大きくなりました!!
ハイ!あれから5年が経ちました。
え?その間はどうしたかって?………それ聞くの?言わなきゃだめ?
あえて言うなら精神年齢が20歳の大人が、自分では何もできなくて、
排泄食事(母乳)睡眠(これは普通)
それを言えと?あなたは鬼畜ですか。これ以上の精神攻撃、黒歴史は無いと思います
よ。
「フィーご飯よ、こっちにいらっしゃい。」
あっ母に呼ばれたようです。
「ママー!!だっこー。」
…………突っ込まないでください、言うなれば精神が体の年齢に引っ張られてる?
感じです。
そうそう最近わかったんですが、ここの世界魔法が使えるみたいなんですよ!
そのせいか、人の寿命も長くて…………地球で言うと×2位かな。
でも成長は普通にするんだけど、20歳位から不老になるんだって。
でも魔力量が大きければ大きい程成長が遅いみたい、何故なら体の中で魔力を調えるからそこに力を使っちゃうんだって。
ソコソコ私も多いみたいで5歳だけど2歳位の成長しかして無いです。
そう、最近やっと歩けるようになりました!!
歩けるって素晴らしい!!!行動範囲が広くなりました。
今までは部屋からは食事以外で出たことが無かったので、何でも新鮮な気持ちになります。
「フィーおいで」
おっこのハスキーボイスはパパですね!
「パパ‼︎キャーーー」
こういう時は子供だとお得ですね、いくら抱きついても変に思われませんから‼︎!
「もう本当に、フィーはパパが好きなのね、パパずるいわ」
ママが少し拗ねたようみ言うとパパは私を抱いたまま、ママにキスをした。
「お帰りなさいあなた、討伐の方はどうだったの?」
「あーシルバーウルフ5頭と、スベアー1頭をやってきたよ。金貨3枚だった。」
お金の入った巾着袋を出すとママに渡し、ママはそれを魔力棚に入れた。
この魔力棚は凄く便利だ、魔石に自分の魔力を入れといて、それ以外の人が開けようとすると
その人を感電させて動けなくさせるの!しかも治癒魔法を使えなくする抜け目なさ。
パパが作ったんだって、パパは少し前まで王宮異世界研究所ってところで働いてたんだけど、
いろいろあって辞めたの。
そのいろいろは、分からなかったんだけど………。
その後はゴゼルっていう村に引っ越して、暮らしてる。
ここでも流石魔法世界!ギルドがありました!!
パパはそこで討伐をしてお金を稼いでいるみたい。でも良い依頼が必ずあるわけじゃ無いから、
できるだけ節約するために、畑を作ったり、クアラン………牛を飼って生活してる。
「フィーお土産だ、着けるから暴れるな」
「あなたっそれ」
???????何でしょう少しパパとママの空気が悪くなりました。
あっママ分が無いからかな?
「パパあーと、ママは?」
「………ママのはまた買ってくる」
パパそれじゃママが怒るのも無理はありませんよ?
その空気のままご飯を食べました。
あっさりしたソーガン(玉葱)とトメト(トマト)のスープに、カリカリした何て言うのかな、
フランスパンでした。私のはスープにパンをふやかしたもの。
何かこの世界は余りクアラン(牛)の乳を使った料理は無さそうみたいで、
結構野菜のあっさりスープが多い。
たまにお米が使われたチャーハンみたいのが出るけど、主食はパンだ。
食べ終わった後は、少しまったりしてから暖炉に掛けられた大鍋からお湯をくみ出して、
盥に入れると、木のおもちゃで遊んでる私を捕まえて、洗われた。
だんだん眠くなってきたけど、まだ寝たく無い。
グズってると、いつの間にか服が着せれていて、ママの母乳を吸っていた。
何故かわからないけど、吸い始めるといつの間にか朝になってまた母乳を飲んでいることが多い。解せぬ。
何か魔法でも使っているのか?とか思とか考えていたら、いつの間にか寝てた。
トニー side
今日は討伐で近くの大きな街に来ていた。
金貨3枚の仕事だったが、なかなか良い仕事は見つかりにくいもんだな。
俺はついこの前に研究所を辞めた。何処から聞きつけたのか、貴族のヤローがフィーを養子にさせろって言ってきやがった。
その貴族はいろいろと噂の絶えない伯爵で、国で禁止されている人身売買をやってると噂されている。
当然俺は断った。
そしたらそいつは、あろうことかフィーとリオンを攫おうとした。
そのせいでフィーの存在がバレ始めて噂も流れるようになった。
それで俺とリオンは迷わず王都から離れて、ゴゼル村に来た。
家の周りに結界を張って、フィーも余り外に出さないようにしている。
結界には心が邪な奴は入れないようにしているが、最近フィーの魔力が強すぎて、泣くと魔力が結界から滲み出てしまう。
本当は着けさせたく無いが、魔力抑制のピアスを買ってきた。
家に帰ってピアスをフィーに着けると、リオンが反対した。
もちろん俺もこんなもの着けさせたく無い、でもこのままではいつリオンの存在が貴族や、
フィーの力を利用しようとする奴らに、まだ噂段階なのに本当にいることがバレる。
あの黒い瞳に、光が当たると蜂蜜のような柔らかい色なのに、光が当たらない所は黒くなる、
あの神秘的な髪。
リオンとフィー、これ以上の大切なものは無い。
例え難しくても、フィーが自分で自分が守れるようになるまでは、この幸せを俺が守っていきたい。
。