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『88歳童貞の転生先は、魔法極振りレベル999の最強賢者でした~今度こそ青春したいのに、世界が俺を放っておいてくれません~』  作者: 常陸之介寛浩✪書籍・本能寺から始める信長との天下統一


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第20話:戦国知識の顕現『巨大鉄甲船』

「うーむ、しかしこのままでは海に入れないな。……そうだ! 安全な海の上で、波に揺られながら女の子とバカンスができる『巨大な浮島』を作ればいいんじゃ!」


わしは名案を閃き、砂浜の波打ち際に立った。


頭に浮かんだのは、前世の歴史知識。 かつて戦国時代、織田信長の命により九鬼嘉隆が毛利水軍を打ち破るために建造したとされる、燃えない最強の船――『鉄甲船てっこうせん』である。


「よし、ちょっと海をいじるぞ」


わしは両手を前に突き出し、土魔法と金属錬成魔法を同時に発動させた。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!


海面が激しく渦を巻き、真っ二つに割れた。 海底の岩盤と鉱脈がレベル999の魔力によって一瞬で抽出・精製され、凄まじい轟音と共に、海中から『それ』がせり上がってきた。


「な、なんですか、あれは……!」 「マスター、信じられない質量よ!? 金属の塊が浮いているなんて!」


現れたのは、無敵艦隊の帆船など赤子に見えるほど巨大な、漆黒の装甲を持つ『超弩級・巨大鉄甲船』であった。 しかもわしの趣味を全開にしたため、甲板にはふかふかのデッキチェア、カラフルなビーチパラソル、さらには船の上なのに真水の巨大なプールまで完備されている、完全なリゾート仕様である。


「よしよし、完璧な出来栄えじゃ。これなら大砲の弾が飛んできても傷一つ付かないし、水着も汚れん! さあ、みんな乗るんじゃ!」


わしたちは錬成したタラップを渡り、巨大鉄甲船の甲板へと乗り込んだ。 わしはすぐさまデッキチェアに寝転がり、冷たいトロピカルジュースをストローですすった。


「ふう……最高じゃ」


一方、沖合を封鎖していた無敵艦隊は、突如として海中から現れた漆黒のバケモノ船を見て大パニックに陥っていた。


『な、なんだあの黒い巨大船は!?』 『ふざけるな! 我ら無敵艦隊を舐めるな! 全門、魔力砲撃開始ぃぃっ!!』


数十隻の帆船から、一斉に極大の魔法砲弾が放たれた。 雨あられのように降り注ぐ砲弾が、わしの寝そべる鉄甲船へと直撃する。


ズドォォォォォンッ!!


「きゃっ!」 「おお、ちょっと波が揺れたな。ジュースがこぼれるところじゃった」


爆煙が晴れた後。 わしの造った鉄甲船の漆黒の装甲には、文字通り『かすり傷一つ』ついていなかった。それどころか、パラソルすら一本も折れていない。


「ば、馬鹿な!? 我々の全力の魔法砲撃が、完全に弾かれただと!?」 艦隊の提督らしき女騎士の絶望の叫びが、海風に乗って聞こえてきた。

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