第15話:ご当地『食フェス』の開催と、極上のちぢれ麺
神聖帝国の聖女すらも配下に収めてしまい、わしの領地はもはや世界中から人が集まる超巨大経済都市へと発展していた。 関所を無くしたことで物流は滞りなく行き交い、街は活気に満ち溢れている。 そして今日、わしはついに念願のイベントを主催することになった。
「よし! 本日より、全国から美味いものを集めた『第一回・ご当地食フェス』を開催するぞー!」
領主の館のバルコニーから宣言すると、広場に集まった領民たちから割れんばかりの歓声が上がった。 わしの目的はただ一つ。前世からずっと食べたかった、あの味を再現することだ。
「いいか、チヨちゃん、リナちゃん。わしが求めているのは、太めの『平打ちちぢれ麺』に、あっさりとしつつも豚骨と魚介のコクが深く染み出した、透き通るような醤油スープじゃ。そこにトロトロのチャーシューが乗っていれば完璧じゃな」
わしが熱弁を振るうと、二人は真剣な表情で頷いた。
「お任せください、お館様。全国の裏社会のネットワークを駆使し、最高の製麺職人と醤油蔵を手配いたしました」 「こっちも抜かりないわ、マスター! 最高のスープの温度を保つため、私が独自に魔法陣を組み込んだ専用の屋台とどんぶりを錬成しておいたわ!」
(うむ、二人ともやる気が高くて大変よろしい!)
かくして、わしの領地は数日間にわたる大お祭り騒ぎとなった。 通りには無数の屋台が立ち並び、香ばしい匂いが街中を包み込んでいる。わしは浴衣姿に着替え、意気揚々とフェス会場へと繰り出した。




