【1】青天の霹靂
具体的なバンド名は出ていませんので、ご想像ください。
私はかつてバンドが大好きだった。
今はボカロとか歌い手とか、なんだかそっちの方へ方向転換したりしているけれど、ある日それは突然にバンドという形態が大好きになったのだ。
それは少し遠い記憶。
そして青天の霹靂。
親の影響か物心ついたとき、歌謡曲が好きになっており、流行りの洋楽を聞くことが多かった。
音楽の道に進むことになったのは小学生のとき。
全ての始まりはそこにあって、何年経っても揺るぎない事実であり、現実である。
そしてラジオに出会う。クラッシクが流れる番組に。
いまもなおそのラジオ番組は続いているけれど、当時聞いていたほうが深みがあってとても面白かった。
偉大なる人もまだ健在だったこともあるかもしれない。
音楽環境が整うなかで、流行りのJ-pop、またはJ-rockに少しずつ触れることになる。
嫌いじゃないけれど、そこまで夢中になれなかった。
Gから始まるバンドがニョキニョキと力をつけて数々のヒットを飛ばしたり、Lから始まるバンドもどんどん有名になってきているところであった。
カラオケでよく歌ったけれど、彼らの背景、楽曲の背景、雑誌を買うまではいかなかったのである。
そうこう時代が流れる中で、私は耽美主義にいきつくのであった。
なぜにどうしてその道へ進んでいったのか謎である。
まぁ、そういうわけで美しいものへの追及が始まったのである。が、所詮中学生の動ける範囲である。こづかいは少ないし、今のようにネットなど普及していなかったので限られた範囲でしか楽しめなかったのである。それで充分だったのだろう。
自分の中で妄想し、昇華し、築き上げ――――高校生になって新しい出会いを音楽に求めて出会ったのだ。
その当時音楽雑誌も結構凝っていて、表紙の質感とか素敵なのがあったのだ。
そこで出会ったLから始まるバンドでヴァイオリンも弾いてるS氏の表紙の雑誌。
その一冊から私の人生は180度、いや360度、劇的に変化したのだ。




