別れと出発
翌日、いよいよ出発当日となった。
俺はこの街でお世話になった人達に挨拶しに行った。
はじめは、宿を出る前に女将に挨拶、次に武器を作ってくれたガディス、ジークに挨拶をミラと一緒にしに行った。
「武器ありがとう。とても使いやすい武器だよ。」
「それは良かった。またこの街にこいよ。」
「ああ、いつかまた。」
ガディスとの別れの後、ジークに話しかけた。
「よう、カズ…ミラさん!なんでミラさんもここに…」
「そういえば言っていなかったな、実はお前に会う前からミラと会っていたんだ。って聞いてるか?」
「あ、ああ。聞いているぞ。そうか…いつかそういう仲になる気はしていたんだがこうも早いと反応しきれないなぁ。カズ&ミラ計画のメンバーとしてシャルに報告しなければ…。」
反応しきれないなぁ。の部分までは聞き取れたが後半が聞き取れなかった。
今もブツブツと言っている。
ほんと何言ってんだ?
「まあ、そんな訳だから後はガディスにでも聞いておいてくれ。」
ジークが、戻ってくるのを待つのは面倒なのでそう言い残して俺は店を出た。
すると背後からジークの声が聞こえた。
「カズ、俺等々見習いとして認めてくれたんだ。いつか俺は絶対に一流の鍛治師になってやる。その時はお前の、…お前達のパーティーに入れてくれぇぇぇ!!」
大きな声で決意表明とパーティー入団希望をしてきた。
「がんばれぇぇぇ。楽しみにしてるぞぉぉぉ。」
俺も大きな声で返事した。
ジークは、満足した顔で俺たちを見送ってくれた。
「さてそろそろ出発しようかと思うんだけど大丈夫?」
俺は、ミラに尋ねる。
「問題ありません。行きましょう。」
俺たちは門へと向かった。
________________________________________
ルース街門
さて、転移してからもう14年と半年。
転生してからもう14年になる。
なんでここに呼ばれたのかはわからない。
誰が何の目的でそんな事をしたのか?
全くもって皆目見当も付かない。
そして……
もしかしたら他に転移者、転生者がいるんじゃないか。
そんなドキドキが今は止まらない。
情報は少ない可能性も少ないそんな中俺たちは旅に出る。
何も成果がないかもしれないが未知の土地、未知の生物、様々なものが俺の好奇心を掻き立たせる。
さあって、どんな旅になるのか楽しみだな。
俺はミラの手を引っ張り門を出る。
「さあミラ、行こう!」
「行きましょう!カズさん!」
こうして俺の日記は綴られていく。
カズの日記
今日は、皆んなに別れを言いに行った。
皆んな「帰ってこい。」と言ってくれた。
ここは何処か懐かしい感じがしていたが今日やっと気付いた。
元の世界に似ている。
優しく温かいそんな空気が懐かしかったんだ。
それはこの街だけじゃなくてミリアの家もそうだ。いつか早い内に家に顔を出そう。
草原を歩きながらそう思った。




