べ、巧みにアダムを誘惑して同じ罪を犯させたという。この神話によって、女性は男性を、堕落」させるということになり、性に対するかたよった見方や混乱は言うまでもなく、あらゆるゆがんだ現実を創り出してきた。
《神との対話1-P80》
└----------
『神との対話』は、男性優位の文化を造り上げたのは宗教だと、説いています。
宗教の中でキリスト教を例にとると 、旧約聖書『創世記第3章』には、エデンの園における人間始祖アダムとエバ(イヴ)の堕落が書かれています。ヘビにそそのかされたエバが人間堕落の首謀者だというのです。
従って、カトリックの指導者は、独身でなければならないし(司祭独身制)、女性の司祭は認められないとしているのです。
キリスト教、イスラム教など宗教の大半は、女性は男性に従属しているという男性優位を唱え、それを教義にしているものまであるのです。
歴史上、宗教は人間社会の文化に多大な影響を与えて来ましたから、現代社会に染み付く女性差別は当然の帰結といえるのです。
一方『神との対話』では、エデンの園の神話の本質は人間の堕落ではなく、「神の最初の祝福」を表現しているといっています。
従って、女性が人間堕落の首謀者ではありえず、元来、男女は対等かつ公平であるといっているのです。
〈つづく〉
----------
*〈いのうげんてん〉からのお願い:神・生命に関心のおありの方に、当ページを紹介いただけましたら嬉しく思います。→http://ncode.syosetu.com/n6322bf/
----------




