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春季君と2人がいいです!


朝8時半過ぎ、今日は祝日で学校は休みだ、恋のお陰で相変わらず寝不足気味な俺はベッドの中で今日はゆっくりとゴロゴロしていた。ずっと今日は寝ていられそうだ。



彩奈との件はどうなる事かと思った…… 恋が思い切り彩奈にビンタされたから何事もなくとはいかなったけど。



次の日俺もやっぱりムカつくとか言われてビンタされるんじゃないかと内心ドキドキしたが今までと変わりなく彩奈は俺に接していた。



朝や下校の時は恋の事を優先してくれたのか彩奈は来なくなったけど昼などの時間は相変わらず俺と弁当を食べている。 数少ない俺の女友達って事なのかな。んー、そこいら辺は男の俺にはよくわからないしデリカシーない奴と思われそうだからよく聞けない。



「春季君朝だよッ!」


「ん? ああ、わかってるよ。 休みだからのんびり寝てただけだよ」


「お休みだから私春季君と朝から晩までずっと一緒に過ごせるから起きて欲しいのに……」



恋がムスッとした感じで言った。 朝から晩までどころか一緒に暮らしてるんだからいつでもどこでも一緒みたいなもんだけどな。



「春季君が起きないんだったら私もお邪魔するもん!」



恋が俺が寝ている中に潜り込んできた。 恋もまだパジャマ姿なので恋の柔らかい体がダイレクトに俺に伝わりソワソワする。 なので恋とは反対向きになる。



「春季君、どうしてそっち向いてるの? こっち向いて?」


「…………」



そう言われると余計に向きたくなくなってきた。 朝から刺激が強いんだよ、恋はわかってやってるのか? 恋人同士になったからって俺はそんなのに慣れてないから恥ずかしいものは恥ずかしい。



恋のこっち向いて欲しいをスルーしていると恋は背中を向けてる俺の肩に乗っかり俺を無理矢理覗いてきた。 胸が背中に当たってるんだけど?



「せっかくのお休みなのに春季君の顔が見れないのは寂しいよぉ」


「ほら? これで満足か?」


「わわッ!」



俺が寄りかかってる恋に向き直ろうとしてクルッと仰向けになると恋がバランスを崩して俺のおでこにゴチンと恋の顔がぶつかった。



「い、いひゃい……」


「大丈夫か?」



恋に向き直ると鼻の頭を押さえていた。 結構強めにぶつかったので恋の押さえている箇所を見ると少し赤くなっている。



「ごめんね」


「いや、俺はあんまり痛くなかったけど」



恋の鼻に触れると恋は見る見るうちに顔全体が真っ赤になる。



「こ、こっち見ないで!」


「へ?」



さっきはこっち向いてと言ってきたくせに…… 自分から積極的に来ても予想外の事態が起こると恋は恥ずかしくなるのかな? 恋は俺に背を向けてしまった。 が背を向けたと思ったらいきなり布団を剥がされた。



「あ、朝ご飯出来てたんでした! 一緒に食べよう?」



今日くらいいいよと思ったけど恋に一緒に食べようと言われたら断るわけにもいかないのでまだ寝足りない体を無理矢理起こした。両手を挙げ背伸びをすると恋が俺の腕の裾を掴んで引っ張ろうとした。



「何やってんの?」


「え!? 脱がせて欲しいのかと…… ち、違かった?」


「ふ、はははッ、恋って天然だな」


「だ、だって…… むぅー!」



台所へ行くと恋が朝食に作ったサンドイッチとコーンポタージュが並べられていた。 恋って気が効くな。 今日はあんまり朝は食べる気しなかったけどサンドイッチなら大丈夫だ。



「はい、召し上がれ」


「いただきます」



サンドイッチを食べていると恋がこっちを見て何か言いたそうにしていた。



「うん? ああ、美味しいよ?」


「へ? あ、ありがとうございます。 ってそうじゃなかった、春季君今日何する?」



恋がそう聞いてはくるが恋が来る前は休みの日は基本ゴロゴロしていた、一人暮らしだし仕送りの金もあまり使いたくなかったからどこか外へ出て遊びに行こうとかあまり考えなかったのだ。 ゲームあるからそれやってれば時間過ぎたし。



我ながらインドアな生活だなと思うけどこれは俺の場合だし恋はもしかしてどこかへ行きたいのかな? 女の子だしな、デートとか行きたいのかもしれない。 涼達と遊んだ時若干金は使ったけどまだ遊ぶくらいの余裕はあるし……



「もしかしてどこか行きたい所あった?」



恋はそう言うと首を振り否定した。 あれ? まさか金使いそうだからってコイツ遠慮してるのか?



「遠慮してる?」


「ううん! 私お母さんとお父さんが離婚した頃からお小遣いとかも渡されなくなって外にも連れてってもらった記憶あんまりないからお家にいた方が落ち着くかなって。 何より春季君と居れるし」



なんかサラッと悲しい事言った気がするけど恋は俺と一緒に家に居たいって事か。



「それに……」


「それに?」


「お掃除したい!」


「へ? 掃除?」



そんな掃除するとこあるか?



「前は大掃除したけど少し雑だったし物置? とかも整理したいし春季君のお母さんにもダメ出しされてたし…… 本当は春季君が学校行ってる間にした方がいいかなって思ったけど捨てたりするものあったら私わからなかったし」


「ああ、なら俺も手伝うよ」



そうして掃除する事になった。恋が来る前だったらそんな事しなかったけど恋は家の事を率先的にやっていた。 多分恋の父さんがやらないから恋がやるしかないようだったけど恋は家事自体する事はそんなに苦になっていないようだ。



「春季君、そういえばここの物置?私今だに開けた事なかったけど何入ってるの?」


「ああ、使わない物全般かな。 恋がここ来る前に実家から持ってきた物だけど無駄に持ってき過ぎたから。パンパンに押し込んだから開ける時注意しろよ」


「え! ええ!?」



恋は俺の方を向き注意しろよという言葉を聞きながら開けたので開けた瞬間雪崩のように荷物が崩れ落ちた。 そして派手に埃も充満した。 こうなると思った…… 恋は埃っぽい布団に潰されていた。



「な、なんでここにもお布団あるの〜!? ケホッ、ケホッ…… うぇ〜ん、しかも埃まみれ……」


「だから注意しろって言っただろ? まったく……」



恋を抱き起こして誇りまみれになった恋の埃を手で軽く払う。 …… すると恋がこちらをジッと見ていた。



「は、春季君…… 」


「え?」



抱き上げる時恋の胸を掴んでいた。 あ、ヤバい…… いくら恋人同士とか言ってもまだ俺にはハードルが高い。 パッと恋から離れ、若干沈黙が訪れる。



「お、お掃除しよう!?」


「そ、そうだな!」



そしてちゃっちゃと崩れた荷物を整理して掃除機をかけて埃を吸い取っていった。



「は、春季君、シャワー使っていいかな…… 」


「あ、そっか。 恋埃まみれになったしな。 行ってこいよ?」


「ありがとう! 」



そんな事いちいち気にしないでいいのにな。掃除してくれるだけでもありがたいのに。 少し経ってシャワーの音も消えたが恋の奴がなかなか出てこないと思うと風呂場のドアがガチャリと開きバスタオルを巻いた恋が泣きそうな顔でタオルをギュッと握りながら出てきた。



「はぁ!? なんて格好してんだ恋!」


「うぅ…… バカだ私、お着替え持ってこなかった」


「俺に言えば良かったろ……」


「そ、そうでした、本当にバカです私、ごめんなさい」



取ってきてやるから待ってろと恋の服を漁りに行く。用意もしないで行ったんだなアイツは…… 服ならいいが下着までとなると変態みたいだ俺。 深く考えるのはよそう。 適当に着れればいいだろと思い選び恋に持っていく。



「あ、ありがとう…… 」


「気を付けろよ?」



恋が服を受け取りバスタオルから手が離れた瞬間ハラリとバスタオルが恋の体から落ちる。 恋は慌てて渡された服で体を隠ししゃがみこんだ。



「うぅ…… 消えたいよぉ」


「俺見てないからな! 後ろ向いてるし…… は、早く服着てこいよ!」



俺は何かに試練でも与えられているのだろうか?




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