第3話 13
第12,13話連続投稿しています。
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カラスの勘九郎の映像通りに、敵のアジトはかなり山奥の木立の間にそびえ立っていた。
あたし達は車から降りると、警戒しながらビルの正面入り口に近づいていった。
正面入り口前にはまたあの二人が待ち構えていた。正殿融と黒糖吹雪だ。
「ほほほ!遅かったわね。待ちくたびれちゃったわよ!」
吹雪のくせになまいきな!
「雪ちゃんを早く返しなさいよ!あたしのパートナーなんだから!雪ちゃんとラブラブなんだから!」
「ふふん。あなたがあの子のパートナーねぇ。確か鉄火マキって言ったっけ?まるで、マ・グ・ロね!」
あ、マグロって言った!あたしは瞬間沸騰湯沸かし器の二つ名を持っている!
「うっさいわ!あんただってあんこがぎっしり詰まったおまんじゅうのような名前をしてるくせに!ちなみにあたしは『粒あん派』だ!」
「あらあ、粒あんなんて繊細さの欠片もない。わたくしは『こしあん派』よ!」
「『粒あん』こそ究極だ!」
「『こしあん』こそ至高なのよ!」
くそー、このままでは埒があかないよ!
乱ちゃんがぼそりと言った。「どっちでもええやん」
層君がこっそりと言った。「こしあん買って帰ろ」
「そう言えば、あなた層のほうばかりちらちらみてたわよね?もしかして層が好きなのかしら?」
ぎくっ。こいつ失恋の傷にぐりぐりと塩をすりつけるタイプだ!なんて恐ろしい子!
「あなたたちとってもお似合いよ。わたくしは身を引かせてもらうわ」
あれ、この子とってもいい子じゃん。誤解していたよ。友達になれるかも。
「二人とも間抜けなところがそっくり!ほほほ!」
やっぱりこいつ敵だ!絶対に泣かせてやる!
「ふざけるな吹雪!お前はいつもそうやって人の心をもてあそぶ!」
急に層君が吹雪に向かって怒鳴った。
「今日はお前にさよならを言わせてもらう!二度とお前とは会わない!お前なんか嫌いだ!」
層君よく言った!よくぞここまで成長したね!少し涙出てるように見えるけど。
層君の言葉に吹雪はとても傷ついた表情をしたが、直ぐになにもなかったかのような顔で、
「ふ、ふん!あなたなんていつもわたくしの後ろについてまわっていたくせに!金魚のふんに偉らそうに言われたくないわ!」
「あー、ちょっといいかなー?」本能寺さんが申し訳なさそうに口を挟んできた。
「オレ達の目的はナニかなー?ここにナニしに来たのかなー?覚えてるかなー?」
そうだった、痴話げんか見に来たんじゃなかった!
思い出したように正殿がにやにやしながら言った。
「第三世代は既にわれわれの研究所で分析に取りかからせてもらっている。もう既にばらばらにされている頃だろう。もう手遅れだ」
あう。出発にあれだけ手間取ったおかげで・・・。いやきっとウソだ!
そのとき、アジトの建物の中から、爆発音がした!雪ちゃんがいるところかも知れない!




