第3話 10
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「すずちゃん!しっかりして下さい!すずちゃん!」
突然、御心君の叫び声がした!スズちゃんになにかったの?あたしも慌ててスズちゃん達のところへ走って行った。
スズちゃんがしゃがんだ御心君に抱きかかえられていた。
「スズちゃんすごい熱が出てる!大丈夫?どーしよー!救急車!救急車呼んで!!あー大変!あたしどうしたら・・・」
あたししっかりなんてできないよー!
「マキねっちゃ、あわてないで・・・。大丈夫だよ。レイカねっちゃに連絡してちょうだい・・・」
メルちゃんの指示でJIMの救護班が搬送車を運転してきて、スズちゃんは担架でJIMの駐車場まで運ばれた。
駐車場にはすでにレイカお姉ちゃんの赤いワンボックスカーが来ていた。スズちゃんが倒れてわずか5分の内に。どうやって?本能寺先輩も一緒にいるよ?なんで?
「スズちゃんを早く乗せて!一刻を争うわ!横浜の衣総合病院へ急いで連れて行くわよ!」
そこ、あたしも検査入院していたとこだ。でも救急車で連れて行った方がよくない?
「さあ、飛ばすわよー!」
あたしとメルちゃん、御心君も同乗してレイカお姉ちゃんの車は出発したが、それはもうここには書けないようなすごい運転だった。道路交通法はどうなってんの?




