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《無能》と蔑まれた少年、SSSランクの死神と契約し無双する〜幽冥の纏術師〜  作者: 福寿 草真@異世界エステ書籍版2025/12/25発売
第3章 もう1人の死神 編

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3-14 エリカ in ルト家

お久しぶりです。

 エリカとルトが互いに死神だと知った翌日。


 エリカの姿はというと、何故かルトの家の中にあった。


 ちなみにエリカは現在フードをとっており、外界に幼さを残しながらも美しい容貌を存分に曝け出している。

 またその表情も、自身の本当の容姿を見る事ができる存在と出会えたからか、酷く柔らかな笑みに包まれていた。


 さて、では何故エリカがルトの家に居るのかと言うと、彼女が突然ルト家への訪問を願い出たからである。


 何故そうなったのか。話は昨日に戻る。


 互いに死神だと判明した後、ルトは再度エリカの話を聞いた。

 それによると、エリカは現在ヘラの呪いにかかっており、その呪いを解く方法を知りたくてルトを探していたとの事である。

 しかし、残念ながら当の本人であるルトは、解呪の方法など一切知らない。


 その話を聞き、エリカは落ち込む。


「……そう」

「僕も手伝うからさ、これからまた探そうよ」

「ルト……うん、ありがと」

「さて、今日はもう遅いし一度帰るよ」

「うん。あ、そう言えばルトはどこに住んでいるの? 宿?」

「いや、街中に家があるよ。オンボロだけどね」

「へー。1人?」

「え、うん。そうだけど」

「なら、明日行っても良いかしら?」

「……? うん、まぁ大丈夫だよ」


 ──という流れがあり、この日エリカが来たのである。


 その時は何か予定があるのかと思ったが、決してそういう訳ではないのか。

 現在エリカは柔らかい表情のまま、特に何をするわけでもなく、ただゆらゆらと楽しげに身体を揺らしている。


 別段このままでも問題は無いのだが、しかしやはり訪れた訳が気になった為、ルトは少し改まった様子のまま口を開く。


「……さて、エリカさん」


 ルトの声に、エリカはきょとんとした表情で、


「何よ、急に他人行儀に」

「えっと……今日は何か用事で?」

「用事? 特にないわよ」

「え、じゃあ何故うちに……」

「理由なんかないわ。来たかったから来たの」


 何か急に年相応になったな。

 これが彼女の本当の姿なのか?……まぁ何はともあれ、楽しそうだから良いか。


「そっか」


 言ってルトが頷くと、エリカは不安に思ったのか、眉を顰める。


「もしかして……迷惑だったかしら」

「いや、夏休み中は特に予定が無かったから。寧ろエリカが来てくれて嬉しいよ」

「そ? ならば……良かったわ」


 言葉の後、ルト家を静寂が支配する。

 しかしその沈黙も、互いへの信頼感からか酷く心地が良い。


 しかし生来の性格から、じっとしている事が苦手なルトは、数瞬の後、静寂を破るべく口を開く。


「エリカは普段何してる?」

「んーそうね。今までは日銭を稼ぎながら死神の情報集めかしら」

「討伐依頼とか受けてた?」

「えぇ。街の外の方が顔を見られる心配をしなくて良いから、基本討伐依頼だったわ」

「あぁ、なるほど」 


 一拍空け、


「……ならさ、今から討伐依頼でも受けない? ほら、互いの能力がどんなものなのか確認もしたいしさ」

「えぇ、構わないわ」


 ルトの言葉に、エリカは快く頷く。

 こうして唐突ではあるが、共に討伐依頼を受ける事が決定した。

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