5-25 《世界を変えようという若者の叫び》
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若者たちは、つねに『もっと良い方法があるはずだ!」と叫んできたのだ。だが、あなたがたはその声を聞かない。聞きたがらない。
それに、学校であなたがたが与えた事実を、批判されるのを好まない。
ただ、受け入れろ、あなたがたはそう言う。わたしたちのやってきたことを間違いだと言うな。わたしたちは正しかった、おとなしくそう思え。
あなたがたは、そんなふうに子供を教育している。それを教育と呼んでいる。
《神との対話2-P161》(一部略)
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上記の文章は、『神との対話』の中で、「教育」を語るところに出てくる一節です。
今の子供の教育では、大人たちの都合のよいものだけを教え、しかも大人たちの都合のよい解釈のみを教えているというのです。
若者はそれに対してもっと良い方法があるはずだと叫んでいるのに、大人たちは耳を貸さないでいるというのです。
ニールはいいます。
「この国や世界をめちゃくちゃにしたのは、いかれた若者の狂気だと言うひとたちもいます。世の中をだめにしたのは若者だ。世の中が滅びかけているのは若者のせいだ」
ニールのこの言葉に対して、神は答えます。
「そう、若者たちはあなたがたの暮らし方を破壊している。若者とはつねにそういうものだ。だから、あなたがたは彼らを抑えるのではなく、励まさなければいけない」
神はこう話しを切り出し、「若者の叫び」を次のように語っています。
┌《神との対話2-P161》
熱帯雨林を破壊しているのは、若者ではない。彼らは熱帯雨林の破壊をやめさせようとしているのだ。
世界中で、ひどい労働条件で貧しい人びとを働かせて搾取しているのは、若者ではない。
死ぬほどの税金をとって、その金を戦争や武器に使うのは若者ではない。
弱者や恵まれない人たちの問題を無視し、すべての人びとを養ってあまりある地球に暮らしながら、毎日何百人もの人びとを餓死させているのは、若者ではない。彼らは、そういうことはやめてくれと言っている。
偽りに満ち、ひとの心をあやつる政治を行っているのは、若者ではない。
性的に抑圧され、自分の身体に罪悪感をいだかされて、その恥辱感を子供たちに伝えているのは、若者ではない。
「力は正義なり」という価値システムをつくりあげ、暴力で問題を解決する世界にしたのは、若者ではない。彼らは、そういうことはやめてくれと言っている。
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間違っている今の社会を変えたいと若者は叫んでいるのに、それを無視するか無理やり自分たちのやり方を押し付けようとしている大人たちに、若者は反抗しているのだというのです。
┌《神との対話2-P162》(一部略)
世界を変えようという若者の叫びや願いが聞き入れられず、叶えられないとき、若者の理想が押しつぶされるとき―あなたがたが強引に自分たちのやり方を押し通すとき―愚かでない若者は、次善の行動をとる。あなたがたを説得できないのなら、と、あなたがたと同じことを始める。
彼らが狂気じみたふるまいをするなら、それはあなたがたが狂気じみたふるまいをするからだ。
若者と年長者たちとのちがいはただひとつ、若者はおおっぴらに行動するというだけだ。
年長者は隠れて行動する。年長者は若者には見られていないと思っている。だが、若者はすべてを見ている。何も隠してはおけない。若者は年長者の偽善を見て、必死でそれを変えようとする。
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若者の、一見すると破壊行為としか見えない行動を、外見や現象だけで見るのではなく、その本質を見なさいといっているのです。
若者が反抗したり、破壊したりするのは、それが真実の自分を反映するものでないと、主張しているからだというのです。
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