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古希の星  作者: 千路文也
52/72

052  太り過ぎ


 ペーニャはかなり太っている。公式体重では108キログラムだそうだが、どう見ても130キログラムを越えてそうな見た目である。そんな体重をしていればどうしても運動量は低下してしまう。筋肉の塊ならば話は別だが、どう見ても腹が大きいだけのビール腹なので、まずはその脂肪をどうにかしろと鬼崎は伝える事にした。


「その腹はおかしいだろう。メジャーリーガーがそんな腹をして高い給料を貰ってもいいと思っているのか?」


 どうやら鬼崎の一言が相当こたえたようで、ペーニャはシュンとした表情になって舌を向いていた。これでは余計に逆効果だ。人に怒られた時は『弱点を治すチャンスだ』とポジティブに考えた方がよっぽど上手くいくのだから。



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