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『神との対話』との対話  作者: いのうげんてん
5章 日常生活に役立つ神言集
191/225

5-26 《みんな、ぼくの神さまを見においで》 ユーモアの神

┌----------

 みんな、ぼくの神さまを見においで、ぼくの神さまを知ってくれ、と言うでしょう!


 《神との友情上-P125》

└----------


 上記の文は、ニールが「自分が書いたこの本で色々な人々が影響を受けると思うと、行動を控えめにする 必要があると思っている」ということを神に告白するくだりに出てくる文章です。


 「控えめにしなかったら、どんな行動をすると思う?」という神の問いに対して、ニールは次のように答えているのです。


┌《神との友情上-P125》


 いちばん高い屋根のてっぺんで、とうとう愛することのできる神を見つけたぞ、と怒鳴るでしょうね!みんな、ぼくの神さまを見においで、ぼくの神さまを知ってくれ、と言うでしょう!人生で出会うひとすべてと、あなたについて知ったことを分かち合うでしょう!あなたへの恐れから解放し、お互いへの恐れから解放してあげるでしょう!死の恐怖からも解放してやる!


└----------


 つまりニールは、『神との対話』をする中で、今まで語られてきた神とは違った、友だちのような親しみのある神を実感し、みんなに「ぼくの神さまを見においで」と訴えているのです。


 このように『神との対話』には、ニールが人間的に描いた「神の性格」が、随所に書かれています。


 それらを抜粋して、簡単に説明してみます。


1)ユーモアの神


 『神との対話』では、ユーモアを語る神が描かれています。


①《ユーモアを編み出したのは神だよ》


┌《神との対話1-P85》


 神は笑えないと思っているのか?神にはおもしろいジョークがわからない?神にはユーモアがない?とんでもない、ユーモアを編み出したのは神だよ。


 わたしと話すときは、ひそひそと話さなければならないか?俗語や荒っぽい言葉を使ってはいけないと思っているのか?親友と話すように、わたしと話してかまわないのに。


└----------


 ニールが昔、「神はサラミ・サンドイッチである」という本を書こうと思った時に、それは神の冒涜だと感じ、書くのをやめたことがあります。


 「愉快に神を描くのが神を冒涜することになるのか、そんなことはない」と神はいっているのです。


②《わたしにはすばらしいユーモアのセンスがある》


┌《神との対話1-P120》


ニール:驚きました!感動しましたよ!


神:神が感動させなくて、誰が感動させるのか。地獄の誰かかな?


ニール:あなたは、いつもそんな軽口をたたくのですか?


中略


神:わたしが軽口をたたいたってかまわない、そうではないか?


ニール:わかりません。神さまというのは、どっちかっていえばまじめな方だと思ってましたから。


神:頼むから、わたしを堅苦しい枠に閉じこめないでくれ。それに、あなたもそんな枠に閉じこもらないほうがいい。わたしにはすばらしいユーモアのセンスがある。あなたが人生でやってきたことを見ると、あなたにもなかなかユーモアのセンスがあるようだ。


└----------


 「あなたがたは善であり、慈悲であり、同情であり、理解だ。あなたがたは平和であり、喜びであり、光だ。-中略-あなたがたはそういう者なのだ。そして、たまには、自分がそういう者だと気づくことがあった。これからは、いつも、自分はそういう者だと理解していなさい。《神との対話1-P118》」という神の言葉にニールは、「驚きました!感動しましたよ!」と叫びます。


 神は前々から、「地獄というものはない」と再三ニールには説明しています。


 それなのにここで、「地獄の誰かかな?」と神は冗談をいっています。


 ニールがその冗談を聞いて、「神はそんな軽口を叩いていいんですか」といっているのです。


③《ユーモアは大好きだ》


┌《神との対話2-P272》


ニール:ほんとうに政治的意見をおもちなんですか?もしかしたら、共和党の党員証を持ってたりして?驚いちゃいますよ!神さまが共和党員だなんて。


神:民主党員のほうがいいと思うかい?おやおや(Good God)!


ニール:うまい!いえ、そうじゃなくて、ノンポリのほうがぴったりくるんですよ。


神:わたしはノンポリだよ。政治的意見など、もってはいない。


ニール:まるで、ビル・クリントンみたいだ。


神:そう、そうだよ!うまいことを言うじゃないか!ユーモアは大好きだ。


└----------


 ニールは政教分離(政治と宗教を分離し、互いに干渉することを禁止すること)の観点から、「神は政治的なことはいわないものと思っていた」と指摘します。


 それに続いて展開されるのが、上記の、神とニールのユーモア溢れる対話です。


 神はどんな価値判断もしない、つまり人間の価値判断や選択に干渉はしません。したがって政治的な価値判断もしないのです。


 そう神が語るとニールが、「まるで、ビル・クリントン(民主党の元大統領)みたいだ」と、冗談をいっているのです。


④《笑うことは魂のために良いんだよ》


┌《神との友情上-P104》


ニール:あなたは、心理学者になったらよかったんだな。


神:心理学を発明したのは、わたしだよ。


ニール:わかってます。冗談ですよ。


神:わかっている。「冗談です」というのは、ひとが......。


ニール:もう充分ですったら!


神:そのとおり。充分だね。いや、冗談だよ。


ニール:笑わせてくれるんだなあ。ご存じでしたか?


神:笑わせてくれる?あなたこそ、笑わせてくれるよ。


ニール:そこが好きなんだな。ユーモアのセンスのある神が。


神:笑うことは魂のために良いんだよ。


└----------


 このくだりは、「エゴの肥大は自分が好きでないしるしだ」と、神とニールがエゴについて語り合うところに出てきます。


 冗談が好きで笑うことの好きな神が、ここに描かれています


 以上、ここに記した神の性格( もちろん人間的に見た)は、これまで宗教で語られてきた神の性格とは大きく違っています。


 これまで語られてきた神は、愛の神といいながら、怒りっぽく嫉妬深い神、こうしなさいと要求し命令する神、そしてそうしない時は裁き、糾弾し、罰し、地獄にも堕とす恐い神でした。


 『神との対話』で語られる神は、愛であり許しであり、いつもそばにいて見守る神であり、こうせよと要求しない神であり、ユーモアをいって笑う神です。


⑤《なにしろ神だからね》


┌《神との対話2-P39》


神:反応(reactive)と、創造(creative)、この二つの言葉をくらべてごらん。二つが同じ言葉であることがわかるだろう。cが移動しているだけだ! cが正しい場所にあるとき、あなたは反応するのではなくて、創造する。


ニール:なるほど、うまいことをおっしゃる。


神:なにしろ神だからね。


└----------


 4-20《反応するな、創造しなさい》で書きましたように、反応と創造の違いを神はニールに説明しています。


 反応(reactive)と創造(creative)の違いは、cの位置が違うだけだというのです。


 ニールの「うまいことをおっしゃる」に対して、神はユーモアたっぷりに、「なにしろ神だからね」といっているのです。


 このようなユーモア溢れる神に出会ったニールが、「みんな、ぼくの神さまを見においで」と叫びたくなる気持ちは大いに共感できるものと思われます。


〈つづく〉


*〈いのうげんてん〉からのお願い:神・生命に関心のおありの方に、当ページを紹介いただけましたら嬉しく思います。→http://ncode.syosetu.com/n6322bf/


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