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大河内攻めの事

今回の訳、難しかった……自信がありません。

責任もって「これが大河内攻めの現代語訳です」と言えないので……間違えていたら申し訳ないので…

原文を載せることにしました(ただし、漢字変換できなかった文字は現代の字に変えてあります。またレ点や送り仮名などは省略しました)。

「この部分の訳おかしくない?」というご指摘ありましたら、感想欄にて教えていただけるとありがたいですm(__)m


大河内城の地理的な説明があります。グーグルマップや三重県観光連盟公式サイトをご覧になっていただくとわかりやすいかと思います。(自分で地図を作成して載せろ、て話なんですが汗、私には難しくて(・・;)

原文

大河内攻事

同二十八日信長卿以七萬餘之軍兵囲玉フ大河内城彼大河内城在七尾七谷南云大川内也北云野津也 大木茂大竹生 追手云廣坂北也 搦手云龍蔵庵坂南也 西在養徳寺以火矢自焼之 東有大河内也 信長勢陣四方之山々 本陣東方桂瀬山也又号只恋山云云

其夜池田勝三郎信輝破廣坂口市場宿 日置大膳亮持之諸侍与力之 池田之先陣土蔵四郎兵衛尉八木篠右衛門尉作鬨攻懸之日置防戦家木主水佑抜群合鑓高名矣合戦及数刻而日置等引退城中云云 同廿九日暁大河内城囲四方攻之敵味方弓鉄砲如疾風雷雨自其日内外諍武威数日雖防戦更不落城 信長卿居廻番於柵際晝夜用心防夜伐云云




同二十八日、信長は七万余の軍を率いて大河内城を囲んだ。

 

大河内城は複雑な地形のところにあって、南を大川内といい、北に野津(矢津、勢津)がある。


大木が繁り、大竹が生えていて、大手門は廣坂といい北側にある。

 搦め手(城の裏門)は龍蔵庵坂りゅうぞうあんざかといい南側にある。

 西には養徳寺がある(松阪市矢津町上出)。この寺は火矢で焼いた(織田軍の足場にされないようにするため)。

 そして東には大河内川がある。


信長勢は四方の山々に陣を置いた。

本陣は東の方にある桂瀬山(松阪市桂瀬町。頂上を茶臼山という)だ。

この桂瀬山は只恋山ただこいやまとも呼ばれるという。



 その夜、池田勝三郎信輝(大垣城主、池田輝政の父)は、広阪口(大河内町広阪、城の東にあたる)と市場宿(九蓮寺付近)を破った。

 このため、日置大膳亮ひおきだいぜんのすけは防戦し、諸侍は日置に加勢した。


池田の先陣、土蔵ひじくら四郎兵衛尉、八木篠右衛門尉は鬨の声を上げて日置勢に攻めかかった。

 日置は家木主水佑いえきもんどのすけ勢と先を競い、槍を合わせて手柄をたてた。


 数刻(一刻は二時間)にわたり合戦し、日置たちは城中にひきあげたという。


 二十九日の朝方、織田軍は大河内城の四方を囲み攻めた。


 敵味方、弓鉄砲が疾風雷雨のごとく飛び交った。

この日から数日間、城の中でも外でも武力をお互いに発揮し戦った。それでも、まったく落城しなかった。


信長は大河内城を柵で囲み、見回りの番兵をその柵のそばに居させて、昼夜を問わず用心して、夜討ちに備えたという。



家木主水佑いえきもんどのすけ

「家城」と記す文献もあります。

「伊勢国司諸侍役付」(内閣文庫蔵)を見ると

「家城主水正 一本木 イニ正 一本佐」としています。「家城」の「城」は「木」になっている文献もあり、また「主水正」の「正」が「佐」になっている文献もあるということでしょう。『勢州軍記』では主水「佑」と記しています。私が思うに、昔の人は人名の漢字表記にあまり拘りがなかったのかなぁ、と。音さえ合ってりゃ気にしない、みたいな。


「伊勢国司諸侍役付」は主水佑のことを

「一志郡家城之城主紀氏騎馬大将儀士武功之侍川俣二而討死」と記しています。


家城主水佑はなぜ川俣で討死したのか。これからの現代語訳をお楽しみに。

私的にはこの人は日置大膳亮と並ぶ伊勢国のヒーローだと思っています。


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