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TOKYO RESISTANS  作者: つむ様
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家出

今から100年前の2142年、“不死身の枡田政権“が誕生した。

それからというもの、貪欲な総理による独裁的な政治が始まってしまう。


そんな自己中すぎる政権に腹を立て、デモを起こす人々が出てきたがすぐに強引な手で制圧された。

噂によれば制圧までに1000人以上の死人が出たという。


それから、その事件で感化されたたくさんの若者がデモ隊が結成されては壊滅し、結成されては壊滅しの繰り返しがしばらく続いた。


それから40年後、日本は他国との戦争を始める。


そして今では205カ国中、153カ国が日本軍の手に落ちている。


☆


今日、僕は高校を卒業した。


ずっと前から決めていたんだ。高校を卒業したら必ず家を出てこれ以上日本が血を流させないよう僕にできることをしようと。


両親には言っていない。

だってまさに僕の父親が枡田政権9代目総理大臣、本人なのだから。


家に帰るのはこれが最後だと自分に言い聞かせて玄関のドアを開ける。

リビングでは両親が僕の帰りを待っていた。


「おかえり。卒業おめでとう。成績はどうだった?」


見た感じは普通の優しい父親だ。


でも僕は世界から見たこいつを知ってしまった。

こいつがやってきたことの残酷さを知ってしまった。昔には戻れない。


「1位だったよ。じゃあやりたいことあるから」


と適当に嘘をつき、成績表をテーブルに置いてエレベーターに乗った。

そしてそこには偶然にも大嫌いな弟が乗っていた。


「これはこれは姉様じゃないですか。なぜ父様を無視するのです?」


嫌味っぽく言ってくる。


「無視なんてしてないよ。

 帰ってたらアイデアが浮かんだから忘れないうちに作ろうと思っただけ」


弟に家を出ることを知られたらすぐにチクられるだろう。


「そうですか。頑張ってください」


そう言って自分の部屋の階に着くとエレベーターを降りていった。


そして僕の部屋はその1個上の階なのですぐに着いた。


エレベーターから降りると崩れ落ちるように椅子に座る。


すると棚に飾っている写真が目に入ってきた。

その写真の中には僕の唯一の希望だった妹の真奈がいる。


でも真奈は去年交通事故で死んだ。

つまり僕の希望は無くなったわけだ。


だから家を出る決意をした。

真奈が死んだその日からずっと用意をしている。


そして今から、最後の用意を始める。まあただの荷造りだが。


服を2セット、必要最低限のお金と少し前にあいつのパソコンから取ったデータが入っているメモリを入れる。

極秘級の情報だ。何かしらの役には立つだろう。


やっと明日、自由になれる。そして絶対に枡田政権を潰す。

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