第1話 6
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雪ちゃんは電車の中では鞄の中に入ってもらっていた。窮屈だけど我慢してね。
そして、雪ちゃんは初めて、あたしが居候している鎌倉のレイカお姉ちゃんの家に来ることができた。
玄関から入るとリビングからお母さんの声がしている。リビングを覗くと、お母さんとその正面に正座させられているレイカお姉ちゃんの姿が見えた。あー、お母さんの説教タイムだ。今朝言ってたもんなー、お姉ちゃんちっとも戻って来なかったからいろいろ心配だって。お母さん明日の朝には青森に帰っちゃうし。
新入社員研修から雪ちゃんのことではお姉ちゃんにだいぶお世話になったので、ここは助け船を出してあげよう。
リビングのお姉ちゃんはいつもの自信たっぷりの颯爽とした大人の女性ではなく、小さな女の子のように見える。
あたしは、「お母さんただいまー。今日は家に新しい家族が来たよー。じゃーん、お姉ちゃんとこで生まれた第二世代のMoNStErの雪ちゃんです!はい、雪ちゃんご挨拶!」
「雪です。初めまして」
お母さんは今までのお姉ちゃんへの説教を忘れて、一瞬で雪ちゃんのかわいさにめろめろになった。
「あらーかわいいわねー。雪ちゃんっていうの。かちこいでちゅねー。よろしくねー」
「あー、マキちゃんありがとう。助かったわー。今回はいつもよりも長かったのよねー。もうヘロヘロよ」
お母さんの数々の説教伝説を耐えてきたお姉ちゃんも今回はさすがに厳しかったらしい。昨日まで研究室にこもってて雪ちゃんをずっと治療してたもんね。ありがとうね。
「あー、マキねっちゃ、おかえりー」
今年高校に入学した妹のスズちゃんが奥からリビングに入ってきた。長い黒髪前髪ぱっつんの、あたしに似た美少女だ。けど、なんかいつもより元気がないかな?お母さんが明日帰っちゃうからかな?
「あ、この子誰?めんこいねー。もしかしてMoNStErの子なの?レイカねっちゃとマキねっちゃだけずるいー。わもほしいよー」
家にはレイカお姉ちゃんのパートナーMoNStErユキヒョウのしろちゃんがすでにいる。あたしの雪ちゃんで二人目だ。ユキヒョウと雪ちゃんでややこしいね!
うーん、スズちゃん可愛い!できるものなら何体でもあげちゃいたい!
「スズちゃん、もうちょっと待ってね。今新しい子を研究してるから。いい子ができたらスズちゃんにプレゼントしてあげるわね」
「わーい。レイカねっちゃ大好き!」あたしもスズちゃんに大好きって言われたいよー。でもMoNStErは一体でも五百万円以上もするんだけど?




